« 「FORGOTTEN」 意外と哲学 | トップページ | 「バティニョールおじさん」 ユダヤ人を殺すのは誰か? »

「バティニョールおじさん」 のんきなとうさんの変心

2005-06-17 01:35:39

テーマ:(は行)

肉屋兼惣菜屋を営むバティニョール(ジェラール・ジュニョ)は、ハムを盗まれたと朝から大騒ぎ。了見の狭い男だ。

折しも、3階に住む一家が旅支度をしている。あの長男が盗んだに違いない。第一、あの家族は朝会ってもろくに挨拶もしない。
のんきなとうさん ojisann5
  漫画「のんきなとうさん」  「バティニョールおじさん」
      (昭和12年頃)   

一家の主を引き留め、詮索する。そうこうするうちに事態はのっぴきならない様相に。警察が駆けつけ、一家を逮捕する。

「シモン、ダヴィデ、逃げて!!」こだまする叫び声。

一家は逮捕される。罪状は、ユダヤ人だから。

護送される車の中から、バティニョールを見つめる恨めしそうな眼差し。一家はパリを経由してドイツの収容所に送られる。意味するところは「死」。

1942 年、夏。ナチスドイツ占領下のフランス。

バティニョールの娘の許嫁、ピエール=ジャンが一家のことを密告したのだ。許嫁はナチスの協力者だった。許嫁をとおしてドイツ軍の仕出し注文を引き受けるバティニョール。商売も上々だ。ユダヤ人には哀れみを感じない。

シモン。ダヴィデ。英語なら、サイモン。デイヴィッド。どちらも聖書の人物に由来する名前だ。姓はバーンスタイン。いずれもユダヤ人の名前だ。
ojisann1
逮捕されたバーンスタイン家の部屋をナチスの便宜で譲り受け、ナチスの将校を招き接待するバティニョール。そのさなか、バーンスタイン家の長男のシモンが戻ってくる。収容所に移される隙をぬって、駅から走って逃げてきたのだ。12歳の少年が何も食べずに3日間歩き通してたどり着く。

哀れみを感じない人間がいるだろうか。バティニョールはその子を家族には内緒でかくまうことにした。
ojisann2
小心で自己中心の男が、変わる瞬間だ。人は簡単に堕落もするが、簡単に良きことをする勇気も持つ。

以下、ユダヤ人の子供たちを安全なスイスに逃がすことに奔走するバティニョール。「のんきなとうさん」風の風貌も毅然としたものになり、危機をくぐり抜ける。
ojisann4
ojisann3

(この項目続く)

|

« 「FORGOTTEN」 意外と哲学 | トップページ | 「バティニョールおじさん」 ユダヤ人を殺すのは誰か? »

「映画(は行)」カテゴリの記事

コメント

■ユダヤ系

「ライフ・イズ・ビューティフル」
を思い出しながらレビューを拝見しました。
続編を楽しみにしています。
mogu (2005-06-17 09:20:34)

■TBありがとうございます!

はじめまして、ありです。ごあいさつが遅くなりましてすいません<(_ _)>
記事とても丁寧にパティおじのことが説明されていて驚きました!画像も沢山アップされてて、一度映画を見ているあたしでも十分楽しめる内容ですvv
あり (2005-06-24 07:51:15)

■パティニョール!

いえ、関係ないんですが。

コーラスの先生が・・・!
と、思ってついつい。。。
今度探してみます。

この役者さんは日本人みたいな顔で、
とっても好感が持てます♪
ちえ (2005-08-01 08:47:36)

■のんきなとうさん

ちえちゃん!コメントありがとうございます。画像が消えていたので、のんきなとうさん、入れておきました。
いい味わいのオヤジですね☆
movie-mania (2005-08-01 10:19:47)

投稿: コメント | 2006年2月14日 (火) 13時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/164307/8651696

この記事へのトラックバック一覧です: 「バティニョールおじさん」 のんきなとうさんの変心:

» ★★★★「ユダヤ商法」ラビ・マービン・トケイヤー、日本経営合理化協会 [本のソムリエの読書日記]
ユダヤ商法」マーヴィン・トケイヤー、日本経営合理化協会(2000/09)¥10,290 (評価:★★★★☆) ●素晴らしい本です。国を持たないユダヤ人の知恵には感服します。 [続きを読む]

受信: 2006年3月12日 (日) 06時23分

« 「FORGOTTEN」 意外と哲学 | トップページ | 「バティニョールおじさん」 ユダヤ人を殺すのは誰か? »