« ジダンの怒り 映画「ベッカムに恋をして」を見て。 | トップページ | 「ユナイテッド93」 UNITED93 「あの日」の思い出。 »

イッセー尾形のヒロヒト・コント 「The Sun」(太陽)

昭和天皇裕仁に扮したイッセー尾形が面白い。もぐもぐさせる口許。手の表情。眼鏡の横顔。海洋生物を観察する首の傾き。有名な「あ、そう」という拍子抜けするリアクション。

昭和天皇を映像で見たことのある人なら、にやりとする演技だ。爆笑を誘うような下品な表現でない。押しつけない演技だ。演技者イッセー尾形の素晴らしさを堪能できる。

映画「The Sun(太陽)」 はロシア人の映画作家が歴史上の著名人を扱った作品の一つ。シナリオは愚劣なものだ。演出はどう見ても「コント」としか言いようがない。侍従たちの演技は 噴飯ものだ。物々しく意味ありげな映像が鬱陶しい。アメリカ兵の描写も下品であくどい。どこまでも「醜い」描写と洗練されたイッセー尾形の「ヒロヒト芸」 が続く。

実ににちぐはぐだ。上品なコメディと田舎芝居が未整理なまま偉そうな顔をして進んでいく。ロシア人作家の傲慢さと愚鈍さに苛立ち、見るに耐えない作品である。

映画は、昭和天皇が連合国に全面降伏を伝え、玉音放送をした後の皇室の日常を描写する。マッカーサーに会いに行く場面もある。歴史の転換点を描くのだが、 このロシア人監督はあまりに昭和天皇を矮小化する。およそ緊迫感もなにもない。この映画の唯一の見るべき点はイッセー尾形の「ヒロヒト・コント」のみだ。

この程度の皇室描写を恐れてろくに劇場公開しない日本の映画興行業界には相変わらずがっかりさせられる。昭和天皇裕仁の物まねが入っているから、と言うだ けで、公開しようとする劇場が極端に少ない。くだらないことだ。この映画を実際に見れば、どれほどロシア人作家が何もわからずにしたり顔で作品を作ってい るかわかるのに。日本人こそこの映画をみてその愚鈍さを笑うべきなのに。

テレビでイッセー尾形の上品な「ヒロヒト・コント」を見たいが腰抜けテレビでは無理なんだろう。嫌な世の中だ。

終わり近くに桃井かおり扮する昭和天皇の奥さん(皇后)が出てくる。失笑する。どの映画に出ても彼女は「桃井かおり」以外のキャラクタを演じられない。そ こが良さであり悪さである。外国人映画監督は桃井かおりが好きだねえ。日本人が桃井かおりを見て失笑するとはわからないんだろうな。そういうことだ。いっ そのこと、清水ミチコにすればよかったのに。清水ミチコの「桃井かおり」まねでイッセー尾形の「ヒロヒト芸」を受ける。実にマニアック。NHKでやったら いい。絶対見るけどな(w

おまけ。

日本の生物学業界ではいまや単なる一仮説に過ぎない「進化論」を「進化学」に昇格させたいという強い動きがある。京都大学霊長類研究所を中心に世界の常識 からは大きく逸脱した「進化」の研究に巨額の国費を投じている。先進諸国でこれほど「進化論」を盲信しているのは日本だけだ。その理由が昭和天皇の海洋生 物の研究にあるのではないか?と感じた。映画の中でヒロヒトの机の上に、ダーウィンの小さな胸像が置かれている描写があった。それで気が付いた。「進化 論」を揶揄している。日本人だけは猿から進化したと思っているんだろうな(w

え?あなたも自分のお父さんお母さんをたどっていけば猿になると思ってる?馬鹿だねえ。んなわけねぇよ。靖国神社で、戦争で死んだ人間が「英霊」になっているなんていうオカルトを信じないくらい俺は進化を信じない。悪いか!

イッセー尾形の「ヒロヒト・コント」、万歳!!

|

« ジダンの怒り 映画「ベッカムに恋をして」を見て。 | トップページ | 「ユナイテッド93」 UNITED93 「あの日」の思い出。 »

「映画(た行)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/164307/11504025

この記事へのトラックバック一覧です: イッセー尾形のヒロヒト・コント 「The Sun」(太陽):

« ジダンの怒り 映画「ベッカムに恋をして」を見て。 | トップページ | 「ユナイテッド93」 UNITED93 「あの日」の思い出。 »