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「The Island」 アクション映画としての・・

2005-08-06 18:16:42

テーマ:(あ行)(う゛)

逃げる二人。追う傭兵部隊。めざましいアクションの連続だ。二人はよく走る。低い位置から追うカメラの効果で走るだけでもスピード感がある。ハンディカムの揺れが臨場感を加える。

車のアクションも派手だ。近未来を舞台にいているので、ものすごい車が出てくる。空間を飛び交うバイクや、鉄道(?)もはやレイルはないから、単なる列車か。破壊される車の数、状態もものすごい。傭兵部隊の使う装甲車のパワーがすごい。徒歩で逃げるしかない二人がどうやって追跡を逃れるかが、サスペンスになる。テレビのCMで何度も見せられた「R」文字の落下も迫力ある。
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あ、思い出した。これらのアクション映像は、911の映像と重なる。ビルに突入する場面もある。ガラスや破片が地に降り注ぐ場面もある。あのニュース映像を見てしまった現在の観客は、作り物であっても心の底で、あの事件映像より迫力ある映像を求めてしまう。すべての事件事故報道は娯楽だ、と俺が言い続けているとおり。人間は貪欲だ。
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クローンである主人公たちがクローンの本人に出会う場面がいい。ユアンは当然二役だ。スコットランド訛りを真似する場面、思わず、クローン・ユアンは真似るのがうまいな、と思ってしまった。二役なのだからそっくりで当然だ。本人対クローンのアクションがある。つかみ合い、殴り合い、取っ組み合うのだ。素敵におかしい。

「夢の島」の抽選に当たりたくて、ジンクスや法則をあれこれ計算してみる無邪気な男が出てくる。しみったれた小市民なのがいい。

施設長が使うコンピュータはテーブル型だ。テーブルトップはディスプレイになっていて、コンピュータのファイルを、文字通りデスクトップ に紙を広げるように見ることが出来る。 あれはいいな。

クローンの体内に超小型のセンサーロボットを入れる場面。眼窩からアリが入っていくように体内に入る。

シュールレアリズムの作品で「アンダルシアの犬」 を思い出した。スペインの狂気の天才、サルバドール・ダリの作品だ。手のひらを食い破ってアリがはい出す映像や、眼球にカミソリをあて、すーーーっと横に引く映像がある。 怖いです。

クローンは外の世界を知らない。ユアンが、走り去るバイクを見て、それがなんなのか知らないが、 I want that one ! と言って無邪気な顔するところに笑った。ユアンはバイク狂らしい。後から知りました。ユアンのファンは、にやっとしたことだろう。
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同じくクローンのスカーレットが、外の世界で初めて見た酒場の場面。いろいろ笑う場面があるが、酒を勧められ、Straight up(酒のストレイト、の意味)と言われて、顔をまっすぐ上に上げる可愛らしいギャグがある。そのあとも、酒場の男に口説かれて、酒を飲んで、ぐにゃぐにゃするところがたまらなく可愛い。色気があるようなないような、人工物のような顔立ちもこの役にふさわしい。唇がいい。ゾーラ・バーチと共演した「ゴースト・ワールド」も、なまなましい唇の魅力を発揮していた。
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傭兵部隊の隊長は、アフリカ訛りの英語で話す。そのことが、後に重要な伏線になってくる。 そのほか、小さな伏線が生きてくるところがたくさんある。脚本家の頭の良さがわかる。
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最後、広々とした荒野に、快適な施設にいた大勢の人間たちが出て行く場面。作られたばかりの新天新地に、アダムとイヴたちが解放されたような感激。

アクションとしても、思考実験としても楽しめる佳作。おすすめします。

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受信: 2006年2月 6日 (月) 13時19分

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