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「ブロークバック・マウンテン」と「真夜中のカウボーイ」

カウボーイはマッチョなアメリカの象徴。

今年、アカデミー賞が確実と言われるこの作品はワイオミングが舞台だ。カウボーイ同士の恋愛を描いている。男同士の恋愛だ。もちろん肉体関係を伴う。

シンガポール在住の有閑マダムさんが原作を読み、劇場で見てこられたのでレビューをどうぞ。

リンク: ブロークバック・マウンテン 映画|有閑マダムは何を観ているのか?.

ブッシュを支持する共和党員はキリスト教ファンダメンタリスト(原理主義)が多くを占める。当然、ゲイには不寛容だ。この映画に対する反感も相当なものらしい。町山氏のラジオで聞いた。アメリカの魂そのものであるカウボウイをホモに描くとはなにごとか、と言うわけだ。

下馬評で今回のアカデミー賞作品賞は99%確実と言われている。自らがおそらくはゲイである映画評論家、今野雄二氏があちこちで強力にプッシュしている。ゲイ差別を告発する映画だ、と紹介している。今野氏にはリアルに感じ取るところがあるのだろう、などと邪推する。

midnightcowboy1 カウボウイがゲイであるような作品がアカデミー賞をとるのは初めて、と言われるが、実は「真夜中のカウボウイ」はゲイの話であると、かの淀川長治先生だけは仰っていたそうだ。ゲイは友を呼ぶ、というか。。。そんな言葉はないけど。

アンジェリーナ・ジョリーのお父さん、ジョン・ボイトがテキサスの田舎者を好演する。カウボウイの格好で都会に行けばもてもてに違いないと思ったが、寄ってくるのはホモばかり。

ダスティン・ホフマン演じる病弱なイタリア系ホームレス、ラッツォと一緒に暮らし初め友情が深まっていく。

cowboy_promo都会の寒さが身に染みる映画だ。最後のフロリダ行きのバスの中で息を引き取るラッツォの姿は哀切きわまりない。アメリカン・ニューシネマの代表作だ。

この作品もアカデミー賞を取った。テキサス出身のカウボーイ姿の男が金持ちの女を相手に売春(というのか)をしようとするところからして「カウボーイ」を裏切っている。

主演男優賞候補の「カポーティ」を演じたフィリップ・シーモア・ホフマンも、いわゆる「おかまちゃん」演技が評価されることになる。

ハリウッドは昔からリベラルの牙城だ。政治に積極的に関わり発言する伝統がある。マイケル・ムーアのようなキワモノ風の監督でも風向き次第で賞を取れる場所なのだ。

昨年の「ミリオン・ダラー・ベイビー」も、キリスト教ファンダメンタリストたちから上映拒否をうけた。生命倫理に抵触するからだ。今回ははっきり性道徳のタブーを扱っている。その意味からも、アカデミー賞を取る可能性は高い。

日本でも今日から一部で公開されている。この作品はぜひみたいと思う。俺はゲイの性描写は嫌いだが、恋愛に興味がある。恋愛は性別を超えるということはよくわかる。

ぜひ見たい。

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コメント

若い頃「真夜中のカーボーイ」を観ました。ゲイというより、男の友情を感じました。最後、二人でバスに乗っていくところで、ダスティン・ホフマンが「おれション便漏れちゃった」と言って二人で笑っているところが凄く印象的で、やさしさを感じました。

投稿: どんぐりん | 2006年3月 5日 (日) 08時34分

はじめまして。
「ブロークバック・マウンテン」を昨日観て、
これがアカデミー賞を取れたなら、
ハリウッド映画界としても革命だと思いました。
同性愛を描いているという表面的で政治的なことに捉われず、
人生の苦味をちゃんと映画として描ききったことを
純粋に評価できるだけの良心があるのかどうか。
それが問われているような気がします。

投稿: akaboshi | 2006年3月 5日 (日) 19時27分

この映画若い頃見てなにか落ち込みました。ダスティン・ホフマンがうますぎて本当にあんな奴なんだと思いました。二人のゲイの描写はありませんが、淀川長治先生にはわかるらしいです(w

いまのジョン・ボイトは貫禄あるおじいさんですが、この写真で見るとアンジェリーナの足の長さはお父さん譲りなのだな、と思いました。

投稿: >どんぐりんさん | 2006年3月 5日 (日) 19時33分

はじめまして。コメントありがとうございます。仰るとおりなんの先入観も持たずに作品として優れているかどうか「曇りない目」で見たいと思っています。記事ものちほどゆっくり拝読します。TBさせてください。

投稿: >akaboshiさん | 2006年3月 5日 (日) 19時39分

記事中のリンク、有難うございました!
アカデミーは、残念ながらひっくり返されてしまいましたね。 賞をとったクラッシュを見逃しているので(上映、まだかな~?と待っていたら、とっくのむかしに終わっていることに気付きました)、なんとも言えませんが。
でも、これだけ有力な候補としてあげられ、ほかの賞をたくさん受賞して認められているのですものね。
映画としての出来は、すばらしかったと思います。
映画侍さんの、「真夜中のカーボーイ」との比較記事、さすがです!

ところで、私のところに「夢の映画バトン」というものが来ております。 次にバトンを回したい人として、侍さんをリクエストさせてもらいました。
妄想の世界で心置きなく遊べる、なかなか楽しい企画ですよ?
受けていただけるとうれしいのですが、もちろんパスもありです。

投稿: 有閑マダム | 2006年3月 6日 (月) 14時56分

濃い恋愛映画(しかもR○指定)好きの私もこの映画は、是非観たいと公開を待っていました。
>恋愛は性別を超えるということはよくわかる
私も同感です。ブログを書いたらTBさせてくださいね。

追記:夢の映画バトンを楽しませていただきました。
ついでに持って帰ってもよいですか♪

投稿: 樹衣子 | 2006年3月 6日 (月) 22時11分

コメントありがとうございます。これ見たいですね。楽しみです。

バトン!お願いします。

樹衣子さんはどんなタイプ?勝手にジョニファー・ロペスをイメージしますがもしお嫌だったらそう言ってください。

情熱的で官能的。激しく燃え上がる恋心でGacktをも振り向かせる。そんな樹衣子さんの「夢の映画バトン」、楽しみにしています。

投稿: >樹衣子さん | 2006年3月 6日 (月) 22時35分

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受信: 2006年3月23日 (木) 12時03分

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