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「宇宙戦争」 一宇宙人の視点から

2005-07-19 17:39:05

テーマ:(あ行)(う゛)

冒頭、ビルを真上から見る宇宙人目線のショットがあって、レイが操作する巨大クレーンに寄っていく。

後になって考えると、これは宇宙人がトライポッドを操作するのと同じだ。レイは、トライポッドのなかの宇宙人と同格だ。

俺は、レイがクレーンの操作が出来ることは、のちのち生きてくる、と思っていた。しかし、なにも生かされなかった、と感じていた。しかし、この映画は、 「あくまで一小市民のレイの視線から描かれている説」も出回った今、ふと気がついたのは、宇宙人たちもみんな一小市民だ、ということだ(笑)。

ティム・ロビンス小屋で、宇宙人たちが出てくる。目がきょとんとして、一瞬可愛い、と思える。自転車の車輪を触って驚いたり、ちっちゃいネタもぬかりなく入っている。

彼(?)らこそ、宇宙人の一市民だ。あれは、探索隊ではなく、昼休みにちょっと地上を覗いてみた連中なのだ。

それが証拠に、ボ工エエエエエエーーーーという音が聞こえたら、昼休みが終わったサラリーマンのように、帰って行ったではないか。

彼らも宇宙から任務で来たのだ。仕事を果たして帰らないと上司に文句を言われるのだ。でもその前に、気持ち悪くなってみんな倒れちゃったけどね。

最後の、トライポッドから出てくる、宇宙人が哀れっぽく、臭い芝居で息を引き取ったでしょ?あれが、小市民を表している・・・・・なんてね。

こんなネタ、いかがですか?
<<(C)俺だからね☆真似しないでね>>

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「スター・ウォーズ」 見てきた。

2005-08-09 01:20:14

テーマ:(あ行)(う゛)

ものすごいCG。手仕事の膨大さを思って溜息が出る。好きでなくては出来ない仕事だなあ☆全世界に待っている熱狂するファンに向けて精一杯作ってある。

わかりやすい引用を書き留めておく。

半分にちぎれた宇宙船での帰還。コロンビア号の大気圏突入の映像を思い出す。

        

ohe
        ohe2
俺は子供の頃からこの「オフィーリア」の絵に魅了されている。パドメはそのままオフィーリアだったでしょ?

しかし、女子供に迷って「忠君」を忘れるとは不届きな侍だ。武士道に反する。戊辰戦争の頃、どれほど佐幕派の武士たちが忠節を貫いたことか。會津藩の家老、西郷頼母の妻子がどのように忠節を尽くしたか、こんこんと語り聞かせてやりたい。

アニーちゃん。てめえは甘いんだよ。感傷に流れ、自滅していく。きさまは腹を切れ。真似事の武士道の浅はかさを嘆く。チャンバラごっこがだらだらと長い。

歌舞伎の時代ものを見ろ。忠節を尽くす悲劇がどれほど洗練された舞台劇になっているか。また、色悪ものを見ろ。悪の恐ろしさと魅力がどれほど美しく描かれていることか。

日本の歌舞伎はすごいなあ。そんなことを考えながら帰路についたのであった。

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLDS ティムが買ってくれたTIVO!

2005-07-12 08:50:53

テーマ:(あ行)(う゛)

「宇宙戦争」トリビアです。

小生意気レイチェルが、貧乏暮らしレイに、

「録画ディスク」ないの?ティムは私の部屋用の「録画ディスク」買ってくれた。

と言っているところ。for my room はよく聞きとれます。レイチェルのお気に入りは、ドクターなんとかっていう番組らしいのですが。番組名も聞き取ってきます。

違和感があった「録画ディスク」にあたるものがわかりました。

TIVOです!

知らなかった。だから、台詞が聞き取れなかった。今度確かめてきます。

(だから、録画ディスクは微妙に間違いですが、しかたないですね。アメリカ人にとっては「よしぎゅう」ぐらいポピュラーな言葉でも、日本人でTIVOがわかる人は少ないですよね。)

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLD ホムス!!

2005-07-12 00:14:41

テーマ:(あ行)(う゛)

小生意気なレイチェルが、出前で取った食べ物。自然食品なんだって!

トムが、残っているチャパティのようなグレーの薄焼きを口に含み、情けない、老いぼれたような表情をする。あんな顔のトムは見たことがない。よっぽど、まずいらしい。

「なんだこれは?」 聞く、レイ。

「ホムス!」 あっさり答える、レイチェル。

「ホムスってなに?店の名前?流行ってる自然食品のチェーン?」 と、俺の心のつぶやき。

何げなくネットで見たら、ありました。ホムス! きっとこれでしょう。うまそう!まずそうだけど。

港湾労働者なら、食べるものは、ハンバーガー。T-ボーンステーキ。フレンチ・フライ。とにかくリッチな物を食わなくては身体が持たない。ピーナッツ・クリーム、ブルーベリーのジェリー。

「頼むなら、食い物を注文しろ!」 と、悪態をつく、レイ。

これでは、今どきの女の子にはもてません。とにかく健康第一だからね。家庭内マッチョがいかにダメダメか垣間見せてくれます。

トム・クルーズがやってもかっこ悪いんだから、俺のような、傲慢、断定口調は最悪です。もてるわけがありません。

それも覚悟で、敢えて言う!ガキは健康食品なんか食うな!!健康なうちに、なんでも好きな物をがつがつ食え!それがガキだ!!!餓鬼本来の姿だ!!!

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLDS レイチェルはなぜうるさい?

2005-07-11 22:00:18

テーマ:(あ行)(う゛)

子供のいる家庭なら、レイチェルのパニック状態を理解できるだろう。泣き叫び、少し落ち着くと、「ママは?ママ、ママ、ママ、ママ」と言いつのる。

「どこに行くの?」「どうなるの?」「ロビーは?」困惑した父親は、「レイチェル、質問はするな。」というしかない。

車を運転しながら、自分もパニック状態にあるのに、耳元で叫ばれたらどれだけ苛立つことか。車での逃避行の心理描写はほとんと極限状態だ。車の走行と切迫する音楽。切れ目のない長回しの撮影。全てが追いつめられる父親の心理を正確に表現している。

A Family Value - ブッシュが世界中から嫌われようとも、アメリカの大統領でいられるのは、共和党支持層である、中西部、南部の保守層に「家族の価値」を訴え、支持されているからだ。

東部のインテリ、ジャーナリスト、ハリウッドの大部分のリベラル民主党支持層(マイケル・ムーアを筆頭に)も、同じように「A Family Value」を主張する。

家族の絆に対する憧れがそれだけ強いのもアメリカなのだ。現実はどうであれ。

レイチェルの鼻持ちならない小生意気さに苛立つ。母親そっくりの口調(おそらく)で、レイを責め、無理な注文を付ける。なにが、自然食品だ!あのトムの 顔。最高だ。ピーナツ アレルギーだって?知るか!そんなもの。子供は無邪気に物を食え!!俺もパンを投げつけ泣きたくなった。レイ、わかるぜ♪

レイチェルはとことん可愛げがない。地下室でも、ベッドじゃないと back pain が・・・。だって!生意気じゃないか。ダコタちゃんが可愛くない、というコメントも多かったが、こましゃっくれた苛立つ演技を最高にやってくれたからなの さ♪ダコタ・ファニング、すごい!

馬鹿な映画評論家(それもプロ)は、家庭を知らない。家庭を持っている者には、身につまされる場面も理解できていない。気持ち悪い映画フリークで、常識が ない人間が「映画評論」をしている。そんなもん、誰が読むか!普通の知性をもった人が、日常で感じるあれこれに思いをはせてみろ!フリーク評論家ども!! 自分のフリークぶりしか売り物に出来ない哀れな存在。素人以下のプロはもういらない!!!

俺が泣いたのは、レイが、「ブラームスの子守歌」も「お山の子守歌」も歌えず、仕方なしに、バイクをぶっ飛ばすような内容の歌を歌い「・・・俺の宝物」というところ。

二度目に見て、ここはこたえました。

情けない俺。でも、レイチェル、俺の宝。「I love you my baby」。。よかった、この場面。トム・クルーズ、どこまでも普通ですごく良かった。

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLDS やっぱりいやだよ、ティム・ロビンス

2005-07-11 01:16:10

テーマ:(あ行)(う゛)

丁寧に一小市民が巻き込まれた災疫を描いていることに感心した。

ロンドンで列車に閉じこめられた人たちのイン タビューと重なる。巻き込まれた人たちは、全体を把握することなく、逃げまどうしかない。作品は、この視点から語られて、最後まで、少しのブレもない。

スピルバーグの最高傑作かもしれない。現代の「寓話」として、時代を代表する作品となるだろう。主人公と子供たちの関係も現代をリアルに反映している。このくらい屈折していないと、リアリティが出ない、ということだ

この映画をつまらないという人の意見はこうだ。

■主役が目的もなくただおろおろ逃げ回るだけ。
■トム・クルーズにはかっこわるい最下層の労働者は似合わない。
■ダメ 父親の役である。
■ダコタ・ファニングが、きゃーきゃー言ってうるさい。

金を取って原稿を書く人間の感想がこれである。何をか言わんや。

高校三年生の「ミヤ」さんの記事 を読むがよい。スピルバーグの意図をきっちり把握している。

プロの映像作家、斉藤新さんの記事 を読んでみてくれ。ミヤさんの把握したことが、映像技術の上ではっきり語られている。

映画評論に関して「プロ」と言われている人たちの質の低さを思う。

このblogの冒頭に掲げているとおり、みんな配給会社にへつらっている。二十世紀フォックスの、宣伝担当顧問、古澤とかいうじいさんにしっぽを振って、何も書けないんだろう。古澤に逆らえない分、古澤の担当した作品をけなすことで腹いせしている。

馬鹿なことだ。

「映画は曇りのない目で見るように」。俺の師匠の言葉だ。

なにごとも、下心あるところに良い物は生まれない。

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLDS お父さんはパパか?

2005-07-01 21:59:03

テーマ:(あ行)(う゛) こわっ!怖いよ、これ。奴らが攻めてくる感じがどうにもいけません。逃れようがない。強いし。

ダコタ・ファニングが可愛くてしかたない。
     ダコタ1

巨大クレーンのオペレイター(労働者と言うことです)、トムクルーズは、ニュージャージーの低所得者居住地区に暮らしている。別れた妻は、息子のロビーと娘レイチェルを面会のために預けに来る。

このあたりのアメリカ人の家族観がわからないけれど。元の夫のところに、再婚相手と一緒に子供を連れて来るのは、普通なのか?まあ、普通なのだろう。

トム演じるレイは、子供たちからも疎んじられている。暮らし向きも良いとは言えない。男やもめの常で、部屋は汚く、満足に食べ物もない。新しい母親の夫、ティムは羽振りがいいらしい。
    宇宙
「ティムはなんでも買ってくれる!DVDレコーダーだって私の部屋に買ってくれて、ドクターなんとかを録画して見るんだ」とかなんとか、レイチェルは小生意気だ。

アメリカ人の子供は、父親をなんと呼ぶか?Daddy、Papa。そのほかに、ファースト・ネイムで呼ぶ。ティムとか、レイとか、マイクとか。

知人のアメリカ人の子供で、小学生の女の子が、俺に抱きつき、マイクと同じ匂いがする、と言った。マイクは父親の名前だ。日本語ではこのような表現はないだろう。

日本語独特のシステムとして、その場の一番小さい子供を中心に、そこにいる人たちの呼び名を、子供から見た家族の呼称で呼ぶことがある。しかもその子供の一人称を呼びかけに使う。

子供とその母親とおばあちゃんがいて、おばあちゃんが「ぼく、おかあさんと手をつないでごらん」と言っても全く違和感はないだろう。

「おかあさん」というのは、この場合自分の娘のことだ。娘である母親も、自分の母親を「おばあちゃん」と呼んでも、母親は怒らない。子供から見た人間関係で呼び合っても不思議に思わないのが日本語だ。

英語では、妻が自分の夫を直接「おとうさん」と呼ぶことはありえない。子供を前にして、「あなたのおとうさん」と言ったり、娘の名前をつけて、「レイチェ ルの父親」、と言うように使う以外、妻が夫を「おとうさん」とは呼びかけない。常に自分から見た人間関係が意識されているからだ。

だから、男にとって子供から「おとうさん」と呼ばれることは大事なことだ。子供が「Daddy」と呼んでいるのに、字幕が「パパ」となっているのは不思議だった。日本語で「おとうさん」という、いい言葉があるのに。(戸田先生の字幕でした・・・)

主人公は絶対死なない、というドラマツゥルギーが徹底していて、恐ろしいシーンの連続も、大丈夫、大丈夫と思いながら見た。とにかく怖いんだよ、奴ら。
      宇宙2
「アナコンダ」「ジュラシック・パーク」「タイタニック」「ポセイドン・アドベンチャー」「キングコング」「エイリアン」の怖い場面が全部出てくる。笑っちゃうくらい怖いのでそのつもりで。

それでも一番怖かったのは群衆だ。たくさんの人間。これくらい怖いものはない。衆愚が恐怖に駆られ暴徒と化す。それが怖いのです。

(この項↓↓↓↓↓下に続く)

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「宇宙戦争」 WAR OF THE WORLDS いやだよ、ティム・ロビンス

2005-07-01 21:55:47

テーマ:(あ行)(う゛)

「ミスティック・リバー」で、受けたトラウマをそのまま引きずって「宇宙戦争」にご出演のティム・ロビンス。

役名が、オギルビー。おお、アイリッシュ ネイムではないですか!やっぱり。あの東ボストンのアイリッシュ居住区を離れられない人のようだ。とにかく怪しい。この人が出ただけで、やばい感じになる。
       ティム
おい!ダコタちゃんに手を出すな!トムも映画の中で怒っている。見所の一つです。

人間はやっぱり恐ろしい、ということも学ぶ。このあたりは一緒に行った子供さんには目隠しをしておくといいかもしれません。できれば、なにか歌でも歌わせて。レイが解決してくれます。

予告編で好きだったのは、遠くの空が光っている、閑静な住宅地。たくさん人が出てきて、空を眺めている。と、いきなりドカンドカン!ああいうファンタジックな場面がたくさんあって、好きでした。空から衣類がひらひら降ってくる幻想的な場面(怖いんだけど!)も美しかった。
       宇宙
美しい夜景に、見るも厭わしい(ちょっとファニーな)三本足の奴らがあらわれる場面も良かった。函館の夜景に重ね合わせると風情がある。富山湾の名産「ホタルイカ」(あ、言っちゃった!!)も思い出した。あれ、うまいですね。刺身、薫製、ボイル、煮付け、なんでもいい。
       宇宙3
あんなすごい奴らがどうやって地球を侵略しようとしたのか。最後には、どうやってダコタちゃんは助かることになるのか、じっくり見届けて欲しい。

ちゃんと、モーガン・フリーマンがいい声で語ってくれます。神に感謝しました。地球は素晴らしい!人類はなんて特別なんだろう!!(これは本心で言っております)

ゴージャスな娯楽作。ぜひご覧ください。期待は裏切られません。おすすめ!!

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「TWISTED」 ひねりのないツゥイスト!

2005-04-21 22:33:30
テーマ:(た行)
オチがひねってある、とタイトルでうたっているのだから、まさかと言う人物が犯人だ、と考えるのはあたりまえだろう。
角川エンタテインメント
ツイステッド DTSスペシャル・エディション
どこがひねってある(TWISTED)だ。ストレイト ストオリィ じゃないか!!

主人公の女捜査官の日常があまりに下品でいい加減。あんな人物が有能なわけがない。お約束の「トラウマ」のせいでそんな乱れた日常になるらしい。甘ったれるな!

毎晩前後不覚になるまで酔って、翌朝、以前関係を持った男が死んでいる。私が犯人かも。。。だって。馬鹿じゃないだろうか。そんな話です。

犯人はあまりに普通で、びっくり!!その意味から言えば「TWISTED」だ。

金返せ!!!!!!!

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「taking lives」 テイキング・ライヴズ

2005-04-22 00:03:10
テーマ:(た行)
アンジェリーナ ジョリーが出ているから見た。相変わらずの格好よさ。からみのシーンもあってよさげ。
ワーナー・ホーム・ビデオ
テイキング・ライブス ディレクターズカット 特別版

ところが!せっかくのアンジェリーナ(有能な捜査官の役)が、まるで間抜けになっているのが腹立たしい。

最後の場面で、いくらかポイントを挽回する演出になっているが、ちっともフォローになっていない。

主人公が馬鹿な映画は厭だ。納得がいかない。

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「時をかける少女」 原田知世

2005-05-05 18:05:50
テーマ:(た行)
ラヴェンダーの香りそのものを知らずに見た。いま、家の庭では、フレンチ・ラヴェンダーが小さな花をいっぱいつけている。

ラヴェンダー、筒井康隆、大林監督、尾道・・・・・。そして、原田知世。

可愛い同級生の雰囲気をもつ。いまでも汚れた感じがなく、きれいに年齢を重ねている。希有なことだ。
PI,ASM/角川書店
時をかける少女
角川映画がこの時代を作っていた。いま見たら別の感想もあろうが、この作品は特別だ。

筒井康隆の原作が面白い。NHKの夕方の少年少女むけ連続ドラマにもなった。大林監督が原田知世の可憐さをうまく映し出す。

本編で、ほとんど笑い顔を見せない原田知世が、エンドロールで赤いカーディガンを着て、とびきりの笑顔を見せる。永遠の記念碑。

まさに原田知世は「時をかける少女」となった。

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「SCHOOL OF ROCK」 キュートな校長先生 Joan Cusack

2005-07-06 23:05:51
テーマ:(さ行)
校長先生を演じたジョーン・キューザック。有名なコメディエンヌで、「サタデイ・ナイト・ライブ」のレギュラーだったそうだ。
       高長
校長のストイックなような、エロっぽいような不安定な性格もこの映画の中で重要なポイントだね♪

校外行事参加を渋る校長を、酒場に誘って、ビールを飲ませ、お気に入りの曲でのりのりにしたあと、車で送る!あの状況で、俺なら絶対ちゅーするね☆

撮影のときその展開があったようだ。編集の段階で子供に配慮してカットしたのだろう。正解だ。

イケメン・バンドのメンバーに口説かれて、ナイス・バディを誇示しあう場面も最高!

「君って、最高にホットだね」と言うセクシー・イケメン。

キューティ校長眼鏡に手をやりながら「ハア?」

身体をくねくねさせながら。。。。。

笑いました。この話がしたかった。ジョーン・キューザック、素敵です!!

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「SCHOOL OF ROCK」 お嫁にするならサマー

2005-06-24 15:53:20

テーマ:(さ行)

この作品のなかでいちばん好きな場面。ミニ・オーディション。わくわくする。

誰か歌える?尋ねるジャック。

ブロンディ(金髪の白人)が「明日にかけよう」とかなんとか、tommorow~♪ってのを歌って採用。

ジャックのコメント。「合格。曲はともかく歌はうまい」

ブリッジ(歯科矯正ブレイズを着けた黒人)が、Amazing grace~♪How sweet the sound♪を、思い入れたっぷりに歌う。こぶしをきかせるGospelだ。

「ストップ!涙が出る前にやめてくれ。合格」

サマーが歌う。「Memory~♪I'm alon in a moonlight~♪」これがひどい。「聞いたという記憶自体を削除したくなる」歌。
milanda
ジャック(顔をしかめ)「ストップ、ストップ!よし。わかった。That's pretty good!」
サマー(あわてて)「あの、クラリネットもできます!」

爆笑の場面だ。

子供たちのコメンタリ(というよりただのおしゃべり)を聞きながら見直すと、さらに抱腹絶倒!子供たちが本当によく喋る。はっきり意見をぶつけ合う。お互いの演技を評価し合い、様々なエピソードを披露する。このトラックは必聴です。
sor12
サマーが、この歌について「下手でしょう?だって、45分も下手に歌う練習したんだもん。本当はうまいの。」と言って歌う。それがマジうまい!!!トミカもうまいけど同じぐらいにソウルフルだ!!!サマー、いけるぜ!

しっかり者のキュートな女の子、サマーに惚れました。あの子が一番歳下で、撮影時9歳だったそうだ。あの、きっちり喋る独特の英語が耳から離れない。

(Miranda Cosgrove) miranda
サマーの出てくる場面は全部面白い。マネージャになるくだりもいい。マイナス12度の外でふくれっ面でジャックを待っているサマー。寒くて、顔が紫色になっていたそうだ。

マネージャになると、いそいそとクリップボードを抱えて、髪をたくし上げ、点呼。自分の名前を呼んで、チェックする仕草が最高に可愛い!そのあと、問題の告訴ギリギリ(笑)背中接触場面。あのくらいいいと思うけどね。。。本気でどつかれてずっこける感じがファニーです。

まだまだあげたらきりがない。サマー以外の子供たちもそれぞれ見せ場があって忘れがたい。

愛すべき作品です。まだ喋りたい感じ。なにか言い残している。

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「SCHOOL OF ROCK」有り得る話♪

2005-06-22 16:39:51

テーマ:(さ行)

黒人はリズム感がいい、というステレオタイプがある。これは誤りだ。

貧しい者は普通の教育すら受けられない。正規の音楽教育を受けられる者もさらに限られる。

黒人には貧しい家庭が多く、俺の知り合いの黒人は全員アメリカの兵士だ。彼らは歌も満足に歌えない。楽譜も読めない。リズム感?やはり訓練していないことは出来ない。当然のことだ。

一般に、白人のアメリカ人も同様だ。楽譜を読めないのは当たり前。日本人のほうが読める率が高い感じがする。音楽教育の方針が違っている気がする。合唱団でも、楽譜より、パート練習用のカセットが完備していて、車で聞いて覚えて、リハーサルに来る。五線を追える人など皆無だ。
SOR1校長先生、とってもキュート!
アメリカでは音楽能力の平均が低い。楽器をやっている、と言っても日本人の期待するレベルよりかなり低かったりする。しかし、実におおらかに、悪びれず人前で演奏する。すがすがしいほどだ。まっすぐノンビブラートのフルートとか、旋律を嬉しそうに弾くだけのヴァイオリンとか。。堂々としている。

日本のアマチュアの演奏能力の平均は世界一かもしれない。日本人の教育熱心と豊かさの反映だろう。面白いのは、日本では平均は高いのに突出する者の少ないことだ。

アメリカのアマチュアにはプロ級の人がごろごろいる。やるとなったら徹底する。そのあたりにアメリカの雰囲気がある。

黒人が音楽を志し、徹底した訓練を積むと、その身体能力から、誰にも真似の出来ないリズムを醸しだす。オリンピックで金メダルをとる人と同じだ。特別な才能のある者は人種に関わらずいるという、当たり前の結論になる。

そのような特別な結果だけを見て、黒人特有のリズム感、なんて気安くレッテルを張るな!!!

アイリッシュの住む貧困地域では全く違う物語りになるだろう。貧しい黒人の街も別のストーリィだ。

この映画の舞台はニューヨーク。金持ちの優等生たちが、ロックではじける話なのだ。そこに面白みがある。

(まだ書きたいような・・・続く)

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「SCHOOL OF ROCK」 あり得ないこと!

2005-06-22 13:52:50

テーマ:(さ行)

主人公が教室で、バンド・マネージャのサマーの背中を押して席に戻らせるところ。

アメリカでは、教師が生徒の身体に触れただけで訴えられる可能性がある。ものすごくうるさい。人間を信じていないからだ。忌まわしい小児を対象とした性犯罪がそれだけ多いのだ。厭な国だ。
sor
1995年、オウムの犯罪が顕在化したとき、俺は、アメリカで起こる事件犯罪は日本でも必ず起きると確信した。日本は特別ではない。

それまで漠然と、日本だけは世界の先進諸国のなかでも格別に治安が良く、アメリカのようなとんでもない犯罪は起きない、と考えていた。しかし、この10年間の日本を見れば分かるとおり、あらゆる種類の犯罪はアメリカ並みになっている。

マイケル・ムーアが「ボウリング フォー コロンバイン」で喝破したとおり、違うのは日本には銃がないから、今程度の犯罪による死亡者数でいられるだけだ。明治維新のとき、武装解除されたきり、日本人は丸腰でいる。

なんという幸運だろう!現時点では兵役の義務もない。戦死する危険を感じて生きている日本人は、自衛隊員以外いないだろう。

希有な社会であることは間違いない。しかし、凶悪な犯罪者がいない、というわけではない。親を殺すために銃を使わないだけだ。親を殺す15歳もいる。15歳の少女と性交して平然としている教師がいるのも日本だ。

凶悪犯罪の検挙率が異常に下がっている。世田谷の一家皆殺し事件など、まったく手がかりもない。日本も厭な社会になってきた。

(この項続く)

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「SCHOOL OF ROCK」 生意気子供最高!

2005-06-21 18:00:15

テーマ:(さ行)

「わたし歌いたいの」(トミカというシャイな黒人少女)
「じゃあ、歌ってごらん」(主人公のださくて暑苦しい男)
「・・・・・・・・・(恥ずかしそうにもじもじ)」(トミカ)
「歌えないなら、裏方だ。」(主人公)

(トミカ、歌う)



落ちこぼれ挫折ロック・ミュージシャンが、私立の金持ち小学校にまぎれ込み、生徒たちを焚きつけ、ロック・バンドを作ってしまう無理矢理な話。
      トミカ
アメリカの子供は、姿形が多彩だ。肌の色、髪の色、背丈、太ってる、やせてるなどなど。人種も違う。黒人、アジア人、ヒスパニック。同じ10歳前後でも見かけが全く違う。

「それぞれ違う」ということが前提になっているので、なるべく目立たないよう、みんなと同じことをするという日本とは大違いだ。えのきどいちろうがラジオで言っていたが、日本社会には無言の「同一化圧力」がある。

俺はそれが厭なんだ!!!!!

この映画の子供たちを見ろ!!勉強の出来る金持ち学校の生徒という設定だが、ひとりひとりが教師に対等の言葉をかける。そこが大好だ!!「その他大勢」の演技をする子供が一人もいない!!!一人一人がくっきりした「性格」を持っている。
       kids
ギターがうまい、キーボードがうまい、ドラムの天才、歌ったらすごい!そういうのもいいけど、それ以上に、一人一人がしゃべる。教師に向かってしゃべる。そこが一番面白い。

子供たちの出てくる場面は全て珠玉の映像だ。

SO MUCH, I LOVE THIS MOVIE !!!
       kids2
はっきり言う。俺はロックなんか知らねぇ!!ロックの精神なんかわからねぇ!!そんなことはどうでもいい!!

音楽!

楽器を練習し、演奏を仕上げていく全てのディティールがリアルだ。偽教師があんなことできるわけない、まわりが寛容すぎる、無理な設定だ。

ああそうです。

設定にリアリティはないかもしれない。しかしこの作品は音楽のリアリティに溢れている。音楽の「狂気」に迫っている。

子供たちが「金持ち」の家庭なのは大事な伏線だ。楽器をもっと小さい頃からやっていたことが前提になる。金持ちの家でなければあり得ない。年間200万円、小学生に学費を払える家庭だ。楽器ぐらい習わすだろう。実は、そのような細部が、良くできている。

学園もの、しかも音楽がらみは俺の大好きなジャンルだ。この作品は、その中でも突出している。すべては子供の魅力による。素晴らしい子供たちの、生意気な演奏をぜひ見てくれ!!!

(この項続くような気が・・・・)

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タイのホラー映画「シスターズ」 ほほえましい「呪怨」の剽窃。

2005-07-01 20:59:47

テーマ:(さ行)

世界中で日本のホラーがうけている。

「リング」「呪怨」の剽窃があちこちに出回ることになる。
     シスターズ1
韓国の「ヴォイス」「箪笥」「四人の食卓」「友引忌」「狐怪談」も面白く見た。

タイ映画といえば「マッハ!!!!!!」。

近所のタイ料理屋で、この映画のことを話したら「オンバク」というタイトルでやっと通じた。

「ムエタイ、アクション、ムービー」で、店員さんが気づき、にこにこして「オンバク!」(この「ク」の音は、ドイツ語のch、バッハのハの音だ。片仮名で書くと「オンバハ」が正しいか)
     シスターズ2
今度は、タイのホラー映画。バンドの仲間が偶然泊まったホテルの一室に籠もった「怨念」。惨殺された悲しい生い立ちの娼婦の物語だ。

よっぽど「貞子」をやってみたかったのだろう、動きやメイク、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・、というイルカのクリック音みたいな音。「貞子」そのものだ。

「呪怨」の女も貞子だけど。あと、白塗りの子供。呪怨そっくりのタイミングや場所に出没して、ほほえましい。
      シスターズ3
それぞれ、微妙にタイの好みが入っていて、メイクの色彩感覚が、タイ風にローカライズされている。そのような「違い」を大いに楽しむ。

日常生活や、家、寺、街、病院、すべて興味深い。タイには行ったことがないが、すぐにとけ込めそうな気がする。

この映画は、俺のような物好きにしかうけないだろう。「最恐ホラー」と宣伝されているが、怖さはそれほどでもない。初めて見たタイの人は、「貞子」や「白塗り子供」にひっくり返っただろう。日本のホラーは、アジアの人たちにも同様の怖さを与えるようだ。興味深い。

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「砂と霧の家」 誇り高きペルシャ人気質

2005-08-16 09:49:40

テーマ:(さ行)

誇り高きペルシャ人について、面白い記事 を見つけた。

糞映画「砂と霧の家」を観るうえで参考になる。ぜひ読んで欲しい。

俺の記事はこちら。

異文化同士の絶望を感じる非理解を軸に見ると面白く見られるかもしれない。

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「砂と霧の家」 馬鹿アメリカ白人に怒りがこみ上げる。

2005-07-27 23:35:33
テーマ:(さ行)

馬鹿警官が、誇り高きペルシャ人一家を脅しあげ、恐怖から母国のペルシャ語で話す婦人に「英語で話せ!!!」と怒鳴りつける。激しい憤りがこみ上げた。あの警官を殺せ!そう思わないペルシャ人はいないだろう。

なんだこれは?全世界慟哭の結末?泣ける映画?くだらないにもほどがある。そんな売り方しかできないのか?

この映画は、無知で愚劣な男と女が、誇り高き「ペルシャ」のパーレビー国王に仕えた亡命大佐一家を愚弄しまくる不愉快な映画だ。アメリカ白人の人種差別をあからさまに扱っている。

馬鹿なアメリカ白人は、ペルシャ語を話すイラン人と、アラブ人の違いが分からない。イランとイラクは戦争していたんだぞ。テヘランとバグダットの違いも知らない。ペルシャ人の名前を正確に覚えない。

まさかこれを読んでいる日本人のおまえらも知らないわけないよな?・・・とは言うものの、イランもイラクも、ペルシャもアラブも悲しいまでに日本人にとって遠くにある。イスラムも知らない。馬鹿アメリカ白人と同じだ。

傲慢で無知無教養白人アメリカ人。大部分のアメリカ人がこの通りなのだろう。日本人のほとんども同じだ。異なる文化に敬意を払わない。

人種差別。無知が偏見を生み、偏見が差別を増幅する。無知のままでいることが「悪」なのだ。無知が差別を維持し続ける。

映画「スーパーサイズ・ミー」の監督モーガン・スパーロックが、アメリカのテレビで作っているシリーズで「Thirty days」というのがあるそうだ。町山氏のラジオで聞いた。

キリスト教原理主義の若者。「イスラム教徒のテロリストはアメリカから出て行け!」キャンペーンをやっている。その男をインテリ・イスラム教徒の家に30日間、ホームステイさせる、という企画。弁護士と大学教授の家庭で、金持ちの家だ。一切、自分の立場を主張することは許されず、30日間、アメリカのイスラム教徒として過ごすことを強制される。で、どのようにその男が変わるか?

その男は、イスラム教のモーセ五書と詩篇が、キリスト教のものと同じであることを知らなかった。アメリカにいるイスラム教徒の大部分は、イラクの過激なイスラム教徒が嫌でアメリカに来ているのだから、アルカイダを憎悪していることをその男は知らなかった。

30日過ぎて、その男は「アメリカにいるイスラム教徒の大部分はテロリストと無関係」キャンペーンをするようになる。街角でチラシを配っていると、道行く人たちに怒鳴りつけられる。「テロリスト!あっちへ行け!!」

人間は愚かなものだ。

イギリスの、リーズには3万人のイスラム教徒がいるという。パキスタンからの移民がほとんどだ。ロンドンにも、何万人ものイスラム教徒がいて「ロンドニスタン」という言葉もある。異なる文化に敬意を払わず、差別と偏見で覆い尽くし、来るところまで来ているのがイギリスの現状だろう。

無知はすべて「悪」の根源。日本と朝鮮韓国、中国との関係もそうだ。まず知ること。偏った扇動情報を鵜呑みにせず、自分の目と耳で学べ!!身の回りの異文化を認めろ!!敬意を払え!!

この映画のくだらなさを自分の問題だと感じられたら有益だ。馬鹿な男女のメロドラマとして見るならクズのクズ、ゴミ映画だ。自分の馬鹿さ加減に泣けばいい。泣けたからいい映画だなんて馬鹿げた価値観はすぐ捨てろ!!

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「スター・ウォーズ」気に入った台詞ひとつ。

2005-09-03 12:00:45
テーマ:(さ行)

パラディーン議長が本性をあらわし、議場で帝政を宣言をする場面。議場は歓呼の声をあげ、盛大な拍手でこの提案を受け入れる。

こう書いても全く意味不明だと思いますが。この独特の世界観を共有出来なければ、スター・ウォーズを見てもよく解らない。ま、所詮子供向けファンタジーを大がかりに作り、大人が見ても楽しめます、という作品ですから。

また見に行った。何故と聞くな。前売りが余っていたからだよ。

いい大人が熱狂するほどのものではない。昔、熱狂した記憶を捨てられない子供じみた大人に向けて作られた作品。

スター・ウォーズでありさえすればいくらでも買ってくれるお客さんがいるのだから商売としては大成功。
わっ!スター・ウォーズ批判?こわっ!

俺は人の嫌がるぶった斬り!!!!おまえらもうっすら思っていることを言ってやる!!!!!

スター・ウォーズで騒いでいるオヤジども!気持ち悪い。スター・ウォーズみたいな子供騙しにいつまで釣られているんだ!!!!やっとおまえらの馬鹿騒ぎも終わるかと思って清々する。スター・ウォーズなんて何の興味もない。おまえらももう騒ぐなよな!!

さて前置きが長くなったがパドメの台詞。

「自由は終わった。この万雷の拍手のなかで」。

ありふれた言葉だが、ブッシュとそのペット、小泉・ザ・ドッグのやり口を見ていると、その皮肉が身に染みる。

だが現状をシニカルに言い当てるだけでは何も解決をもたらさない。ジョージ・ルーカスや筑紫哲也に言いたい。

お前らは斜に構えて皮肉を言って、なんか体制批判した気でいるが、そんな自己陶酔はうんざりだ。見せ掛けだけの言葉に何の力もない。衆愚に、考えても無駄なんだ、と無力感を与えるだけだ。

筑紫哲也、ジョージ・ルーカス、体制を嘆いて見せる猿芝居は要らない。お前らは無力だ。馬鹿左翼は見たくない。

スター・ウォーズを批判して馬鹿左翼批判に至る一席、お粗末。

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「スター・ウォーズ」 なんだ、駄作じゃん。

2005-08-09 13:15:35
テーマ:(さ行)
ヒューマニズムに傾いた脚本が興を削いだ。たかが女のために大義を捨てるヤング・アナキンの甘さがすべてだ。武士の本質は主君に仕えるためなら、自分の妻子を殺すのも厭わない非情さにある。忠義と生身の人間であることの板挟みが武士の葛藤だ。

歌舞伎の「菅原伝授手習鑑」の寺子屋の段を見ろ。松王丸が、主君の息子の身替わりに、我が子の生首を差し出す話だぞ。しかも、主君の息子の首に間違いない、と確認する役なんだぞ。首を見た瞬間、アナキンなら「ありえなーーーい!」と叫ぶだろう。そのくらいアナキンの葛藤なんてちゃちなものだ。戸田先生の字幕で十分だ。

主君に忠義を尽くすとは、日本ではこのようなことを指すのだ。野蛮だろう。無意味だろう。当然だ。昔の話だから。そこにある武士の厳しさ、悲しさを立派な態度として庶民は「忠義」の模範にしてきたのだ。

このシリーズを映画館で見たのは初めてだ。テレビでシリーズ各作を見たのもつい最近なので、世界観をよく知らない。主要登場人物たちと、ジェダイが「時代劇」の時代から取られた、とか、ヨーダは、日本人の依田さんだ、とか、その程度のことは知っている。

思い入れなく、スクリーンに展開される物語を「曇りない目」で見て、ぬるいな、と思った。ダース・ベイダーのbeginsと言うわけだが、悪のスケールが小さい。ホーム・ドラマの価値観を宇宙規模の悪に持っていくのは、現代アメリカの「家族価値」のイデオロギーに乗っかっていて、鬱陶しい。センチメンタルだ。

悪に落ちたアナキンに添い遂げるのが夫婦(めおと)というもだ。一度あなたに添ったなら、地獄の底まで付いていくわ。そういう心意気がパドメに欲しい。制限付きの愛なんか、愛じゃない。地獄の女王になってこそ、アナキンの妻だ。

学園ドラマか、ホーム・ドラマ程度の感傷を、巨大な宇宙規模の設定でやってみた、という感じ。SWってこんなもんですかね?底が浅い。

SWオタクを敵にまわすとめんどくさいかな?「掃除が大変だ!」(戸田先生の名訳・笑いました)

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ローレライ

2005-05-02 14:24:04
テーマ:(ら行)
見ずに書き飛ばしている。

残業決定で夕方に間に合わない。最終回のローレライも見られるかどうか。

この映画も糞に違いないのだが、お気に入りの香椎由宇が出るのでぜひ見たい。香椎由宇の美貌は大切に見守りたい。テレビで人気が出るのは松浦亜弥程度の猿顔。親しみ感が重視される。
香椎由宇

本当の美貌は恐ろしいニコールキッドマンのような顔だ。俺はそのような美貌を偏愛する。だから香椎由宇に期待。

鼻糞顔の松嶋菜々子とか竹内結子なんかいらね。

付き合ってくれるというなら話しは別。特に生身の竹内結子さんには大いに関心がある。

でも絶対に無理。だから偉そうなことが書ける。

遠吠えだ。キャンキャン!!!

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レザボア ドッグス また見 た。

2005-05-01 16:25:18
テーマ:(ら行)

シナリオがいい。

くだらない日常のディティールが積み重ねられ、登場人物の思惑がわかってくる。

タランティーノの考えをがはっきり伺い知るエピソードがでてくる。

ありそうな麻薬取引に関する小話を、細かいディティールをつけて何度も練習するところ。

どうすればその話しが嘘だとばれないか、細かく語られる。

で、実際にその話しをする場面がさらに秀逸。

思わぬ角度からの切り込みが入り、その都度リアリティを補強していかなくてはならない。

現実世界の会話はまさにこの通りだ。作品冒頭の食事をしながらの会話から、タランティーノの世界に引き込まれていく。

言葉によって人が動き人が死ぬ。下らない日常にこそ見る価値のあるドラマがある。

とにかく、見やがれ!!!!!

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レザボア・ドッグス てめーら、見やがれ!!!!!

2005-04-29 10:23:38

テーマ:(ら行)

良くできた舞台劇(Well made play)だ。

舞台となる倉庫に重傷を負った男が倒れ、犯罪仲間の登場人物が次々に現れる。空の舞台に近い倉庫の内部の簡単なセット。

フラッシュバックでそれぞれの過去が語られ、舞台上の会話や状況が緊迫していく。大がかりなアクションもロケもない。倉庫の中ですべてが進む。最後の場面でたくさん駆けつけてくる「自動車」も、映像ではなく音の切迫感だけでうまく表現される。

パルプ フィクションで、あまりの面白さに衝撃を受け、タランティーノを見ている。Kill Bill Vol.1 Vol.2 True Romance に続いて見た。それぞれ、贅沢な造りで最高に面白い。キッチュで訳がわからない人も多いと思うが、美しい映像、美貌の男女、たまらなく可笑しい会話、構成の巧みさ、なによりも音楽。映画の楽しみ醍醐味がたっぷり詰まっている。

レザボア・ドッグスを見ると、タランティーノの才能が純粋にわかる。予算がたくさん使えるようになった今の作品でも失われない才気。無邪気な映画好き。

憧れる。

タランティーノの顔が面白い。本人が役者で出ていて、ドジなチンピラでかっこ悪く死ぬ。タランティーノ自身が一番おもしろがっているだろうな。

キル・ビル、パルプフィクション に比べたら地味に感じるが、最高にクールな傑作。

てめーら、見やがれ!!!!!

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こぶ平の正蔵、ゆるい仕事ぶり。

ラジオの全国銀行協会のコマーシャルで、こぶ平の正蔵が下手くそな落語まがいをやっている。キャッシュ・カードの暗証番号を誕生日にしてはいけない、というアピールだ。

それがまずい。台本を読むにしてももっとうまくやれ。落語仕立てが痛い。こぶ平の正蔵、明らかに下手なんだもん。最初、知らない前座が棒読みにやってるな、と思ったよ。テープの笑い声まで入っている。大看板の林家正蔵がやる仕事ではない。

こぶ平の仕事ならぴったり。落語家なのに古典が下手、というのは今のトレンドにかなっている。春風亭昇太がそうだ。意図して古典から離れよう離れようとする立派な落語に対する愛情表現だ。昇太、売れてるでしょう。今の生きている落語が語れるからだ。

台本に書かれた落語を下手に演じるな!やっぱりこぶ平の正蔵は「二木ゴルフ」の「すぃんぐすぃんぐ、ヘイ!ニッキー!!二木ゴルフ~♪」が似合っている。

ぺやんぐの桂文楽に並び、こぶ平の正蔵も俺は認めない。

こぶ平は面白い。日本テレビの「もぐもぐコンボ」。まだやってるのかな?全国を回り、その地方の素材を使って小学生が料理をする。司会のヒロミとこぶ平がその料理を味わう、という趣向のバラエティだ。

ヒロミに虐められて冷や汗をかく、しどろもどろのこぶ平は最高だ。本人は嫌だろうが、あれがこぶ平の良さだ。小学生にも容赦ない突っ込みを入れる悪ガキ、ヒロミ。小学生のようなこぶ平。最高だった。

林家正蔵を襲名して、これからは古典も勉強する、って順序が逆だろ?正蔵という大看板は古典の世界でこそ意味のある名前だ。タレントとして有名だから、年齢も上がってきたからそろそろ、などという理由で名乗っていいはずもない。そこがまず間違っている。

林家三平だってタレントとして有名になったが、正蔵を名乗るには躊躇を感じていた。その結果のしどろもどろ、悪戦苦闘、半狂乱の人生、芸風。あれはあれで良かったのだ。

こぶ平も、いつまでたってもヒロミに虐められる駄目キャラとして立派に芸道を突き進んで欲しかった。そうすれば三平が大看板になったように、「こぶ平」が後生に語り継がれる名跡になったのに。

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「Secret Window」 Mountain Dew

2005-07-29 10:05:18

テーマ:食い物

主人公モートが、冷蔵庫から出して飲む缶入り飲料。Mountain Dew だ。缶の色が緑で綺麗なので映画全体の色調に合わせてあるのかも知れない。ロゴに赤い色が入っているのもアクセントになってる。

モートの山荘にカメラが入っていくところで、仕事机の上に飲みかけのグラスがある。そこに入っている黄色の液体がMountain Dew 。甘ったるい、微炭酸の、メロウな飲み物だ。昔、日本でも売っていて、俺は好きだった。いまでも手に入ったら飲みたい。アメリカ ではいまも普通に売っている様子だ。
       md2 md
シューターの原稿に缶を倒してぶちまけてしまうのもこれ。キングの原作では「ペプシの壜」となっている。エイミーと電話で話す場面でも缶のロゴがはっきり分かるように映っている。でも本当に飲んでいたのは、バーボンの「ジャック・ダニエル」なのかもしれない。

食べているのは、Doritos のコーンチップス。原作では「年代物のとうもろこしチップ半袋。」が机の中にあることが書かれている。たばこを探す場面だ。デスクオロジー(机上学)なんていう言葉まで作り出してたっぷり2ページかけて机の中を描写する。

たばこの銘柄も同様にトリビアだ。L&M、Pall Mall。俺も高校の終わりから(!)たばこを吸っていて、大学4年の頃吸うのをやめた。たばこを吸う気持ちがわかるので、モートが机からたばこを見つける場面を見ると、俺もちょっと吸ってみたくなる。モートの気持ちに共感する。キングの原作も、丹念にモートの日常のトリビアルなことを書き込んでいく。これがキングのマジックだ。

郵便局の女性がダイナーの売店で6本パックで買っているのも、Mountain Dew。「ピカピカの笑顔(c)師匠」の怖いモートが口説いちゃうお姉さんだ。ジュリエット・ストーカーという名前がついている。

シューターのミシシッピ訛りも面白い。紹介できるネタを探してみたい。

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「Secret Window」 キング印のサスペンス

2005-07-26 21:35:02

テーマ:(さ行)

「俺の小説を盗んだな」。突然の訪問客。墓場から来たような南部訛りの忌まわしい男。

作家であるモート(ジョニー・デップ)は、妻の不倫の現場を目撃し失意のうちに湖畔の山小屋に引き籠もる。謂われのない追求に苛立つモート。身の潔白を示すため別れた妻に連絡を取ろうとするが身体が動かない。
        sw
飼っていた老犬を惨殺されるに及び行動を起こすモート。証拠である掲載紙があるはずの自宅は放火により焼失する。すべてが行き詰まり窮地に追い込まれる。身の回りの人間が次々に殺される。すべてあの忌まわしい男の仕業だ。

スティーヴィン・キングの小説が好きだ。この映画の原作が含まれる「Four Past Midnight」も翻訳が待ち遠しくて、ペーパーバックで読んだ。正体不明の怪物に襲われる「ランゴリアーズ」「秘密の窓、秘密の園」「図書館警察」「サン・ドッグ」の四編で構成された中編集。短編より分量のある「中編」と言うジャンルだ。「スタンド・バイ・ミー」「ショーシャンクの空」「ゴールデン・ボーイ」の原作が含まれる「Different Seasons」もこのカテゴリー。(映画化された三作品、全部見てるな。。。)
        sw2
キングは自作の映画化に寛容で、素晴らしい作品から低予算のしょうもない作品までたくさんある。全部見切れない。マニアの楽しみはつきない。それ以上にキングは小説を発表し続ける。キング自身、交通事故で生死の境をさまよったが、決して衰えを見せない。デッド・ゾーンを見てしまったのかも知れない。

キングの小説は「ホラー」というジャンルになる。ストーリーを言えば、ありふれた馬鹿馬鹿しいネタばかりだ。吸血鬼、超能力者、異星人、幽霊、魔物。だが、どの作品にもキング独特の「悲しみ」が含まれていて、読者の心を捉えて離さない。
        sw3
「Secret Window」も、激しく愛し、それ故に傷ついた悲しみが生み出した物語だ。ジョニー・デップが繊細に演じる主人公の苦しみは想像を超える。結末もあのようでなくてはいけない。

熱い、もぎたて、ゆでたてのとうもろこしを、小さな専用フォークを使って、左右から突き刺して食べるのはいいね。あのフォークはどこかに売ってないかなあ。欲しい。

この映画には、いっぱい小ネタが入っている。管理人の名前「トム・グリーンリーフ」。パトリシア・ハイスミスの小説「リプリー」、「太陽がいっぱい」の原作。その登場人物、リプリーとディッキーの名前を合わせたものだ。トム・リプリーとディッキー・グリーンリーフ。ミステリ好きにはすぐわかるネタ。

モートが、私立探偵に相談に行ったときの会話。「前回のストーカーより始末が悪い」。小説「ミザリー」を暗示している。バーボンの名前「ジャック・ダニエル」。「シャイニング」を思い出す。探偵のデスクにあったタイマーも欲しい。金にうるさいアメリカの弁護士が使う物だという。

最後に、特筆すべきは音楽。フィリップ・グラスの作品だ。コンテンポラリー・シリアス・ミュージック(クラシックの分野の「現代音楽」のことです)で、すでに超有名な作曲家だ。40年も前に「ミニマル・ミュージック」といわれるジャンルを形成した天才。昔のピュアーな音楽が熟成して、独特の美しさ厳しさを聞かせてくれる。俺はこの映画の音楽を聞いて震え上がった。素晴らしい!いまも「フィリップ・グラス・アンサンブル」のレコードを持っている。輸入盤だ。また聞きたくなった。CDはあるのかな?

taking lives (アンジェリーナ・ジョリーの糞映画。俺のブログの一番はじめの頃記事にした)の音楽も、フィリップ・グラスだった!なんという「耳の不自由」な俺!!!もういちど見ることにする。アンジェリーナのからみのシーンも見たいし。

ああ、それにしても何も知らない俺。映画のことなど何もわかっていません。偉そうにしてごめんなさい。

スティーヴン・キング、ジョニー・デップ、フィリップ・グラスと、俺をこれだけ興奮させる要素満載な映画は珍しい。オタク全開。マニアにお勧め。

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「SAW」はなぜもてはやされるか?

2005-09-07 23:33:47

テーマ:(さ行)

有閑マダムさんの疑問を一緒に考えてみたい。

映画「SAW」 は、異常な状況に置かれた人間の行動を描くサスペンスだ。そのように言ってみると、少しわかることがある。

ヒッチコックの傑作「北北西に進路を取れ」 。おなじみのケイリー・グラントが、なんの関係もないスパイに間違われ、次々に起こるサスペンス。ラシュモア山でのアクションは、はらはらするが、どことなくユーモアがある。そんな場所でやる必要がないからだ。馬鹿でかいワシントンやジェファーソンの顔の上で追いかけっこをする可笑しさ!馬鹿馬鹿しさ!

ヒッチコック作品のサスペンスは、理由や解決はどうでもいい。もっともらしい理由や説明があるが、そのこと自体は何であってもいい。国家機密、麻薬取引、殺人の目撃などなど。とにかく「マクガフィン」が重要だ。

「マクガフィン」を知らない?ヒッチコックのサスペンス作法の要だ。「マクガフィン」があれば誰でも強烈なサスペンスを作ることが出来る。

液体のニトログリセリン。一滴たらすとダイナマイトのように爆発する。それを冒頭で見せておいて、壜に入れたその液体をトラックで運んでみせる。崖に落ちそうになったり、危ない丸木橋を渡ったり。冷たい汗をかきながら息を詰めてしまう。液体でニトログリセリンを運ぶことなど、現実ではあり得ないのだが。「一滴でもものすごい威力」、というお約束が「マクガフィン」となって強烈なサスペンスにひきずられる。有名な古典「恐怖の報酬(1953)」 だ。

「マクガフィン」を作ることにサスペンス作家は苦労する。「SAW」は、置かれた状況、解決しないと死ぬ、誰がこんなことを、どうやって逃げるのか、などが「マクガフィン」になっている。「マクガフィン」の巧妙さ、底意地の悪さを楽しむことが出来る人はこの映画を面白い、と言う。

サスペンスを、手っ取り早く刺激あるものにしたい。そう考えると、汚さ、残酷描写、グロテスクさ、に頼ることになる。エロスよりも簡単だ。サディズムは刺激が強い。自分の足をのこぎりで挽くような悪趣味が生まれてくる。便所に手を突っ込むような見たくない場面も簡単にできる。

この、仕上げのところにつまずく人は、この映画が面白い、なんていう感覚が容認できない。俺のように。有閑マダムのように。あんな汚らしいものは目にしたくない。それだけで拒絶したくなる。

趣味の問題、センスの問題だ。同じアイディアを、笑って泣ける感動サスペンスにすることは出来ないだろうか?不治の病人が最後の力と財力ををふりしぼって作り上げた最高のジョーク、とか。。。

「躁」というパロディはどうだ?場所はスイス。絵に画いたような美しい湖畔のホテル。2人が、きれいな部屋に閉じこめられて鎖につながれている。お互いにジョークを言い合う。相手が腹から笑ってしまうネタを言わないと殺される。2人の間にはなにやら大きな招き猫が置かれている。

誰が何のためにこんな凝ったことをするのか?逃げることは出来るのか?パーティ・ジョークの本ぐらい読んでおくんだった。駄洒落はまずいだろう。小学生には大流行なのだが・・・。こんなに緊張した中で笑えるネタはなんだろう。おならでもしてみるか・・・。いや駄目だ。エンガチョは御法度だ。シモネタも禁止。迫り来るタイム・リミット!強烈なサスペンスが生まれる・・・・・・・かな?ま、お粗末なアイディアですが。。。

笑いあり涙あり、ロマンスがあって、楽しめて、強烈なサスペンス、という、ヒッチコックの名人芸を「SAW」の作者たちには求められない、ということだ。

「SAW」は作品として、二流だね!!(・・・・あ、言ってしまった。またたくさん敵を作ることになる。。。)

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I saw The「SAW」 俺好みの美女が出るからご用心

2005-06-20 13:02:45

テーマ:(さ行)

サスペンス・ホラー「SAW/ソウ」。楽しみました。意外なことがたくさん出てきて心地よくだまされます。

ただし、映像は心地よくない。痛そうだし汚いしゲロはきそう。それだけで俺の師匠なら却下。

テーマは「家族愛」。



なんちゃって。。。

ひどい目に遭う一人が医者なのですが、病院の場面で、きれいな女の人が出てくる。俺の好み、ど真ん中。

     Alxsandra
    (見よ、この美貌 Alexandra Bokyun Chun) 

その場面が重要な意味を持っていることが最後まで見ると分かります。きれいなアジア系の女の人が出てきたら、俺のように女の子ばかり見てないで、場面全体をよく読み取るようにしてください。

見終わって、はじめから見直したくなります。「謎解き」に熱中している人も多く見られますが、そこまで夢中になれません。見たとおり、え?と思えばいいと思います。

ほかにするべきこと、見るべき映画はたくさんあります。爽やかな気持ちになる映画を見たくなる。

この作品は、「ヲタク」むき。汚らしさ、流血、サディズムが気にならなければ見れば。

俺は一度見たからもういいや。

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「Sleepy Hollow」 イカボッド(Ichabod)の謎。。

2005-08-10 23:06:42

テーマ:(さ行)

Ichabod とは何か?

聖書のサムエル記上4章21節にあった。しかも、ジョニーが演じたキャラそのままの名前だ。日本語の聖書では「イカボデ」と表記されている。ヘブル語で「神の栄光がない」の意味。

サムエル記上4章は、神の民イスラエルが、異教徒ペリシテ人(パレスチナの語源)と戦い、惨敗する話。モーセが神から受け取り、ずっと携えてきた「契約の箱」(インディー・ジョーンズに出てくるあの御神輿みたいな箱です)を、ペリシテ人たちに奪い取られるほどの敗北だ。その報告を受けた、イスラエルの指導者は、ショックでその場で死んでしまう。二人の息子たちも戦死したのだ。

ひとりの息子の嫁はそのとき身ごもり、出産の時が近かった。「神の箱が奪われたこと、しゅうとと夫が死んだという知らせを聞いたとき、陣痛が起こり身をかがめて子を産んだ。」「『栄光はイスラエルを去った』と言って、その子をイカボデと名づけた。」出産後、嫁も死ぬ。悲しい話だ。聖書にはその後のイカボデの物語は書かれていない。

映画には、神を信じない理由を語る、イカボッドの物語があったでしょう。そう思って見直すと、また味わいがある。「イカボデ」と名づけられた人間の人生に思いをはせる。

意外な深みがあるサイド・ストーリィに驚きました。

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「Sleepy Hollow」 ファニーなダーク・ファンタジー

2005-08-09 22:00:19

テーマ:(さ行)

ジョニー・デップが漫画のようでおかしい。珍妙な器具をつけたり、虫に驚いて飛び上がったり。真っ白な顔に真っ赤な血しぶきを浴びるのが歌舞伎の斧定九郎のこしらえのようだ。
       SH5
首なしの騎士が、村人の首を刈りに来る!なんと恐ろしいことだろう。その戦慄を見事に映像化している。一瞬にして首を切り落とし、首だけ持ち帰る亡霊。恐怖だ。丁寧な表現で、陳腐になっていない。重厚な、伝説の厚みを感じる。屋敷や森、木の形、村の雰囲気、どれをとっても美しく恐ろしい。
       SH2
映画の解説を見たりして、捜査官イカボッド(変な名前)の科学捜査とオカルト対決のシリアス・ホラーだと思った。ほんの数分見て、ジョニーのテンションがヘンなのでこの映画の性格がわかった。俺のブログの読者のコメントで、「怖面白い」と書いた方があるが、そんな感じ。いつ怒鳴られるかびくびくしながら友達とふざけている感じ。
       SH6
こんな感じの映画、好きなんです。この映画を駄作と感じる人の気持ちもわかる。サスペンスにしてもミステリにしても中途半端。ホラーというよりコメディに近い。シリアスな謎解きがあるかと思うと、魔女や亡霊がそのまま出てくる。何を軸に見ていいかわからない。ジョニーの演技もすっかりハイテンションだし。すぐ気を失うし。格好いいとは言えないし。重厚な美術にコメディの演技。混乱する。
       SH3
クリスティナ・リッチ!なんて愛らしいんだろう!!きれい☆可愛い☆怖い☆

この映画のカトリーナはクリスティナにしか出来ない。俺はどうもクリスティナを溺愛してしまう。「モンスター」のセルビーですら愛しくなってしまう。クリスティナは、こちらに依存してくるような愛らしさがある。付き合ったら共依存関係になりそう。俺はクリスティナを溺愛するあまり身も心もぼろぼろになる。二人でどろどろに堕落してみたい。・・・・・・なんて、妄想を少し。
      SH4
デッド・ゾーンのクリストファー・ウォーケンがそのままの顔で、首なし騎士を演じている。「怖面白い」。ノーメイクで怖い顔だからなあ。

何よりも、ティム・バートン フィルムです。色合い、コミカルでブラックな笑い、樹木のデザイン、建物の形、色。俺はこの世界が好きだ。すごく面白かった。「チョコレート工場」が楽しみ!!

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Rememmber The「FORGOTTEN」!

2005-06-23 00:21:43

テーマ:(は行)

俺は大学生と付き合いがある。

学生たち数人と話をしていて、この映画の話題になった。俺が、どれだけ哲学のある映画(?)なのか、熱弁をふるったところ、全員が「絶対に見る!それも明日!!」と言い始めた。頼もしい弟子たちだ。

なかの一人が、明日、ついこの間初めて告白された女の子と映画に行く、というので、この映画だけはやめろ、と強く釘を刺した。日を改めて見るよう教育的指導を与えた。そのくらい破壊力のある映画だ。

だいたい初デートに映画なんて絶対やめろ、とまわりも言う。お互いよっぽどの映画好きで、しかも内容が当たり障りないことを確認した上でないと、あぶなくてしょうがない。間違っても「ダンサー イン ザ ダーク」とか、今だったら「ミリオン ダラー ベイビー」なんか見たら取りかえしがつかないことになる。

「オペラ座」あたりだったら問題ない。ちなみに俺は、二度見たが、それぞれ別の女子を伴った。自慢だ。

よく知らない同士の初デートなら、映画の間中気まずい感じになって、二時間苦痛なだけだ。手だって握れない。そう言い含め、ゲーセンでUFOキャッチャーをやった後、プリクラ撮って盛り上がれ!と指導した。

そのあと、手の握り方講座。明るいところで相手に見えるように堂々と握れ!とか、指輪をほめたついでに手に触れ!とか微に入り細を穿つ指導。面白かった!若いっていいな。目標、手を握ること。出来たら、軽いハグもするように。との課題を出しておいた。

「FORGOTTEN」。決して忘れられない映画になるだろう。学生と盛り上がるのが楽しみだ。

みなさんも大スクリーンでぜひあの、ずば・・・・・を見て大爆笑してください。

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「バティニョールおじさん」 ユダヤ人を殺すのは誰か?

2005-06-19 23:00:29

テーマ:(は行)

バティニョールおじさんは声高に正義を言わない。もともと長い物には巻かれろタイプの凡人だ。そのおじさんが、命がけでユダヤ人をかくまい、スイスまで逃がしてやる。

どこでそんな勇気がわいてきたのだろう。
        バティニョール
おじさんの行動は、やむにやまれぬ行為の積み重ねだ。一個人に立ち返り、政治や人種や、家族に対する愛着さえ捨て去って、人間はやっと「愛」の行いが出来る。

「家族愛」など、自己愛の変形であって、別にほめられたものではない。自分が可愛いだけだ。おじさんは、家族同然の者を殺してまで、ユダヤ人を救おうとする。

感動を覚えないだろうか。

ヒットラーの狂気でホロコーストは起こった。

しかし考えて欲しいのは、ヒットラー一人では何も出来ないことだ。大衆を扇動し、ユダヤ人に対する激しい憎悪をかき立て、熱狂のうちに、普通の人間が考えられない殺人を行った。介在する人間一人一人が加害者である。

「戦場のピアニスト」にも描かれたゲットーの悲惨さ。ユダヤ人だけを押し込める壁の囲い。残されている写真を見ても、人間が棚の中に押し込められ、何段にも重なっている。

特別な人間がそのことをしたのではない。いかなる人間のなかにもその狂気に至る「芽」がある。

JR西の社員に向けられた暴力を思い起こせ。ハゲを嘲笑うバカ女を思い起こせ。在日朝鮮人差別を知っているだろう。同和地区に対する抜きがたい蔑視はどうだ。

すべて、人間の本質にある「狂気の芽」の萌芽だ。

大声で宣伝する言葉を聞くな!大声で語られることにろくなことはない。衆愚を煽るテレビの意見を聞くな!耳を澄まして、静かに聞こえてくる正しい囁きを聞け。ひとりひとりが本心に立ち返ったなら、勇気が涌いてくるものだ。

ユダヤ人を殺すのはヒットラーではない。誰の心にも必ずある「狂気の芽」だ。同時に人間は「愛」への勇気も持っている。自己愛ではない無償の「愛」。誰にもある良きことへの志向。この静かな囁きに耳を傾けろ!

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「バティニョールおじさん」 のんきなとうさんの変心

2005-06-17 01:35:39

テーマ:(は行)

肉屋兼惣菜屋を営むバティニョール(ジェラール・ジュニョ)は、ハムを盗まれたと朝から大騒ぎ。了見の狭い男だ。

折しも、3階に住む一家が旅支度をしている。あの長男が盗んだに違いない。第一、あの家族は朝会ってもろくに挨拶もしない。
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  漫画「のんきなとうさん」  「バティニョールおじさん」
      (昭和12年頃)   

一家の主を引き留め、詮索する。そうこうするうちに事態はのっぴきならない様相に。警察が駆けつけ、一家を逮捕する。

「シモン、ダヴィデ、逃げて!!」こだまする叫び声。

一家は逮捕される。罪状は、ユダヤ人だから。

護送される車の中から、バティニョールを見つめる恨めしそうな眼差し。一家はパリを経由してドイツの収容所に送られる。意味するところは「死」。

1942 年、夏。ナチスドイツ占領下のフランス。

バティニョールの娘の許嫁、ピエール=ジャンが一家のことを密告したのだ。許嫁はナチスの協力者だった。許嫁をとおしてドイツ軍の仕出し注文を引き受けるバティニョール。商売も上々だ。ユダヤ人には哀れみを感じない。

シモン。ダヴィデ。英語なら、サイモン。デイヴィッド。どちらも聖書の人物に由来する名前だ。姓はバーンスタイン。いずれもユダヤ人の名前だ。
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逮捕されたバーンスタイン家の部屋をナチスの便宜で譲り受け、ナチスの将校を招き接待するバティニョール。そのさなか、バーンスタイン家の長男のシモンが戻ってくる。収容所に移される隙をぬって、駅から走って逃げてきたのだ。12歳の少年が何も食べずに3日間歩き通してたどり着く。

哀れみを感じない人間がいるだろうか。バティニョールはその子を家族には内緒でかくまうことにした。
ojisann2
小心で自己中心の男が、変わる瞬間だ。人は簡単に堕落もするが、簡単に良きことをする勇気も持つ。

以下、ユダヤ人の子供たちを安全なスイスに逃がすことに奔走するバティニョール。「のんきなとうさん」風の風貌も毅然としたものになり、危機をくぐり抜ける。
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ojisann3

(この項目続く)

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「FORGOTTEN」 意外と哲学

2005-06-16 23:22:32

テーマ:(は行)

記憶がなくなるということはどのようなことだろう?脳の一部に記憶に対応する物質があるのだろうか?記憶を人為で消すことが出来るのだろうか?

もしも記憶を消すビジネスがあったら、という発想ひとつで、切ないラブストーリィを見せてくれた、映画「エターナルサンシャイン」。

この「FORGOTTEN」のテーマは、記憶についての「思考実験」だ。

ジュリアン・ムーアは相変わらずの主婦っぷり。愛する我が子を事故で失い、心の傷が癒えない。同じ事故で娘を亡くしたはずの隣人はそのことをすっかり忘れている。何かがおかしい。自分が妄想を抱いているのだろうか?

有り得ない。
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ジュリアンには確かな信念がある。息子は生きている。秘密に近づくジュリアン。

突如、大音響とともに、この作品がシリアスではないことが判明する。
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そこからは、気楽にびっくりしてください。ショッカームービーとコントとは同じものだと言うことが分かる。びっくりさせる「間」と、笑わせるタイミングは一緒なのだ。この映画の後半、びっくりする場面が出てくるが、俺はその度に大笑いした。そういう映画です。

ショッカーサスペンス/コントとしてはうまくできている、と賛辞を与えよう。

「思考実験」と書いた。記憶に関する実験だが、映画の中でも実験する「何者」かがでてくる。作品冒頭から、「何者」視線で地上が俯瞰されている。ここで気づくべきなのだ。「何者」が「何様」であるか。
forgotten3
「何者」にも断ち切ることの出来ない「絆」についての、「ちょっといい話」が終わりについて、めでたしめでたし。子供が見ても、死ぬ人はいないし、女の裸(!)もありません。音でびっくりするかも(^^)

物好きは見るべし。

大スクリーンで見る、びっくりシーンは忘れられないものとなるだろう。さんざん、ネタに出来るぞ!映画全体は退屈だが、我慢して見る価値はおおあり。

常識ある一般の方には勧めない。見て怒っても俺のせいではない。

俺のようなマニア向け。

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「花とアリス」 鈴木杏と蒼井優

2005-05-22 21:00:53

テーマ:(は行)

美少女ものと言えば、バレエである(笑

期待通り、きっちり押さえてあります。特に蒼井優さんのバレエには見とれます。

追記しますが、バレエの場面で雑誌編集者の役をやっている女優、容姿が美しく、さすがだなあ、と思いました。見た人にはわかるはず。

脳天気でなにもわかっていないようなアリス。なんだか自信がなくて、姑息な手段を使ってでも憧れの先輩の気を引きたい花。

二人の少女の揺れ動く微妙な気持ちに、俺はすっかりはまった。女子の内面の葛藤が丁寧に描かれていく。どこにでもいる普通の少女の世界だ。等身大に描かれていることに好感が持てる。
二人
反面、男子の空っぽさが面白い。男は、どうにか社会で位置を得るまで、なんの自信もないし、何も決められない。少女の気持ちを感じ取っても、それに答える術もない。

コミカルな設定の中、アリスにも家庭の問題があり、やるせない気持ちでいることがわかる。海岸での思い出や、カードのエピソードには涙が流れる。蒼井優の演技がめざましく、けなげなアリスに共感した。すべてのたくらみが明らかになって「ゴメ゛ン゛ナ゛サ゛イ゛・・!」という蒼井優が大好きだ。
蒼井優
花の純情もいい。花の画面いっぱいの泣き顔に、もらい泣きしてしまうよ!愛らしい。
鈴木杏
映像の美しさ、物語の運びの巧みさ。どれをとっても素晴らしい作品だ。愛着を感じる。ゆったりと見て欲しい。

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妖精 サニエ 「Peter Pan」 の Tinker Bell!

2005-06-03 10:11:45

テーマ:(は行)

お口直しに、フランス人妖精サニエ を紹介しよう。

映画「ピーターパン」で、ティンカー・ベルをやった。これは必見。ファニーでキュートな演技が最高。サトエリもこの線をねらって欲しい。

美少年萌えにも、美少女萌えにも、俺のようにサニエ萌えにもおすすめ。大人の出演者もよく、父親役の俳優にギミックがあるのだが、気が付いた人はその演技のうまさに驚くはず。
さにえ2
さにえ3
ピーター・パンの少年と一緒に写っている。

サニエのものすごさがわかるのは、「スイミング プール」。
さにえ4 さにえ5
これは、大人にしかすすめない。ガキは見るな。見たとしても、あれこれ言うな。

これは、完全に大人向けの遊び。面白いぞ。

俺のティンカー・ベルちゃんがものすごいことになっています。必見。見たら得する。

この作品は項を改めて紹介する。それまでに、おまえら、見ておけ!!

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「スイミング プール」 ミステリ作家の謎(R-18)

2005-06-07 19:36:44

テーマ:(さ行)

きれいな女の裸は男なら誰でも見たいものだ。興味深いことに女も美しい女の裸を見たがる。なぜなら女の裸は美しいから。(トートロジーになっております。やや舞い上がっております。)

つまり、人間は女の裸が好きなのだ(?)。

売れっ子ミステリ作家の主人公(シャーロット・ランブリング)。シリーズものが当たった。しかし同じことの繰り返しにうんざりしている。なにか方向を変えてみたい。

愛人である編集者が自分の持つ別荘を使ってみないかと提案する。借りて執筆することにする主人公。フランス プロヴァンスの別荘は居心地がいい。スイミング プールもある。
       作家
村に出かけ、快適なランチを楽しむ。人々も気持ちよくもてなしてくれる。存分にリラックスした主人公はいよいよ仕事に取りかかる。アイディアがわき、執筆は、はかどる。

問題が起きた。編集者の娘がこの別荘にやってきた。この娘こそ、俺が愛する妖精、リュディヴィーヌ・サニエその人です♪
        作家とサニエ
娘は、若く美しい女の子に期待されるすべての奔放さを披露する。うるさい音楽を大音量で聴く、部屋を乱雑にする、大声で電話する、好き勝手な時間にプールで泳ぐ、毎日違う男を部屋に連れ込む。
        サニエ
どうです。そんな子の日常を覗いてみたいでしょう。しかも、それを演じるのが、リュディヴィーヌですよ!

娘の奔放な振る舞いに、辟易させられるミステリ作家であるが、次第にその娘に興味を持ち始める。娘の行動を観客である俺と同じ視線で覗くようになる。じっと、なめるように、いやらしく、娘の若さと美しさに憧れながら・・・・。
サニエ3 作家とサニエ2
そして、その娘を題材に新しい小説を書き上げる。そのタイトルが「スイミング プール」。

殺人事件も起こる。ミステリ作家も事件に関わる。証拠隠滅のためには、作家自身が、娘がしているような行動も辞さない。はい。ミステリ作家役、シャーロット・ランブリングの、それは見事な裸があります。驚きます。美しいです。

(若い頃のシャーロット・ランブリング。美しい!!!)
シャーロット・ランブリング1 シャーロット・ランブリング2
ここまで書いても、決してネタばれではないのです。この映画は最後まで、よく見てください。

小説を完成させて、編集者に会いに行くミステリ作家。そこで、作品全体の構造を覆すようなことが出てくる。俺には一つの解釈があるが、いろいろ深読みして考えることも出来る。オチがわからない、と言う人も多いが、普通に見えるとおりのことなので、安心して見たとおりを受け止めてくれ。

遊びですよ。

リュディヴィーヌ・サニエとシャーロット・ランブリング、世代の離れた二人の女性の美しい裸が見られるのが一番。ストーリーの謎をあれこれ読んでみるのも、お楽しみ。

スノッブで、すけべな大人におすすめ。ガキは見るな!見てもあれこれ語るな!!

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「クローサー」 男と女はみんなこうしたもの

2005-05-24 22:38:19

テーマ:(か行)

ナタリー・ポートマンがいい。

小説家が執拗にくだらないことを聞き出すことで、すっかり恋が醒める場面がある。俺は、本当に何もなかった、と感じる。アリスは本当のことを言っているのに、嘘しか信じてもらえない。そのことが恋が醒めた原因だ。パスポートの名前の件で、ますますそう思った。アリスが愛しかった。

ジュウド・ロウ演じる売れない小説家は本当に酷い奴で、最後、勝手にホームレスにでもなって死ねば、と思う。

この映画が意味不明で面白くもないラブコメディに感じられた方、モーツァルトを聞いてください。「フィガロ」も最高にエロで面白い!古典の有名作品がこんなに不道徳でいいのか、と思うこと請け合い!

ジュリアと初めて出会う場面に流れている音楽こそ「コシ ファン トゥッテ」そのもの。甘く重力がなくなるような音楽。恋愛感情の陶酔感をこれほどいやらしく表現している芸術はほかにない。

後半、二人で見に行くオペラの演目も「コシ ファン トゥッテ」。監督がこれを意識していないはずがない。二人は舞台を見ないが、テレビに舞台が映っている。音楽も聞こえる。

登場人物が好んで聞いたり見たりする音楽としては不自然だ。だって、楽屋落ちみたいだもの。自分たちを嘲笑うようなものだから。

日本ではオペラを見る人と、映画を見る人が乖離している。オペラヲタクは、オペラのものすごく細かいことを知っているが、映画を知らない。映画ファンはオペラを見ない。

このような作品に接すると、もっと気楽に音楽も映画も見ればいいのに、と思う。

チャットの場面は、ロッシーニのパロディかな?
(後日追記します。この曲はロッシーニ作「シンデレラ」序曲だということがわかりました。サウンドトラック の一覧がありますのでご参考までに)

ロッシーニも脳天気なオペラをいっぱい書いています。「フィガロの結婚」の前編、「セビリアの理髪師」が有名です。あの場面の曲が、ロッシーニの序曲だったのか確信がありません。どなたかわかる方がいたら教えてください。

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「クローサー」 女はみんなこうしたもの!

2005-05-24 20:58:59

テーマ:(か行)

映画「クローサー」の登場人物は人形のように動く。ジュウド・ロウが、ジュリアに執拗に迫り、クライヴがナタリーを何とか落とそうとする。それぞれの行動原理がよくわからない。

なぜなら、これは「コシ ファン トゥッテ」だから。

老哲学者との賭けに、勇んで応じる青年士官たち。老哲学者の提案は、お互いの許嫁を全力で口説き落とすこと。お互いを信頼しているなら、いくら強く迫っても、お互い、こちらになびくはずがない。

どうです?面白そうでしょ?これがどのように実際の舞台で展開するのか、ぜひ本物を見て欲しい。

女の胸に手を入れて、「このドキドキしているのは、なあに?」なんていうデュエットもあります。ドキドキ♪ドキドキ♪なんて八分音符のフレーズが付いているので、舞台の上で、どうしても胸元に手を入れないとサマにならない。映画と違い、オペラは生ですからねえ。

長くなった。

このふざけた賭は、老哲学者の圧勝で終わる。全員で高らかに歌う歌「コシ ファン トゥッテ!」

イタリア語で「女はみんなこうしたもの!」。

さあ、女性は怒ってください。

(この項続く)

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「クローサー」 恋人たちの学校=コシ ファン トゥッテ 

2005-05-24 17:39:25

テーマ:(か行)

「フィガロ」と同じ、ダ・ポンテのシナリオ。音楽はモーツァルト。恋愛場面の陶酔感は、この映画「クローサー」に使われて違和感がない。エロティックだ。

男女二組いれば「コシ ファン トゥッテ」である。そう言ってわかる人には、これ以上の説明はいらない。

モーツァルトのオペラで最もモーツァルトらしい作品は「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロの結婚」「魔笛」。

「ドン・ジョヴァンニ」序曲冒頭の d-moll の和音が、強い印象を残す映画「アマデウス」。アマデウスのファザコンを暗示して威圧する音響だった。変な石の像が出てきたでしょう。あれです。「ドン ジョヴァンニ」とは、「ドン ファン」のことです。

「コシ ファン トゥッテ」は、糞真面目な芸術評論家たちから目の敵にされてきた。曰く、登場人物たちが木偶だ、人物が描かれていない、内容が不道徳だ、云々。。

時代は変わり、最新の評価として、この作品こそ最もモーツァルトらしいオペラ ブッファ(喜歌劇)ということになっている。俺もそう思う。たまらなくおかしい歌劇なのだ。ふざけきっていると言ってもいい。そこがいい。

話はこうだ。

二人の真面目な青年士官。お互いに許嫁がいて、自分の許嫁ほど貞淑な女はいない、と自慢する。それをからかう老哲学者。

「女は移り気だよ、貞淑な女なんて、エジプトにいる不死鳥のようなものだ。誰もが口にするが、誰も見たことがない」。

年寄りだけにうまいことを言う。

いきり立つ、二人の青年士官。剣を振り回し、決闘だ!という騒ぎ。

「それならこうしよう。これから24時間、この老人の言うとおりに行動したまえ。それで、君たちの許嫁の貞淑を試そう。君たちの言うとおり、女たちが貞淑であったなら、相応の金を与えよう。この賭けに乗るかね?」。

(この項続く)

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「キングダム オブ ヘブン」 見てきたぞ!

2005-05-18 01:55:55

テーマ:(か行)

この長い作品を一言で言うと、「ま、おまえら、仲良くしろよ」ということだ。

聖地エルサレムを巡る、モスリムと十字軍の果てしない争奪戦の一こま。

大スクリーンでじっと見る以外にはおそらく見る気がしない。その意味から、劇場で見る価値のある作品だ。プレミアムシートで2時間25分、じっくり見た。夜だったので、俺たち二人だけ。楽しみました。

オーランド ブルームのハンサムぶりは見たとおり。ただしそれ以上に魅力を感じない。

ヒロインの、エヴァ グリーン。予告でのミステリアスな美貌ぶりに期待したのだが、予告以上の映像がなく、役どころとしても魅力に乏しい。かなり贔屓目で見ても何を考えているのか不明。残念ながら馬鹿に見える。

ミステリアスな美貌は大好きだが、意味ありげなだけで何もないヒロインでは役者としても演技のしようがないだろう。損な役回りだ。

エルサレムを奪い取る、サラディーンが渋くてよかった。

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「コンスタンティン」 おまけ(ネタばれなし)

2005-05-12 14:17:07

テーマ:(か行)

神とサタンの賭け。

なぜコンスタンティンが、この地上で働かなくてはならないかの、キイ ワードのひとつです。

聖書には、神とサタンのやりとりが記されたところがあります。

旧約の「ヨブ記」。

長いのですが、第1章だけ読めば十分。結末が気になるのなら真ん中を全部飛ばして最後の章を読む。

これだけで「ヨブ記」が語れます。

世界最古の文学作品でもある「ヨブ記」を楽しむと、一層コンスタンティンの世界が楽しめると思います。

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「コンスタンティン」 さらに楽しむ(ネタばれなし)

2005-05-12 10:29:35

テーマ:(か行)

アブラハムが神の命令に従って、モリヤという場所に行き、我が子イサクを殺そうとする。

聖書の創世記のなかでも特に有名なエピソード。レンブラントの絵にもあります。

激しい葛藤と一瞬の救済を描く画題で、緊迫した構図の絵画作品がたくさん作られています。

その画題がこの作品の中にも出てきます。ジョン コンスタンティン は、JCの名前を持っていますが、聖書のJCとはかけ離れたキャラなように、この画題もねじれています。そこが爆笑を誘います。

アンジェラが、バスタブで水に頭から浸される場面。これは、バプテスマそのものです。

アメリカの福音派の教会では、信仰を表明した人は、バプテスマを受けます。そのような教会には必ず、バプテスマ プールがあり、コンスタンティンがアンジェラを水に沈めるのとまったく同じように、牧師がバプテスマをするのです。牧師が意地悪で、水に沈めたままだったら・・・・・・!

コンスタンティンが、ある理由で力尽きて、引きずられる場面。腕と身体で十字架の形が見て取れます。聖画のモチーフがあちこちに出てくるのを見つけるのも面白いと思います。

参考になりましたか?

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「コンスタンティン」を楽しむために(ネタばれなし)

2005-05-11 20:11:57

テーマ:(か行)

ジョン コンスタンティン のイニシャル、J.C.これは何を表すでしょう?
聖書のなかで J.C のイニシャルを持っているのは・・・・・・。

双子の姉妹が出てきますが、一人の名前は、アンジェラ。これは・・・・天の使いをあらわす・・・。

大天使ガブリエル。天使には性別がありません。男でも女でもあるのです。ガブリエルは、ナザレにいた処女マリアのもとに現れ、神の子イエスキリストを身ごもったことを告げた特別な天使です。

なのに、この映画では・・・。

「お前を天国に送ってやる!」と言われたら、普通、殺されることですが、聖書では、死んだ後「天国に行くこと」と、「地獄に行くこと」とが、はっきり区別されています。当然、死んだ後、天国に行くことが望ましいのです。

なのに、脅迫の言葉として、「さあ、本当のことを言え。さもないと天国に送るぞ」と言われたらどうでしょう。天国に送られるのが厭なのは・・・・・。

コンスタンティンはある理由で、天国に行けないかもしれないのです。ところが、ある瞬間、天国に行きそうになります。その昇天の場面、指で作るハンド サインを見落とさないように。。わかったら笑ってください。

参考になりましたか?

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「コンスタンティン」!!痛快聖書娯楽活劇。

2005-05-10 22:35:46

テーマ:(か行)

爆笑した。

ネガティヴなキリスト降誕物語がある。サタンがそのひとりごをこの地上に送ろうとする。その場面に、あのマリアに受胎告知した大天使ガブリエルも出てくる。

このガブリエルがなんともはや。役者はいい。み使いの中性をうまく演じている。ガブリエルっぽい。

アブラハムが我が子に手をかけようとしたモリヤそっくりな場面もある。ただし、ナイフを止めたのはモリヤではみ使いだが、この映画では堕天使ルシファー=サタン。ナイフを振り上げるのは・・・・・。

聖書の世界の約束事に従って、登場人物たちも、役割を持った名前を持つ。この可笑しさ、面白さは、聖書のことをよく知っている人でないと楽しめない。

歌舞伎のことを知らない人に、勧進帳の富樫のことをいくら説明してもわからないだろう。泣くはずのない弁慶が出てくるたびに泣いている、と言ってみたところで、わかる人にしかわからない。

それと同じこと。この映画は聖書世界のコミックだ。日曜学校のスペシャル企画のように、キリスト教福音派の教義に従って描かれている。カトリックの神父が、お約束通り飲んだくれだったり、酒タバコの害を強調したり。無用な女の裸や殺人が出てこなかったり。そのあたりきちんと子供向けにも配慮されている。

イザベルというヒロインの双子の一方のエピソードが残っている。あと、2作はこのシリーズが見られるだろう。

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シャロン・ストーン「グロリア」

2005-05-08 23:59:25

テーマ:(か行)

シャロン・ストーン、うまいじゃん。いい演技だ。

子供との会話がいい。ガキが嫌い、という感じから、微妙に子供をそのままに出来ない、と変わっていくあたり。

「サヨナラは嫌いだから」と格好良く車で去るが、未練が断ち切れない。車で行きつ戻りつするところ、泣き笑いがこみ上げる。

俺は金髪の美貌に目がないのだが、シャロン・ストーンには何も感じない。スタイルがいい、とか、やらしい座りかたしてたとか、中学生レベルの認識しかない。

この作品では、きれいな足や美貌がわかるけれど、疲れた中年女の感じがぴったりで、人情を演じる世話物の人だな、と思った。

なのに、評判悪いね、この映画。俺にはわからない。ラジー賞まで取っている。シャロン・ストーンを勘違いしている人がいかに多いか、ということだ。彼女は演技派だ。顔だって微妙にごつくて泥臭い。

セクシーも出来るクール・ビューティというレッテルが間違っている。俺の基準は、ニコール・キッドマン。シャロンは及んでいない。

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「カルメン」!! バカ女と究極バカ男。

2005-05-01 01:56:16

テーマ:(か行)

見終わってうんざり。

だって、女も男もバカなまま終わりだもん。

なにも語るべきことなし。こんなものは愛情でも情熱でもない。淫乱わがまま女と、振り回される自制心のない男のどうしようもない痴話喧嘩。

女の裸はややきれいでしたが、少しも欲情しません。カルメンがバカだからです。だからホセのストーカーぶりがばからしいだけ。

冒頭のタバコ工場の群衆シーンや、終わり頃の、闘牛士の場面がちょっとスペインの雰囲気を味わえていいと思いました。

このような情熱に浮かれることを純愛のように考えるのはもう止めよう。愛情があればなんでも許されるという恋愛至上意識はもはや時代錯誤。日本映画の純愛ごっこみたいのもうんざり。もっとクールな映画を見ようぜ!

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カルメン!!

2005-04-30 09:23:15

テーマ:(か行)

スペイン映画、カルメン!!

見たことあるやついないだろう。俺もまだ途中までしか見てない。

くだらねーぞ。

カルメンの筋自体がめちゃくちゃ。フランス人メリメが見たスペイン人のステレオタイプ。

舞台はスペインだが、ジプシーのバカ女カルメン(魔女、悪女でもない。ただのバカ)と、バスク人の兵隊だったホセ(これも極めつきのバカ)の愚行録。

救いようのない愚劣な行為のみで物語が進む。ここに情熱を見る人は善良な人々なのだ。情熱のやっかいさ、たちの悪さを味わった人間なら、この愚かな話になんの憧れも抱かないだろう。

途中までしか見てないで書き飛ばすシリーズ、第一弾ね。

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「サマータイムマシン・ブルース」 眼鏡っ娘と上野樹里!

2005-09-06 23:05:56

テーマ:(さ行)

タイムマシンがあったら! 理屈はともかく、それがいま目の前にある。そうだ!きのう壊したエアコンのリモコンを取ってこよう!!このクソ熱い部室にはいられない!大学の自治会はいたためしがないし、顧問の大学教師も頼りにならない。そうだそうだ、そのくらいなら過去を変えたってまあいいんじゃない?バック・トゥ・ザ・昨日!!!
         STMB
俺の好きな、馬鹿馬鹿しい設定だ。期待通りのアホらしさ。「タイム・マシンの無駄遣い」というコピーに惹かれた。

昨日に戻るだけでもいろいろやっかいなことが起こる。タイム・パラドックスをなんとか入れ込まないとタイム・マシンものは話が進まない。顧問の大学教師をうまく使って、どう聞いてもわからないけど、なんとなくわかったような気になる、時間旅行の説明が入る。

そんなことはお構いなく、どんどん時間を行ったり来たりするもっさり学生たち。お約束のハンサム君、瑛太もいますから、女子のお楽しみもあります。瑛太の美しい裸も見られるよ☆(汚い裸も見られます・・・銭湯に入る場面ですから・・・・・。)シャンプーのヴィダルサスーンが重要な伏線になる!!!!番台のおばさんの「双生児」発言にもご注意を。

たかが、エアコンのリモコンをめぐって、昨日今日、前後あわせて125年間の時間の経過と、大学の敷地にまつわる恐ろしい言い伝えとその真相まで語られます(笑)犬のケチャが大手柄!!!

地方公立大学のSF研究会。そう言っただけで部室の臭いや、そこに巣くう男子学生の雰囲気がわかるだろう。おしゃれな感じはどこにもない。もっさりした心優しき男たち。ギラギラしたところがなく穏やかだ。駄洒落を押し通そうとしても、「いやいやいや・・」と、柔らかく拒絶する。

熱い思いを語る大学の研究者も、いつも独り言になる。学生は話しを聞かないのではなく、まわりから居なくなる。まったりと、のんきに戯れる学生たち。そんな雰囲気がよく表現されている。出演者も、小劇団の出身者であったり、有名ではないが実力のある若手が生き生きと演じている。文句なく楽しい。

SF研究会の奥にある暗室を使う写真部。大学の部活によくある話だ。そこに我らがヒロイン、上野樹里と、俺が一目惚れした眼鏡っ娘、真木よう子がいる。

二日間の出来事なので服装は2パターン。どちらも自然な服装でさりげない。どこにでも居そうな普通の大学生を好演している。上野樹里の力の抜けた演技は他に得難い魅力だ。俺は高い声の女が嫌いだ。アニメ声、アニメしゃべりもごめん被りたい。誰とはいいませんが・・・。メイド・カフェは俺にとって地獄だ!!!!(しつこいね)。上野樹里の潤いのある穏やかな話し声が好きだ。惚れてるね!!

真木よう子さん という女優にも惚れた。眼鏡っ娘萌えの俺がこの映画の最初に出てくる彼女に釘付けになった。今帰ってきて調べたら、「パッチギ」に出てきた、アンニュイな看護士役の女優さんだ。役によって顔も性格もこんなに変えられるなんて!改めて彼女の作品を追いかけてみたい。

大学の風景がいい。後ろに見える山の形が奇妙で、町並みも古めかしく懐かしい。銭湯の内部のキッチュな感じとか、名画座とか、昭和の初め(?)の町並みがそのまま残っているような感じ。「松井うどん」の古ぼけた看板が渋い。同じように古ぼけた「くすりの松井」の看板に、店のHPのurlが書いてあったりする細部もいい。

エンドロールでわかることなので控えめに書くが、撮影場所は香川大学や香川の風景らしい。四国は行ったことがないなあ。フェリーで道後温泉のあたりに接岸したことがあるだけだ。四国は山の形が奇妙。松山の写真を見ても山の形が変。そんなことはないでしょうか?

女優二人とも俺のお気に入り。他の俳優もみんないい演技をしている。馬鹿馬鹿しい映画こそ真面目に作らなくちゃね。この作品は、真面目に馬鹿馬鹿しい佳作です。切ないセピア色の恋も生まれます。青春です。

おすすめ!!!!おまえら、暇だったら見ろ!!!見て損はない!!!!

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「ギャング オブ ニューヨーク」GANGS OF NEW YORK 

2005-06-04 21:45:21

テーマ:(か行)

1860年代のニューヨーク。アイルランド移民たちの抗争を描いた作品。

ディカプリオ演じる主人公の父親を無惨に殺し、ニューヨークの裏社会を暴力で支配する、ビル ザ ブッチャー。悪党であるが人望があり、力と力の抗争を戦い抜く。演じる、ダニエル デイ=ルイスが圧巻だ。荒くれ男をこれほど魅力ある人物に見せるのは、ひとえに俳優の力量。
GONY
主人公は、復讐を果たす。しかしその抗争も時代のより大きな波に飲み込まれていく。

ある時期ニューヨークのアイリッシュは60%にも達したそうだ。教育もなく貧しい彼らのつく職業は、消防士や警官、肉体労働。大酒飲みで、けんかっ早い。カトリックの信仰を持つ。シンボルカラーはグリーン。守護聖人はセイント・パトリック。アイルランドにキリスト教をひろめた聖人だ。

アイリッシュの姓は、マクドナルド、マッカーサー、マッカーシー、マッキントッシュ、マクフライ、マッケンジー、マックガイヤー、マクダウェル、マクレガー、マッカラム、マコーミック、マーフィー、サリバン。オハラ、オコナー、オニール、オトゥール、オフィーニ、フィッツジェラルド、リンチ、ライアン、ムーア、キャロル、ケネディ。

名前はアラン、ライアン、コリー、コネリー、コナー、ジニー、ケニー、パトリック、オニール、ケビン、マギー、ケネディ、コリン、マイク、ブリジット、ノラ、パトリシア、リーガン、リアム。

この羅列だけで、何とも言えない気持ちになるのは俺だけか?

アメリカ合衆国民族は存在しない。

日本にいると、漠然と民族と国家が一致しているものだ、と思い込んでいる。中国人と一口に言うが、中華人民共和国民族などどこにもいない。中国の紙幣を見るがよい。日本人が漠然と「中国人」と感じる漢民族の顔などない。無数の少数民族の見たこともない衣装の人物が描かれている。これが多民族国家だ。

中国は大まかに、上海料理、四川料理、広東料理、北京料理、福建料理など料理で分けると理解しやすい。それぞれ料理と言語は重なり、それぞれ一つの国家と言えるほど考え方も暮らし方も違う。

あの九州ほどの島、台湾にも多くの民族がいる。一口に「山地族」と称されるが、漢民族とは異なる顔立ちの少数諸民族が独自の文化を持って暮らしている。日本に来る台湾人野球選手の多くはこの山地族出身者だ。漢民族の顔立ちしてないでしょ?あの人たち。台湾野球には多いと聞く。

この作品は、アメリカをきちんと知る上で重要な作品。ダニエル デイ=ルイスの演技は必見。脇筋のロマンスみたいのは、眠っていてもいいが、ビル ザ ブチャーを心に刻め。アメリカ人が見たがらない真実が描かれている。外国人はよく見るべきだ。

退屈だが、スコセッジの作品、好きだぜ!!!アビエイターもよかったよ。憎めないおっさん。愛してる!!

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「コラテラル」かっこいい男がかっこつけるとかっこわるい。

2005-06-07 18:22:21

テーマ:(か行)

トム クルーズは、動きも洗練されていて、かっこいい。ひげ面の風貌も決まっている。まずいのは、「殺し屋」が気取った台詞を吐くことだ。不細工な性格俳優が押し殺したようにつぶやけば胸に来る言葉も、トムが説教臭く語ると説得力を失う。

「殺し屋」コントのような場面が頻出した。

ジェイミー フォックスの演技も素晴らしい。しかし、演技がすべる。「殺し屋」をあっけなく撃つ場面がある。やったー。そうそう!と思ったら、殺し屋はゾンビのごとく立ち上がる。すごく元気に走ってくる。

なんだよ!それ。

一番がっかりした場面だ。

いや~、正直この「殺し屋」を一言で言うと「ドジ」。変化する状況に適応するのがプロだ、みたいな小理屈をいっぱい言うが、基本が出来ていない。

東京に住んでいて、職業が「殺し屋」でない俺でも、持ち物ぐらい、もっと気をつけるぜ、普通。

こともあろうにこの「殺し屋」、何度も持ち物でトラブる。アホか。少しは学べよ。だから、下手くそなアドリブに頼ることになる。その場しのぎのアドリブなんて、ただの逃げですよ。お前とは絶対セッションしないからな!!

ジャズが好きとかいう設定も気にくわない。有名なジャズプレイヤーの経歴を言い間違えたから殺す、なんて最低だ。

激しくむかついた。

ぬるいのは嫌いだ。熱いか冷たいかであってほしい。

トム クルーズ演じる殺し屋ヴィンセントは、ぬるい。共感できない。地下鉄の椅子の上で一生死んでろ!と悪態をついておこう。

見るほどの価値はない。俺の悪態を味わうためなら、見るがよい。一緒に悪口言おうぜ!!

殺し屋ヴィンセントと聞くと、タランティーノの「パルプ フィクション」の、トラボルタ演じるドジな殺し屋を思い出す。トラボルタが最高の演技をしている。トム クルーズの殺し屋ヴィンセントが間抜けに感じられたら、トラボルタのヴィンセントをぜひ見てくれ。もっと激しいアホを見られます。惚れます。

この映画をほめてた奴は、ナショナルトレジャーを最高に面白い、と言っていた奴だった。おれもうかつだ。二度もだまされた。もうだまされないからな!お前の映画評は一切読まないことにする。名は伏せます。武士の情け。

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「この素晴らしき世界」(2000)チェコ ユダヤ人をかくまう

2005-06-20 11:14:26

テーマ:(か行)

かくまったユダヤ人に、自分たちが生き延びるアリバイのため自分の妻に性交をさせる。自分が種なしだから。「妊娠している」と、ナチスの協力者に嘘をついたためにそのようになった。

嫌な話でしょ?いかに戦争で追い詰められた状況であっても受け入れがたい。この映画は大戦中の実話から生まれたということだが、やりきれない話だ。
   1 2
       (種なしヨゼフ)            (美しいマリエ)

1939年、ドイツ軍がチェコを占領していた。ヨゼフとマリエが暮らす小さな町でもユダヤ人の迫害が強まる。ナチス協力者の同郷人ホルストは、マリエに横恋慕している。

収容所を脱走したユダヤ人の青年ダヴィットがヨゼフの家に逃げてくる。ナチスにひきわたすことの出来ないヨゼフはダヴィッドを家に隠まうことにした。
  3  4
    (ユダヤ人ダヴィット)        (ナチス協力者ホルスト)

3人の緊迫した毎日が始まる。

適度なユーモアもあり、映像の美しさ、戦争場面のリアリティにはたじろぐばかりだ。しかし主人公のなりふりかまわぬ保身が笑えない。

生き延びた最後に主人公が子供を抱き複雑な顔をして見せる。「ヨセフとマリア」。キリストの両親の名前だ。子供が生まれ、あからさまにキリスト降誕と結びつけられる。

紙一重で糞映画と言わざるを得ない。普通に殺された人達のことを考えて主人公のずるさが気に入らない。

戦争の狂気が痛々しく表現されているといえば言える。

風景

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「CUBE」 眼鏡っ子♪萌え~

2005-07-06 00:11:52

テーマ:(か行)

閉じこめられた「CUBE」から、脱出を試みる、男4人、女2人。それぞれ、得意な分野があり、智恵を集め協力して脱出に成功する・・・・話ならまだいい。脱出することにはなるのだが、無意味な裏切り、暴力に苛立つ。

謎もの、というのだろうか?「SAW」がそうであったように、極端な状況、仕掛けをしつらえて、その謎をどうやって解いていくかのサスペンス。

命がけの脱出だということを示す、冒頭の映像が悪趣味なこと。そこでこの映画の「テイスト」を理解するべきだった。

このような作品には、狂信者がつく。面白い、と言いまくる。だから俺も見たわけだが、おもしろくない。

一見、精妙にできたパズルのように作ってあるが、謎そのものが「偽物」だ。さも、知的にしているが、まるっきり見かけだけの男はどこかでボロが出る。そんな感じだ。

偽物のおもちゃを与えられて、嬉しそうに謎解きや、あら探しをしているサイトを見るとうんざりする。

どうでもいいよ、そんなことは!!都合良く自閉症児を使うな!!あんな都合良く特化した自閉症児なんか、いままでもこれからも絶対にいない。自閉症の子供を愚弄している。むかついた。

クエンティンが最悪。とにかく最悪。二度と見たくない。この名前は、タランティーノをからかっているのかも知れない。

眼鏡っ子、Nicole de boer に萌え。それだけが収穫。インタビューも見たが、さばさばしたイイ感じの女子。大学生役だが、このとき27歳ぐらいだったとのこと。眼鏡の画像がないが、眼鏡をかけた彼女はめちゃくちゃチャーミング!
  CB2      CUBE2

眼鏡っ子フェチは必見。その他の人は見る価値なし。無駄に人が死ぬのなんか見たくないでしょう。

    CUBE1

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「恋の門」 酒井若菜、見直した!

2005-07-08 00:40:17

テーマ:(か行)

主人公、恋乃を演じる酒井若菜の自由自在な演技っぷりに感心した。俺が知らなかっただけだろうが、酒井若菜は面白い。コメディエンヌになれる女の子というのは割と少ないのだ。

吐き捨てる台詞、アニメ声のコスプレ、ちゃっかり計算高い女、嘘ばかりつく見栄っ張り、夢に遊ぶ子供、恋に悩む女の子、自分も他人も客観視して突っ込みを入れられる知性、金のためなら多少のことは厭わない現実主義、誘惑にふらふら乗っていく危うさ、甘ったれ、わがまま、損得なしに漫画を描く喜び、譲れない美意識、なし崩しに状況に飲まれていく愚かさ・・・・。

酒井若菜の肉体がリアルに普通の女の子の内面をさらけ出していく。
         恋の門2
コミケ、同人誌、コスプレ。関心を持たない人は全く関係なく過ごすことも出来る。知ろうが知るまいが、もはや日本の大きな部分を占めているコミックの世界。

人気漫画家は教祖のごとく振る舞い、「信者」がついて濃密な世界が築かれる。この世界のディテイルが面白い。台詞の言葉使いが抜群にいい。丁寧に台本が書かれている。雰囲気だけの適当なアドリブではない、きっちりした台詞こそリアリティがある。
         恋の門
コメディを知らない倉田真由美のように、「うんこ」「おなら」「鼻血」「足が臭い」と言えば面白い女、という馬鹿な話ではない。美貌でも、もてる女でもコメディエンヌはいるんだよ!酒井若菜の魅力あるところを見ろ!!!

SMAPがコントをやって面白いように、笑いをとるにはセンスがいる。監督の演出も重要だが、コメディは演技者がいかに演じるかにかだ。

「ケイゾク」の中谷美紀。美貌なのに頭の臭い女がばかに可笑しかった。今は知らない。センスのいいコメディエンヌを生かせる企画がないのかな?

松田龍平の、重いような狂ったような演技が面白かった。

最後のパーティのコスプレはなんなんだよ!まさに重すぎ!!

遊びが詰まった映画だが、シリアスな漫画や芸術についての考察が入っていて楽しんだ。

才人松尾スズキの力量がよく分かりました。

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「樹の海JUKAI」 人間の深淵に迫らない愚作

2005-07-20 19:30:25

テーマ:(か行)

はじめに良いところを書く。断っておくがこの映画はくだらない。人の生き死にを描いてここまで生ぬるい作品は評価できない。愚作だ。その上で、好きなところをいくつか。後半に悪口を書こう。
            樹海
富士青木ヶ原の自殺者を巡る物語。オムニバスで4つのエピソードが語られる。

携帯金融のチンピラ役の池内博之。難しい一人芝居を延々と続ける。いい俳優だ。追い込みをかけられ自殺しようとする女。生命力も意志も弱い薄幸な女を小峰麗奈が演じる。この人、好きなんです。美しい。陳腐な東京タワーの置物がチンピラの心に刺さったところがよい。この第二話はよかった。
       街金
        (チンピラ役で存在感のある池内博之)

萩原聖人が、袋詰めにされて遺棄される第一話が時間軸となる。他のエピソードを挟んで映画を進める手法がうまい。萩原が樹海をさまようことで、樹海を説明していく。自殺者たちの遺留品が朽ちていく様がなまなましい。ラジオ、鍋、酒瓶、文庫本。萩原聖人は健闘している。いい俳優だ。
       中村
          (薄幸そうで美しい小峰麗奈)

第三話。自殺者の調査をしている塩見三省演じる探偵。 サラリーマンの津田寛治が自殺した若い女と写真に写っている。不倫を疑う探偵。津田には記憶がない。新橋の飲み屋で看板まで話を続ける二人。感じの悪い店員を中村麻美が好演。この女優さんも好きなんです。ああいう子いるよな、と思わせる。演技のうまさです。
        中村1
           (俺の大好きな中村麻美)

この話、俺は一番頭に来た。倉本總の「北の国から」にある、有名なラーメン屋の場面そっくり。飲み屋の終了の時間で、勘定を催促する店員に「人の生き死にの話をしているんだ!」と激昂する塩見三省。

あほか。勘定は勘定だ!俺は中村麻美を支持する。感じが悪いのは最初からだ。あんな失礼な態度はよくない。そのとききっちり注意すればいいだろ。間違ったことをしたとき怒らずに、店員が正当な要求をしたとき怒り狂う。空気を読め!と言うわけだ。俺はそういう奴が大嫌いだ。塩見三省は味わいのある演技で良いのだが、シナリオが馬鹿だ。若い女がサラリーマンと不倫していればまだ奥行きがあった。それをひた隠しにする男。怪しむ男。陰影が出て来るではないか。人生には毒も必要だ。

このエピソードにこの作品のぬるさが象徴されている。怒鳴って騒ぐ「人の生き死にの話」の底があまりに浅い。同郷の出身だということで意気投合し、カラオケに行く二人。こいつらに何一つ共感できない。静岡から見た富士山が表。「樹海は富士山の裏なんですね」なんていう狭い了見に誰が感心するか!山梨の奴らは山梨が表と思っているのは当然だろ。おまえらの感慨には奥行きがないんだよ。別の視点を意識したことがないんだよ!自殺者について、楽しい思い出ばかり樹海に持っていったからよかった、と言わんばかりの愚劣さに呆れた。大嫌い!

井川遥が自殺者を演じる第四話。 余貴美子、大杉漣と芸達者がまわりを固める。駄目なのは、傷ついた過去のある女を演じる井川遥。太ってますます春風亭小朝に似てきた容貌も、台詞の棒読みも、鈍重な演技も。

シナリオも不快きわまりない。列車のなかで痴漢にあう中学生の描写が最悪。黙って泣いているだけ。精液をかけられてべそをかいているのに誰も警察に通報しない。ハンカチとネクタイを差し出し、拭くように言う大杉蓮も無駄に重厚。かっこつけてる場合じゃないだろ。ネクタイが物語の重要な小道具になっているが、痴漢の精液を拭き取るために使ったものでは汚らしいじゃないか。

意味ありげに、タバコの「セブン・スターズ」とかいう蘊蓄もやめてくれ。使い古されたネタだ。あの男が、井川遥演じる、馬鹿ストーカー女の不倫相手だった、なんてよく見ていてもわからないぞ。映画として失敗しているじゃないか。だから、井川遥が自殺する理由が迫ってこない。バカ女だから死ぬのか、ぐらいだよ。ああ、厭だ、この話。

映画に出てくる自殺者は二人。自殺未遂は二人。

この映画には、人の生き死にを語る上で大事な真剣さがない。人間の心の深淵を少しも見つめていない。甘くて薄っぺらな人間観、死生観に苛立った。人の生き死にの話をすれば、何か伝わると思ったら大間違いだ。この映画は毒にも薬にもならない。誰もこの映画の中で死んでもいないし、生きようと思ってもいない。食べる前から口に入れたくない人工着色料で毒々しい、まがい物の駄菓子だ。

俳優の力でかろうじて成立している映画。池内博之、小峰麗奈、中村麻美の若手俳優が好演しており、収穫はあった。

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「アンダー サスピション」 最悪劣情映画

2005-05-21 08:30:43

テーマ:(あ行)(う゛)

大物俳優たちが重厚な演技をするからと言って、こんなひどい映画を放っておけるか!!

旅先のテレビで、しかも途中から吹き替えで見たのだが、この映画を放送すること自体、犯罪だ。

「冤罪」ものに入るのかも知れないが、犯罪の内容を見せ物にすることで犯罪同様の映画だ。

すべての事件事故犯罪報道は娯楽だ。

殺人者の顔を見たい、殺された無惨な死体を見たい、強姦された女の顔を見たい。

汚らしい欲望を、「犯罪事件報道」を見ることで、一定の充足を得る。犯罪小説などの存在理由もここにある。

はっきり言おう。

この映画は、劣情に媚びている。犯罪内容、展開すべてが不愉快きわまりない。見る価値なし。一般のテレビで放送することは犯罪行為だ。不見識を糺したい。

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「インタビュー ウィズ ヴァンパイア」 キルスティン!! 

2005-06-15 19:10:09

テーマ:(あ行)(う゛)

ヴァンパイアはあからさまに性に結びついている。女の真っ白な肌に牙を突き立て、血を啜る。どれだけ美しく、恐ろしく、エロティックに表現するかが見所だ。

血に飢えて、ふらふらのトム・クルーズ。やせ細って顔色は pale。姿は優雅で美しい。トムが楽しげに演じている。

ブラッド・ピットの長髪も美しい。ふらふらさまよって、キルスティン・ダンスト演じる少女をヴァンパイアの餌食にする。
  ダンスト1 ksdst
キルスティン・ダンスト。ヴァンパイアになったキルスティンの演技はすごい!見る価値がある。

スパイダーマンの彼女だ。「エターナルサンシャイン」にも出ていた。親しみを感じる容姿がアメリカで人気のようだ。映画界のアイドル。

この子可愛い。今年のアカデミー賞のレッドカーペットで、黒のドレスに身を包みまばゆいばかりだった。
    ダンスト4 ダンスト6
子役時代の演技を見て、いまの人気もよく理解できた。

映画は後半、ヴァンパイアがたくさん出てきてからはぐずぐずになって、おやおやだが、トムもブラッドもからまずに、うまく女の全裸が見られるようになっている。サービスだ。

嬉々としてヴァンパイアを演じるトム、シリアスに演じるブラッド、怖いキルスティンの演技が見もの。

見て損はない。面白かった。

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「エデンより彼方に」 Far From Heaven メロドラマの王道

2005-07-05 21:52:41
テーマ:(あ行)(う゛)

黒木瞳そっくりの俺の新しい恋人から、この映画の見方を教えてもらった。前回書いたときは、付き合っている若い女のことで頭がいっぱいで、この映画が不快でたまらなかった。さっき、ケイブルテレビでやっていたので、見直したら、ジュリアン・ムーアの演技が素晴らしく、メロドラマとして気持ちよく泣かせてもらった。
         エデン
幸福そのものの白人家庭。会社重役の夫、可愛い子供たち。きちんと整った家。美しい賢夫人、キャシー。
         エデン2
1957年の秋という設定だ。画面の隅々まで、丁寧に作り込まれている、町並み、走る車、家具、調度、服装、髪型、眼鏡、帽子・・およそ考えられる限りの50年代だ。しかも、すべて美しい。この時代を知るものが見たら、懐旧の思いで満たされるだろう。

懐旧!

昔の思い出は決していいことばかりではない。黒人差別の実際が、事細かに描写される。口には出さずに、露骨に態度で示すやり方は無惨だ。実際に石を投げるのは無思慮な子供たちだ。大人の心の中を実行すれば同じこと。

ジュリアン・ムーア演じる主婦キャシー。夫が男と抱き合っているのを見てしまうことから、絵に描いたような幸福は揺らぐ。夫も苦悩し、キャシーの勧めるまま医師の治療を受ける。
         エデン3
キャシーは黒人差別に心を痛め、新しく雇った庭師の黒人とも対等に付き合おうとする、心優しき主婦だ。さまざまな苦しみを慰めてくれる黒人と、いつしか心を通じ合う。

夫との諍いが激しく、泣きじゃくるキャシーをやさしく受け止める黒人庭師レイモンド。躊躇しつつも、レイモンドの誘いで、美しい秋の森に出かけるキャシー。秋の森の美しさ。
         エデン4
こうやって書いていくとストーリーを全部書いてしまう。これは、昼メロの作りだ。主婦が主婦役に感情移入して、平和な家庭に忍び寄る不安を延々と見続けるパターンだ。涙を流しながら。

真っ赤なコート、ブルーのスカーフ、真っ赤な紅葉した木の葉など、エピソードに付随した小道具の扱いがいい。胸に迫る。

昼メロの限界もある。ゲイにも黒人差別にもなんの解決も示さない。

手も握らない、恋の始まりと終わりを、主婦目線で美しく描きあげた作品だ。最後のジュリアンの表情が素晴らしかった。「フォーガットン」の名優、ジュリアンの実力を思い知る。

俺は、酒のことが分からないので質問。キャシーが黒人酒場で注文したけど口も付けなかった「ダイキリ」ってうまいの?どんなカクテル?

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「エデンより彼方に」

2005-04-27 22:29:32
テーマ:(あ行)(う゛)

こういう深刻ぶった糞映画はたちが悪い。 なにもかも不快。

ジュリアン ムーアを見たくて見た。

ゲイの亭主。妻を演じるジュリアン ムーアは、黒人とのすれすれ不倫。まず、ゲイの気持ちが全くわからない。妻の思想も謎。黒人差別にものすごく敏感で、黒人と不倫するほど差別をなくそうとしている主婦が、思いっきり同性愛者の亭主を基地外扱い。

見るべきところは、古くさい顔立ちのジュリアン ムーア。なんで、あんなにも主婦なんだろう。

それにしても、何故こんな映画が2002年のアカデミー賞候補に?支離滅裂なシナリオに、妙に立派な音楽が付いて、きれいな映像。意味がわからない。

俺はこの数日、つき合っている若い女のことで頭がいっぱいで、しばらく映画を見る気にならなかった。久々に見た映画が糞映画でも2時間映画に集中していられるのは気持ちがいいものだ。蛇足ながら。。。

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「いま、会いに行きます」 なんか見て泣いてるから・・・・

2005-04-25 19:48:47
テーマ:(あ行)(う゛)

日本の教育は地に落ちた。

正確な時刻で運行する鉄道は、教育水準、倫理観、勤勉さで支えられてきた。その根幹が揺らいでいる。

鉄道の事故は日本の社会のあらゆる分野での劣化を如実に物語る。新幹線ですらもはや危険だ。あの速度で今回の神戸ようなことが起きたら、航空機事故以上の悲惨なことになる。

子供が父親を「たっくん・・・」と甘ったれた鼻声で呼ぶような親子。それだけで吐き気がする。あとは何もなし。

この映画で泣いた奴は、自分の感性の劣化を思え。

日本の劣化とはなにか。

やがてお前等が自分の親父といっしょに新宿公園で暮らす日が来ることで、鈍いお前らにもはっきりわかることだろう。

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「海を飛ぶ夢」アカデミー賞受賞、大物 Shit movie !

2005-04-24 18:37:47
テーマ:(あ行)(う゛)

第77回(2005年ってことです)アカデミー賞外国語部門受賞の「The Sea Inside」。

これはひどい!

「身体障害」「尊厳死」と、触れたらヤバイお題が入っていて、誰も批判できないのだろう。

侍が斬ってやる!!!

スペインの映画。静かな始まりで、情熱(!)に浮かれたスペイン人がでてこないので、いいかな?と思っていたら、ありゃありゃ?なんだこの糞映画は。

主人公は、自分のへまで四肢麻痺になり、生きている価値がない、と思い定め、尊厳死支援団体、弁護士、友人たちたくさんを巻き込み、人騒がせな自殺をする、と言うだけの話。それを、どんだけもったいつけてるんだよ。

主人公は、身体が不自由なだけで、素晴らしい「詩」を書き、聴く音楽はクラシックばかり。知性あるインテリだ、と強調したいわけだ。嫌みな話だ。気の利いた会話もふんだんにこなし、出てくる女たちにかたっぱしから愛される。

ふざけんな。脳性麻痺の友人がいるが、話すだけでもものすごく大変なんだぞ。知性だってあるのに表現できない苦痛がわかるのか?顔面は歪み、よだれ垂らして必死でやっと挨拶しかできないんだぞ。可愛い女の子だって寄りつくもんか!そいつは知性が無いんじゃない。身体の機能が自由にならないんだ。しかも生まれつき。それでも主人公のような甘ったれたことは言わない。

アカデミー賞は、ハリウッドのLiberalな立場を正確に反映する。Million Dollar Babyを保守派から擁護し評価するアカデミー賞なら、この作品も同様に評価せざるを得ないというわけだ。政治的な意図を強く感じる。

映画の中で、尊厳死を支援する団体のねえちゃんが思い切りグラマーでSEXY。恋愛して子供を生み命を謳歌しているのが漫画のようで笑った。朝日新聞や岩波書店で生きてきた進歩的文化人どものいい加減さを、そのまま表しているようで、その部分だけ評価してもいい。

劇場で、すすり泣いている老齢馬鹿夫婦が結構いたが、まったくかわいそうだよ。この糞映画を糞としてかぎ取ることが出来ないんだから。朝日新聞やNHKなんかを鵜呑みにしてきた善良な人々!あなた方は、狸や狐にだまされて、野原の真ん中で泥団子食わされているんだよ!

韓国映画「オアシス」をレンタルで見ろ!この糞映画が表現できていない様々なことを、もっと美しい表現で描いている。ぺ主演の糞ドラマばかりが韓国ではない。韓国映画の良心を思い知れ!!!!!

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「annie hall」  会話の面白さ

2005-05-10 17:55:56

テーマ:(あ行)(う゛)

冒頭の「私を会員として認めるような会には決して入りたくない」という、グルーチョ・マルクスのジョーク。

なるほど、と感じられるかどうかが、この作品に対する評価の分かれ目。

屈折した感情だ。自分のことが大好きなのに大嫌い。そんな感じだろうか。

俺はまったくそのような人間だ。だからこの映画が面白くてたまらない。

自分のことをしゃべりまくるAlvyと俺が重なる。Alvyが不快に思うことと俺が不快に感じることが似ている。俺も神経症だ。

いい場面、可笑しい場面はいっぱいあるのだが、Annie とAlvyの出会いの場面に心が動く。

「Hi,・・ Hi,・・・・ hi.!」 もじもじ。「・・・・・・Well, bye.」

Annie の手つきを真似してみたりする。あの場面のドキドキ感がとても新鮮でした。

Annieが「眠れなくなる病気・・・あのなんとかいう・・・」と話している。見ている俺も、答えるAlvyと全く同時に、「ナルコレプシー!!」と叫ぶ。演出に隙がない。

可笑しくて、でもほろりとする苦みも入っている。短くさらっと描いているのも良かった。見終わってすぐもう一度はじめから見たくなった。

見ろ!てめーら!!

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「オールド ボーイ」 意味を知ること。

2005-05-13 19:21:34
テーマ:(あ行)(う゛)

忘れていた過去。目にした出来事、口にしたさまざまの言葉。

意味を知らなくては生きていけない。しかし知ったことでよりよく生きていられるとも限らない。知ったことをしゃべらないことも賢い選択だ。

理由も知らされず15年も監禁される男の物語。その時間を考えるだけで恐怖を感じる。

突然の解放。奪われた時間を埋め合わせる復讐を誓う主人公。監禁中に食べさせられたものぐらいしか手がかりはない。やっと理由があって監禁されていたことを探り出すが、その理由がわからない。

徐々に真相に近づく主人公。協力する年の離れた女。二人の間に愛情が生まれる。互いに助け合い、真相が見えてくる。

一連の「悲劇」が明らかになったとき、主人公は再び絶望の淵にたたずむ。

ある人にとっては些細なことが、ある人には重大なことにつながっている。他人の本当の気持ちを知ることなど出来ないのが人間だ。知り得ないから生きていられる。

よく練られたサスペンスだ。ユーモラスな台詞に笑ってしまう。タランィーノが褒めたという。彼好みの「とるにたりないファニーなやりとり」がふんだんに入っている。

韓国語の人を呼ぶときの表現が大事なので字幕も配慮されている。面白いのだが後味がいいとは言えない。「復讐」がすっきりしないのが理由だ。

映画は、穏やかに終わる。それが救いとなっている。

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「ウィスキー」 ウルグアイの無愛想なコメディ

2005-05-16 20:48:03
テーマ:(あ行)(う゛)

深読みして通ぶるのもいいが、俺は表面だけを見る。この映画はむしろ深い内容の映画だとは思えない。無愛想なコメディだ。あまり笑えない。苦みの入りすぎた、リコリス ミントのキャンディーのよう。

「親愛」の情を示さないことがどれだけ冷たく見えるか、意地悪に描かれている。

主人公はそれほど悪いことをしているわけではないのだが、とても「酷薄」な人間に見える。頑迷固陋であることがいけないと言われたらその通りなのだが。

こんな映画 を見るのは物好きとしか言えない。マイナー好み、通っぽい感じを求めて見に行った。

主人公の頑迷固陋の中年男は、靴下を造る町工場の経営者。細々と仕事を続けている。その工場に長く勤める、孤独の陰が濃い中年女がヒロインだ。

疎遠にしていたブラジルで成功した弟が訪ねてくる。弟の手前、結婚しているフリをしたい主人公は仕事上の付き合いしかない中年女に、数日間だけ妻の振りをしてくれることを依頼する。

中年女には特技がある。一人でいて退屈なので出来るようになった特技なのだが、孤独な生い立ちを表していて面白い。

主人公は、弟の手前見栄を張っただけで、まったく女に関心を払わない。女は、冷たく扱われ惨めな気持ちになる。羽振りのいい弟は調子よく女と親しくなるのだが・・・。

タイトルの「ウィスキー」というのは、日本語で「一足す一は?」「チーズ!」と言うのと同じ写真の時の決まり文句。爆笑したい人はその場面で大笑いしてください。その場面はとても可笑しい。唯一声を出して笑えます。

人が見そうもない映画を見て、このブログにに自慢げに書く、という目的が果たされて満足。

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「アラモ」 The Alamo テキサスの空と大地。

2005-06-02 17:02:20
テーマ:(あ行)(う゛)

スペイン仕込みの華麗な軍服に身を包むサンタアナは迫力がある。血も涙もない憎々しい姿に目を見張る。敵役はこうでなくてはならない。

ヨーロッパの伝統と、ゼロから文化を作り出すアメリカとの対比が服装からも見て取れる。

忠実に再現されたサン・アントーニオの街とアラモ。巨大なセット。それよりも見るベきは、果てしなく広がる空と大地。俺もフォートワース郊外でつくづくと見た。

作品はアメリカの歴史のひとこまを冷静に描いている。ネイティブアメリカンを殺し、家ごと焼き払うアメリカ人のことが描かれている。サンタアナの無慈悲な行いが描かれている。普通の人間が互いに殺しあい、歴史となる。そのことが描かれている。

登場人物や地名に思い入れがなければ、見ても意味がわからない。しかしそれは作品のせいではない。

この作品をくだらない国威発揚映画と切り捨るblogを散見する。俺は敢えて言う。それはおまえらが作品を読む能力がないだけだ。

国威発揚だからくだらない、と言うのは間違っている。山ほどくだらない国威発揚映画はある。だから国威発揚は全てくだらない、というのは推論の誤りだ。

良いものは良い。当然のことだ。

この作品の抑えた語り口が好きだ。少年ダヒデが巨人ゴリアテにいどむような、デイビークロケット像がいい。

ウ゛ァイオリンの音は遠くまで届くものです。楽器の構造が拡声器になっています。戦場で、敵も味方も聞き入った、というのも、あながち虚構と言えません。ま、虚構でしょうが(笑)

アメリカをきちんと知るためにこの作品は必見。

おまえら、絶対に見ろ!!!!

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「アラモ」 Rememmber The Alamo デイヴィ・ クロケット

2005-06-02 01:33:48
テーマ:(あ行)(う゛)

アラモは、アメリカの神話だ。アメリカには、アメリカ国籍の人はいるが、アメリカ合衆国民族はいない。それぞれ先祖たちが後にしてきた国や地域の伝統、信仰を引きずって生きている。

新天地テキサスに新しい人生を求めてやってきた人々。失敗から逃れ再起をかける者もいただろう。

生きる伝説、テイウ゛ィド・クロケットもその中にいた。テネシー州下院議員までつとめたが、落選し、テキサスに新しい人生を求めアラモの戦いに加わったのだ。

デイウ゛ィドの描き方が印象に残る。歌に歌われ、芝居や読物で知られた英雄も死を恐れる普通の人間である。アライグマの毛皮の帽子をかぶっていない。地味で見栄えのしない男だ。

ひとたび戦いとなると、恐れを知らない活躍ぶりに度肝を抜かれる。銃の腕前のすごさ。ネイティブアメリカン、レッドスキン、面倒くさい、インディアンだ、を殺し、焼き払う話を淡々と語る伝説の英雄の、真の姿を知る。

メキシコ軍の軍楽隊が戦いの音楽を演奏する。ラッパと太鼓の進軍のマーチだ。毎夜l、音楽が終わると砲撃が始まる。

ある夜、デイウ゛ィドは得意のフィドル(ウ゛ァイオリンのことだ)を持ち出し、敵の音楽の和声に合わせ見事なアドリブを演奏する。その音色に敵も味方も感じ入る。その夜の砲撃はなかった。

那須の与一だ。デイウ゛ィドの伝説のひとつになる。西部の豪傑、デイヴィ・クロケット像を新たにする演出だ。

(この項続く)

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「アラモ」 The Alamo テキサス、サン・アントーニオ、ヒューストン 

2005-06-01 10:50:34
テーマ:(あ行)(う゛)
Rememmber The Alamo! サム・ヒューストンが全軍を率いて叫ぶ号令だ。発憤した兵士たちは、18分でサンタアナ率いるメキシコ軍を倒し、テキサスを奪い取る。

ヒューストンは差詰め大石内蔵助だ。アラモ砦で包囲されたアメリカ人が、サンタアナに200人近く殺され、今すぐ復讐に向かえとの進言も聞き入れず、好機を待つ。もともと大酒飲みの荒くれ男だ。時至り、陣容をととのえ大目的を果たす。

復讐ほど人間の血をたぎらせるものはない。やられたらやり返す。人間の本性だ。大義があればなおさら。奪われた自国領土を回復する。

戦争とは、正義をぶつけ合うことだ。自分が正しいと信じられなくては誰一人命を賭すことが出来ない。

「アラモを忘れるな」。この一言で勝利が決まった。

テキサスはアメリカでも特別なところらしい。ニューヨークやボストンの東部エスタブリッシュメントから言わせると、テキサスはアメリカではない、ということになる。「テキサスはロンドンだかパリにテキサス大使館を持ってるからね」、と笑う。

テキサス人も負けていない。テキサス人のことを、テキサンと呼ぶが、誇り高いテキサンは、州の広さと身長の高さを自慢する。何でも特大のものはテキサスサイズと言って喜ぶ。

州の形もお気に入りで、俺の冷蔵庫にもテキサンからもらったテキサス州型のマグネットがある。

(この項続く)

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「アレキサンダー」 アンジェリーナ・ジョリーが好き 

2005-05-30 23:10:15

テーマ:(あ行)(う゛)

アレキサンダーの母役でも相変わらずの猛獣っぷり。しなやかな女彪。身をくねらせ、ガオーと吠えていた。
aj
惹かれます。

ウィノナ・ライダの「Girl.interrapted」(邦題「17才のカルテ」これも恥ずかしい。口にしたくない。)で、ウィノナを翻弄する不良役が素晴らしい。ウィノナも神経質な少女を繊細に演じている。この作品は俺の宝だ。

「Girl.interrapted」を見て以来、アンジェリーナの虜だ。出る作品は下らないものも含め、全部見るつもり。「GIA」なんていうテレビシリーズも見た。まだ見ていないものが多いので楽しみ。

見てしまうと終わってしまうので、見たくない作品がいくつもある。いつか、ゆっくり時間を取って見るつもりだ。

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「狼たちの午後」 DOG DAY AFTERNOON 

2005-06-03 21:00:54

テーマ:(あ行)(う゛)

ドジな銀行強盗、犯人を応援する衆愚、愚民を煽る報道メディア、世論におびえる市民警察、ゲイ。

現代に通ずる、犯罪を取り巻く要素がすべて入っている。映画の歴史の中で重要な作品なのだろう。ドキュメンタリー タッチになっていて、サスペンスもあり、面白く楽しんだ。実話による作品とのこと。
DOG DOG2

優れた作品は、巧まずして「預言」を含む。

スコセッシの、「ギャング オブ ニューヨーク」は見た?

建国の混乱期アメリカ。アイルランド移民の抗争を描いた歴史作品だ。童顔のディカプリオが、初の汚れ役、とか言って、ちょっと騒がれた。そんなことはどうでもいい。

俺は、時代が淡々と流れるスコセッシの作品がわりと好きだ。満足して見終る直前、あっ!と、声をあげた。関心があったら見てください。作品が語ってきた「歴史そのもの」を、最後の一こまが、恐ろしいまでに語りかける。衝撃を受けた。

スコセッシが意図したものではない。そのことは見ればわかる。

巧まずして「預言」する、とはこのことだ。オカルト全否定の俺だから、占いのたぐいの話ではない。

いま「狼たちの午後」を見ると、使命を終えた作品であることに気づく。当時は、最先端だった事が、その先見力の故に、預言の正確さの故に、現代において、あまりに普通になってしまった。

これは皮肉なことだ。優れた予見を含む作品は、公開当時にはそれとわからない。その予見が実現したとき、作品は使命を終えている。そのように感じた。

俺は、ゲイが大嫌いだ。テレビにそのたぐいが跋扈しているのもテレビを見ない理由だ。「狼たちの午後」にゲイの描写があって、うんざりだ。ゲイがいまほど容認されていない時代、ことさら強調する必要があったのだろう。

「時代のスカ」のイデオロギーがこの作品に反映してしまっている。惜しまれる。

邦題の「狼」も意味不明で嫌だ。「Dog Day」とは、犬がだらりと舌を出す蒸し暑い日のこと。邦題には、湿度と熱気に苛立つ午後の感じが出てないじゃないか!!なんで、狼なんだよ!!!!

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「誘う女」 To Die For ニコール!

2005-05-28 17:00:02

テーマ:(さ行)

美貌とは、ニコール・キッドマンをさす言葉だ。ニコールが、馬鹿な成り上がり「お天気お姉さん」を演じる。それだけで十分示唆に富んでいる。半端な女優がやっても寒いだけだ。
     2
冒頭から、ニコール演じる主人公がひたすらしゃべっている。見ているこちらには、状況がよく飲み込めない。起きた事件について、ドキュメンタリー番組のように関係者のインタビューで話が進む。

ポニーキャニオン
誘う女
殺人事件らしい。主人公がからんでいるらしい。それを、主人公自身が釈明していく。全体の構造が把握できないまま、事件の詳細が明らかになる。

主人公は金持ちのイタリア系の男と結婚する。イタリアン レストランのオーナーの息子だ。マット・ディロンがいい具合に間抜けな演技をする。目的のために手段を選ばない主人公は、新婚旅行先でも夫を尻目に有名プロデューサに取り入る。

旅行から帰ると、プロデューサに教えてもらったように身体を売る覚悟までして、やっと地元のケイブルテレビの「お天気お姉さん」になる。売春はしませんでしたけど。。。

夫は、主人公がテレビで有名になることに関心はない。自分のレストランが繁栄すること、子供のいる幸せな家庭を築くこと。これだけが望み。小市民としてまっとうな見解だ。それが主人公には気に入らない。

そこからがすごい。地元の高校生をたぶらかして、夫を殺させるのだ。1990年5月に起こった、22歳の女性教師が15歳の少年をそそのかして夫を殺害させた事件に材を取っているそうだ。

主人公が高校生にどのように夫を殺させ、しかも裁判で主人公は殺人犯として裁かれるのかどうかが、後半のサスペンスになる。

突然、冒頭の主人公が何をしようとしているのかがわかる。さらに有名になるために主人公は出発する。そして作品はエンディング。

エンドロールで、延々、死んだ夫の姉がスケートを続けるのが死ぬほど可笑しい。

よく練られた作品だ。構成のうまさに脱帽する。ニコール・キッドマンの美貌と演技力が遺憾なく発揮されている。

これは、絶対見逃してはいけない。美貌の基準も、よく目と心に焼き付け、安っぽい「女子アナ」になんか心を動かしてはいけない。日本語のタイトル、嫌だな。To Die For と覚えてください。ぐぐるとき困ったけど。。。

以下余談。

「女子アナ」が恥ずかしい。特にフジ。顔に上昇志向と書いてある。可愛いとか言われてその気になっている。それでも、あの程度の顔だ。30才になると、片隅に追いやられる。惨めなものだ。だれでも30才になるのに。。。

容色だけが売り物の人間は容色が衰えたら存在価値がない。いいときだけのフジテレビ。

ちなみに、拙者、女性アナウンサーさんでは、TBSの竹内香苗さん、豊田綾乃さん、テレビ朝日の大下容子さんが好きです。(なんだ、好きなんじゃないか!・・・しかもどういう趣味なんだか・・・)

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「下妻物語」 孤高のロリータ侍!!

2005-05-17 18:26:41 テーマ:(さ行)

深田恭子演じる孤高の主人公に俺の心は震えた。女ながら、ロリータながら、まことの侍がここにいる。
東宝
下妻物語 スペシャル・エディション 〈2枚組〉
心に秘めた気高い志。たとえ下妻の畦道にあっても思い定めた道は失わない。見えるところに依らずして歩みを進める一人の女。

なんと見上げた侍ではないか。この一事をもってこの作品の凡庸ならざることを悟った映画侍こと、この俺は居住まいを正して、深田恭子さん演じる若侍の一挙手一投足を刮目して見ることとなったのである。

昨年の夏は暑かった。とりわけ暑さの記録を作った7月のその日、渋谷でこの映画を見た。

侍とは最も遠いと思われる少女の世界。しかもロリータ!侍が文字にする言葉ではない。もちろん口にすることすら憚られる。

(この項下↓↓↓↓↓に続く。)

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「下妻物語」 深田恭子賛江

2005-05-17 18:10:15 テーマ:(さ行)

深田恭子さんに興味のない人こそ見るべきである。

主人公の造型に魅せられた。その人物をリアライズしてみせた深田恭子さん。他の作品やドラマは知らないが、この作品での彼女は完璧である。

あわてて付け加えるが、俺には一切「ロリータ」趣味はない。むしろ嫌悪、憎悪の対象であった。

しかしこの作品を見て、美意識に殉じるという、たった一点においてロリータに身を包む少女の世界を正確に理解した。
ふかだ
なぜなら俺の心根も全く同じだからである。見渡すかぎりの「日本」にあって美に殉じ、よくあれかし、と願う心。

表現が違うだけで、志を持つ人間なら誰でも理解できるはずだ。

俺はこの作品をこよなく愛する。

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「下妻物語」 土屋アンナ賛江

2005-05-17 18:00:57

テーマ:(さ行)

迫力あるヤンキーの演技が決まっていた土屋アンナさん。「茶の味」でその美貌ぶりはよくわかるが、ヤンキーがこれほど似合う人もいない。

見かけとは裏腹に、アンナさん演じるイチゴの本質は、名前の通り可憐で純情だ。イチゴの失恋の場面で俺は泣いてしまった。今でも思い出すと涙がにじんでくるほど、いじらしいイチゴだった。
つちや1 つちや2
孤高のロリータ若侍、深田恭子嬢と、凶悪で俗悪ファッションに身を包む、純情可憐な乙女、土屋アンナ嬢の友情物語。

こんなに楽しい映画はない。だまされたと思って、この作品を見て欲しい。

どうでもいい話だが、知人に近寄りがたい「ゴスロリ」の子がいる。俺がこの映画を見に行くことを伝えたところ、ロリータ服を貸しましょうか?割引がありますよ、と言われた。丁重にお断りしたのも楽しい思い出だ。

この映画が好きなあまり、書き込みの調子が違っているようだが、ままよ、記録しておけ。

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「殺人の追憶」 80年代韓国のきしみ。

2005-05-07 19:05:21

テーマ:(さ行)

悲しいほど前近代的な捜査だ。見込み捜査、拷問、証拠のねつ造。殺人なのに、現場検証の杜撰さは、1980年代とは思えない。

アミューズソフトエンタテインメント
殺人の追憶

1986年、ソウル近郊の農村で若い女性の無惨な死体が発見される。同じ手口の連続殺人事件が相次いで発生。

時は、漢江(ハンガン)の奇跡と呼ばれる外貨獲得を目的とした経済大発展のまっただ中。大規模な建設工事、工業生産が飛躍的に拡大する。しかし暮らし向きは貧しいまま。昔のまま。

殺された人間が哀れだ。

地元の刑事とソウル市警から派遣された刑事が、この事件を担当する。ポスターで見ると、渋い刑事たちが粘り強く事件を解決していくように見える。実際はそうではない。

容疑者が捉えられ、DNA鑑定が決め手になってくるのだが、韓国では鑑定が出来ない。アメリカに依頼してやっと結果が届く。

どうしようもない貧しさ。無力感。 作品のモデルとなった事件は実話で、未だに犯人が捕まっていない。

やるせない気分が残る。韓国人が見るとさらにその思いは募るのだろう。あのころは貧しかった、と。

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「少林寺三十六房」 素直なサクセスストーリー

2005-05-05 21:55:43 テーマ:(さ行)

しばし現実を離れ、明快な物語に身をまかせるのはいいものだ。

学習し、習得し、経験をつみ、試練に打ち勝ち、そのすべてを捨てて、野に下り、学んだことをすべて生かし、世俗でなすべき復讐を果たし、そして目的であった教育に専念する。

まことにまっすぐな物語。気持ちがいい。迷いなくまっすぐに走っていく主人公が痛快だ。

よけいな伏線もなく、一つのアイテムがでてくると次の瞬間生かされる。考える隙もなく展開に身をまかせる。滞りなく進むということは大事なことだと思わされる。

このような痛快な物語にタランティーノが憧れを抱くのもよくわかる。Kill Blii Vol.2は、はっきりカンフー映画だ。いままでこのような作品を見る気にならなかったが、タランティーノ経由でカンフー映画にはまっている。

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「続・激突!」 THE SUGARLAND EXPRESS サッサフラス茶ってなんだ??

2005-05-30 18:25:49
テーマ:(か行)

サッサフラス茶。

検索すると、一件だけ、映画に触れた記事がある。

「(映画の中で)鼻歌でミシシッピ州のことをけなす歌がでてきた。まえにアメリカの州についての解説本を読んだことがあるが、たしかあそこは全米中いちばん貧しい州らしい。
(中略)「ミシシッピの男には嫁ぐなよ、やつにあるのはしけたくつ紐(?)とサッサフラス茶だけ。教会に着て行くのは年季のはいった革ジャンとひと冬履きっぱなしのくつした・・・」とかなんとかいう歌詞だった。

これこれ。
TSE GH
俺もこれを見たのだ。旅先でBSで見て楽しんだ。俺の記憶では、食い物はコーンブレッドばかり、というのもあったと思う。DVDでちゃんと見直してみたい。

ルート・ビアの香りの元、サッサフラスは、クスノキ科の落葉高木。
サッサフラス サッサフラス3 サッサフラス2

サスペンススリラーの傑作「激突」とは何の関連もない。「激突」が当たったから同じ監督の作品と言うだけでこのくだらないタイトル。引用するのも恥ずかしい。

日本語のタイトルは、映画そのものを過小評価させることが多く、不満だ。斬っておく。

原題「THE SUGARLAND EXPRESS」

裁判所の命令で子供の養育権を取り上げられてしまったG・ホーンが、刑務所に服役中の夫を脱獄させる。二人はパトカーを奪い、子供の居るSUGARLANDをめざす。実話に基づいた車での逃避行アクション。泣かせるストーリィになっている。

カーアクションの派手で大げさなところがスピルバーグ。いい作品です。見ろ!!おまえら!!

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「カポーティ」 ジャーナリズムの原罪?

2005-11-16 22:15:19

テーマ:(か行)

実際の殺人事件を「冷血」という本にあらわし、名声と富を得たカポーティ。今につながるノンフィクション・ノベルの始祖だ。事件を報道するジャーナリズムとは別に小説の形式で実際の殺人事件を描く。

トルーマン・カポーティ, 佐々田 雅子
冷血

TBSラジオ、ストリーム「コラムの花道」で町山氏がこの映画について語っていた。Podcastingでとりためておいたのをさっき聞いたのだが。


カポーティを演じるフィリップ・シーモア・ホフマン。アカデミー主演男優賞の呼び声が高いそうだ。ぜひ見たい。「コールドマウンテン 」で、堕落牧師を薄汚く演じたうまい俳優だ。

                 apoti

この映画は、カポーティがどのような人間で、「冷血」の取材をどのように行ったか、事件をネタにして富と名声を得るとは、どのようなことなのかが描かれているそうだ。


ハリケーン被害でも、他人の不幸を報道することでお金をもらう「ジャーナリスト」が活躍した。それが、いったいなんなのだろう?・・・・・なんて、町山さんはカマトトを言っている。小西克哉も戦争報道について、倫理上の問題を感じる、なんて言っている。


お笑いぐさだ。


だから言ってるだろう。「すべての事件事故報道は娯楽」。


娯楽の対価として金を払い新聞や雑誌を買う。スポンサー経由で大メディアにもいっぱい俺たちは金を払っている。映画と同じこと。だから、戦争の砲弾をくぐり、地雷をよけながら、俺たちを楽しませるためにジャーナリストは命をかけるんだよ。倫理も正義あるもんか。


カポーティの手法は正しいでしょう。ジャーナリズムの偽善ぶりを暴き立てていると言ってもいい。正義漢面している「ジャーナリスト」なんかいらない。好奇心の塊で、貪欲な読者の腹を満たしてくれるモンスターを待ち望んでいる。その、最初のモンスターが、トルーマン・カポーティその人だ。そのような映画になっているんじゃないかな?見ずに語ってみた。


この映画は必ず見に行きます。

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「ファンタスティック4!」 ロケ地はニュー・オーリンズ!!!

2005-09-15 11:47:46

テーマ:(は行)

「ファンタスティック4」のロケ地は、ニュー・オーリンズだそうだ。

「イージー・ライダーも「JFKや「インタビュー・ウイズ・バンパイア」などがニューオーリンズで撮影されているそうです。

そういえば、銃の問題を扱った「ニューオーリンズ・トライアル」 は見たな、俺。銃のメイカーを訴える法廷サスペンスで、レイチェル・ワイズ、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン、ジョン・キューザックが出ていた!

さえない正義派の貧乏弁護士をダスティン・ホフマン。いつもの通り。大企業である銃の会社が雇った、裁判に勝てる陪審員を選ぶため、陪審員候補を徹底して調査して、可否に意見をいうコンサルタント(こんな仕事あるんですね!)に、悪辣な顔つきのジーン・ハックマン。もちろん、金持ち役。こんなン、多いね。

クレバーで謎めいた男、陪審員になるのですが、ジョン・キューザック。レイチェル・ワイズも綺麗でした。この映画、面白いですよ。ついでにおすすめしておきます。

それにしても、アホアホの香りが漂う「ファンタスティック4」、ますます見たくなった!!

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「ファンタスティック4(フォー)」 期待の馬鹿馬鹿しさ!

2005-09-05 18:58:08

テーマ:(は行)

楽しみにしている映画がこれだ。 スター・ウオーズを見に行って、予告が流れ、爆笑した。あまりにアホらしい。ぜひ見たい。

「スパイダーマン」のスタッフが作った作品。

なにかの理由で、怪力になってしまった、怪奇岩石男(漫画のようなゴツゴツ男)、火がつく怪奇火炎男(自分が燃えるのだ!!)、手がとにかく伸びる、怪奇ろくろっ手首男(これが意味不明で可笑しい!!語呂が悪くてすみません)、光の屈折率を変えられる?怪奇透明女。(微妙にケバイ顔立ちがそそります)。

どうです?ばかばかしいでしょう。

このようなアホらしさを愛好する。ダメダメかもしれない。それはそれでいい。見てみないとわからない。設定のアホらしさだけで見る価値がある!・・・なんて思っちゃったんだなあ☆

見に行きたいと思います。

フォーガットン級の爆笑映画だといいんだけどなあ☆

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「亡国のイージス」 義理人情が日本の力

2005-08-18 17:06:28

テーマ:(は行)

真田広之演じる先任伍長に、この作品の視点がある。部下の死を何とも思わぬ、人を殺すことに躊躇を感じない「正義」に、湿っぽく、義理人情の常識をもって立ち向かう。自分自身もあくまで貪欲に生き延びようとする。

迫力あるイージス艦の実写、爆撃機の映像に満足した。

閉ざされた世界最強の洋上要塞で起こる自衛官の反乱。不利な状況に置かれた日本政府が、反乱とテロをいかに阻止するかを描くサスペンス。
亡国1
おそらく原作には、日本の国防に関する見解や問題提起の主張が色濃く書き込まれているのだろう。実際に北朝鮮の工作船と称する戦艦との交戦もある日本だ。攻撃されるまで、手も足も出せない日本の自衛隊に歯軋りする人も多い。

中井貴一が、北朝鮮の不気味な工作員を憎々しく演じる。寺尾が演じる私怨と義憤から反乱を率いる自衛隊幹部の、一枚上手をいく悪を、見事に表現している。

自衛隊に何人か知人がいる。飛行機乗りも二人知っていたが二人とも別々の事故で海に散ってしまった。自衛隊の訓練中の事故は報道される以上に多い。飛行機乗りは特にそうだ。地上では、手を吹き飛ばされるもの、車両事故で死ぬ者、数えればきりがない。

災害救助に出動し、人が埋もれている現場でスコップを使う。下にいるはずの人を傷つけてしまうのではないかと、気を使い、心身ともに疲れ果てるのだという。

彼らも俺たちとなんの変わりもない。

自衛隊員とその家族は差別される。日教組の左翼思想教育で、自衛隊は憲法違反の、あってはならない軍隊だ、と教え続けたからた。

その名残は社民党に受け継がれ、福島なんとかは、いまも、自衛隊がなくなれば日本は戦争に巻き込まれない、と主張している。攻撃してくる国なんかあるわけない、と言う。北朝鮮を、社会主義の理想郷だと信じ、拉致を否定し続けた人たちだ。その狂った主張が、救えたはずの拉致被害者の運命にどれほどの悪影響を与えたことか。

作品には、うるさい説教は含まれない。反乱の黒幕の北朝鮮工作員の口を通して、日本人の曖昧な戦争観をなじってみせる。うまいやり方だ。国家が戦争に巻き込まれるリアリティを敵の姿から見せつける。情緒に流れる日本人の姿も描かれる。反乱自衛官が苦悩し、逡巡し、次々に死んでいく。

政治家、情報をとるセクション、実行部隊の確執が描かれ、危機に直面したときの政府の在り方をさらっと見せる。駄目な奴らばかりだが、アメリカならハリソン・フォード、日本なら佐藤浩市がいてくれるから大丈夫(w

アクションを伴うサスペンスと、それぞれの人物の背景のドラマが要領よく説明され、人間ドラマとして素直に感動した。うまく映画の語り口に乗せられた。
   亡国
一言も話さない女性工作員 がよかった。弛んだ感傷はいらない。勝地涼という若手の俳優が、一途な青年を好演。他の若手もよかった。めいっぱいの感傷に涙した。フル・オーケストラの音楽も素晴らしい。

軍事オタクには、撃沈される自衛艦の映像がないのが不満らしい。馬鹿らしい。そのような映画ではない。お台場にイージスが浮かぶシュールな映像を楽しんだらそれで十分。

見る価値のある力作だ。見ろ!!!!!

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Haunted 「月下の恋」 ケイト・ベッキンセール!!

2005-08-23 22:28:05
テーマ:(は行)
イギリスの幽霊映画。俺と同じオカルト全否定の主人公が、すっかり幽霊にたぶらかされる話。あんな幽霊なら俺もたぶらかされてみたい。でも死なないと付き合えない。そこがちょっと問題かな。

チャーミングなケイト・ベッキンセールが、いきなり裸になる。その美しいこと!脱ぎっぷりのいいこと!俺はすっかり魅了された。でもなんで?そんな不思議な人っているの?幾つも疑問が涌くが、それはそれ、これはこれ、と。(意味不明)

ニコールの「アザーズ」はこの映画からヒントを得たのではないかと思わせる展開だが、出てくる人たちが、「アザーズ」より見た目がきれい。風景もきれいでよろしい。

イギリスのオカルトというと、降霊術だ。かの、コナン・ドイルも大まじめに研究した。動機は、死に目に会えなかった人ともう一度会いたい、とか、若くして死別した兄弟に会いたいとか、切実な気持ちから降霊を望むようになる。

手をつないで霊を呼ぶ姿は悲しくも滑稽だ。この映画でも、手をつないでぐるぐる回り始めるとたんにファニーになる。笑っちゃいけないよな、幽霊映画で。でも、可笑しいです。早回しだし。(コマ落とし?)

最後、うかつに幽霊と仲良くした報いがほのめかされる。あれは怖いです。主人公の男の今後の暮らしが思いやられる。ストレスたまりますよ~。死ぬに死ねないと思う(笑)

クラシックなファッション、屋敷の家具調度、幽霊の不思議さがムードたっぷりに描かれている。俺は好きだ。とにかく、ケイトが美しい。本当にきれいです。見る価値大あり。

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「ファンタスティック・フォー」 馬鹿とはさみは使いよう。

2005-09-21 18:52:15

テーマ:(は行)

特殊な能力を身につけた4人。
      ff
一人は「火の玉小僧」。とにかく、身体が炎に包まれ、超新星並みの高温に達することも出来る。空も飛べます。あー、理由は尋ねないでくれ。映画を見てね。この男の口の悪さが気に入った。いつもジョークばかり言う。他人を笑いものにしてもへっちゃらだ。遊び好きでモテモテ。目立ちたいだけのガキ!!

二人目は、「怪奇岩石男」。どう見ても不細工だ。怪力がある。つき合っていた彼女にも無惨に振られてしまう。火の玉小僧の元上司で、いつもからかわれるのはこの男。岩のように融通が利かない頑固者。見かけ通りの奴だ。いや、「物」かもしれない。自分の外見を受け入れることが出来ない。

三人目は「透明姉さん」。火の玉小僧のお姉さん。金や権力になびく、ヤな女で出てくる。髪型も金髪を巻き上げた操り人形っぽい感じ。このお姉さんがだんだん良くなってくるのです。俺、待望の「眼鏡っ子」場面もあり。唇がぶりぶりしていて可愛い。こんな姉さんに叱られてみたい。格好いい姉さん。

四人目は「ろくろっ手博士」。映画ではゴム人間ということですが、日本古来の「ろくろっ首」をリスペクトして、この呼び名に。この博士こそ、馬鹿なんだか頭がいいんだかわからない、煮え切らない野郎で、しょうがないんだ。

以上、我ら「ファンタスティック・フォー!あとは、事件をみんなで解決!!」という乗りの脳天気アクションではなかった。
      ff2
三代目三遊亭金馬の落語に「孝行糖」というのがある。長屋の与太郎。知能が劣っている。馬鹿だ。親孝行で殿様からご褒美の大金を頂いた。でも馬鹿だから使い道がわからない。長屋のみんなが世話をしてやって「孝行糖」と名付けた飴を売らせて名物になるという話。「商いは馬鹿になれ、と言うが、あいつは本当の馬鹿だ。うまくいかないわけがない」。落語の台詞です。

そのなかに、面倒見のいい人が出てくる。この人は、どんな人でも使い道があって、必ず仕事をさせてみせます、という御仁。いくらなんでも、中気で手がぶるぶる震えるじいさんは使えないだろう、と水を向けると、「工事現場へ連れてって、砂ァふるわせやした。」と得意気だ。

こいつら、「ファンタスティック・フォー」は、みんな、うっすらと馬鹿だ。自分の能力をどう生かしていいかわからない。映画は、正確に言うと「ファンタスティック・フォー+ワン」だ。もう一人、強力な人物が出てきます。その人物との戦いが後半の見所になる。この人物は、うっすらと馬鹿な「ファンタスティック・フォー」のひとりひとりを巧妙な罠にかけて、消滅させようとする。この男は馬鹿ではない。悪役が馬鹿な映画はだいたいつまらない。

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]

どうやって、こいつを倒すのか。長屋の世話役に来てもらわなくてはならない。なにせ「ファンタスティック・フォー」の4人は、自分の能力の使い道がわかっていないからだ。だが、最後の戦いでやっとその使い方がわかる。チームワーク良く、自分たちの敵に立ち向かっていく。「馬鹿とはさみは使いよう」という格言が思い浮かんだ。

コミックをそのまま映画にした面白さ、可笑しさ。ジョークも笑えます。透明姉さんは「ダーク。エンジェル」の主演、ジェシカ・アルバ。可愛いよね。
       ff3
映画見ている間、なにも考えなかった。リラックスできました。おすすめ。期待以上に面白い。「フォーガットン」より普通に楽しむことができる。キワモノ・マニア以外にも大推薦。疲れていて、なんかぶっ飛んだ映画でも見るか、という気分だったのでいい選択だった。

おまえら!見ろ!!!

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上島竜平のコメディアン根性。

2006-01-03 02:44:08

テーマ:演芸・芸人

ダチョウ倶楽部の上島竜平。

しどろもどろで芸なんかない。熱いおでんを顔に押しつけられ「熱い!」と本気で飛び退く芸風(?)。

ピエロだ。

俺は上島竜平が好きだ。上島先生、と呼んだりする。コメディアンとして優れているとか才能があるとか。。そんなことはどうでもいい。上島竜平は、馬鹿で駄目で能なし芸無しを自認して、どれだけ虚仮にされるかが勝負だ。

なぜ、俺は上島先生と呼ぶか。

あるラジオ番組で、上島竜平はこんなことを言った。

「俺は、何やっても駄目だけど、こんな駄目な俺が、あ、また上島、馬鹿やってるなあ、とホームレスに言われたら本望だ」。

ホームレスに、上島馬鹿だなあ、と笑われるようになりたい、と言う。この言葉を聞いて俺は上島竜平を先生、と呼ぶようになった。

ホームレスの駄目さは、現実世界で上島竜平が稼ぎ出す金のことを考えるとよくわかる。おまえらホームレスは上島竜平を笑える立場じゃない。いくらでもホームレスをなじることが出来る。

しかし、笑いというものは、現実世界で自分の愚かさのためにホームレスになり、さんざんきちんとした人たちから痛めつけられ、心を失なっている人にさえ、ほんの一瞬でも解放感を与えるのだ。

上島先生はそのことを言っている。

最近の「お笑い芸人」たちは、「女の子にもてたい」、から始まって、「とにかく有名になりたい」「金を稼ぎたい」と二言目には言うような連中ばかりだ。それはそれでいい。人一倍上島竜平もそう思っていることだろう。

上島先生の芸が素晴らしいとか、センスがあるとか。。そんあことはどうでもいい。面白いけど。笑うけど。

「ホームレスに、上島龍平、また馬鹿やってるなあ、と笑われたい」。

思いっきり志の「低い」上島竜平が好きだ。

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「運命を分けたザイル」 極限状況の人間

2005-05-24 17:00:14

テーマ:(あ行)(う゛)

困難な登山を成し遂げ、二人が下りにさしかかったその時、事故は起きた。一人が、足を骨折したのだ。
ポニーキャニオン
運命を分けたザイル
二人はザイルを結びあい、一人が、ザイルの長さ分だけ下降するまでもう一人がザイルを確保して、そろりそろりと降りていく。こうするしか二人が生還する道はない。

そしてまた事故が。骨折した男が雪庇から滑落して宙づりになったのだ。寒風は吹きすさび、下には大きなクレバスが口を広げている。

二人の間には連絡手段がない。ザイルを引くことだけが合図だ。

あなたならどうするだろう。
     運命
原作が実話であるということが意味を持つ場合と、そうでもないことがある。

この映画は前者だ。なにせ本人たちが出てきて映画の再現場面にコメントをつけていくのだから。

ザイルを確保していた男はナイフでザイルを切った。宙づりの男は深いクレバスの底に飲み込まれていく。

本人たちがこの時の心境を語る・・・・・ということは助かったということなのだが。。。

でもどうやって?助かった後の二人の関係は?

再現場面の本物度合いがすごい。本人が遭難した岸壁に上っているのを撮影しているのだから。実際の遭難もこの通りなのだろう。違うのは、帰ってこない遭難者は語ることが出来ないということだ。

これは大スクリーンで見る価値がある。新宿の大劇場で見たのだが、客席の傾斜がきついのと、スクリーンの下が深く、転落の危険を感じた。劇場で遭難しなかったことは幸いだ。

極限状況で生き延びるいくつかの智恵も得ることが出来る。

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「ミリオン ダラー ベイビー」(1)「許されざる者」

2005-06-10 21:31:00

テーマ:(ま行)

年老いたボクシングジムの経営者。老いぼれのガンマン。

「ミリオン ダラー ベイビー」と「許されざる者」。

二つの作品は双子のように見える。表現は異なるが、老いと孤独と死を扱っている。

ポニーキャニオン
ミリオンダラー・ベイビー
傑作「許されざる者」で、モーガン・フリーマン演じる相棒がなぶり殺しにされ、サロンの外にさらされる。それを知ったクリント演じる老ガンマンは適地に乗り込む。目を怒りに輝かせ、敵を撃ち殺す。「神話的」と称される殺しの場面だ。

クリントは恐ろしい目をする。
unforgiven
「ミリオン ダラー ベイビー」でもクリントは恐ろしい目を見せる。愛の深さから鬼神となる恐ろしい形相だ。
clint
「許されざる者」とは、みずから復讐する者のことだ。聖書の「復讐するは我にあり。(申命記32:35)」から来ている。悪に報いるのは神の領域であって、人間はいかなる悪に対しても報復は禁じられる。その禁を犯すのが、主人公の老ガンマンだ。その罪は決して許されない。

同様の主題を、ボクシング ジムの経営者に置き換えたのが「ミリオン ダラー ベイビー」だ。原作のシンプルな短編を忠実に映画化している。

ミズーリのオザークという地域。

偶然だが、俺はオザークの近くに一週間ほど滞在したことがある。どこまでも乾燥した岩山と砂地が続く貧しい地域だ。ミズーリはアメリカで、最も地価が安い。当時俺の住んでいた東京の、六畳二間、六畳のダイニングキッチン、バストイレの合計面積と、そのために月々払う家賃を話したところ、「で、その広さの部屋がいくつあるの?」と真顔で聞かれた。車を停める場所のために、毎月数百ドル払うことなど想像も出来ない地域だ。

ボクサーを目指すマギーはオザークの貧しいトレイラー ハウスに生まれた。主演のヒラリー・スワンクも同じ境遇に生まれたようで、アカデミー賞のスピーチには胸を打たれた。
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マイケル・ムーアが、「華氏911」で描いた、アメリカの貧しい地域。イラクの砲撃で破壊された町と同じに見える。仕事がなく、たむろする子供と若者、老人。瓦礫の山。廃墟。

ミンダナオの元日本兵騒ぎの時に見たフィリピンの貧しい町並みはどうだ。ホワイト トラッシュと呼ばれる貧乏白人の住む地域と同じではないか。

貧しさから、どうしても抜け出したい一人のアイリッシュの女、マギー・フィッツジェラルド。失意を繰り返し、家族の愛も失った老ボクシングジム経営者、フランキー・ダン。父と娘より年の離れた二人の愛の物語。それがこの作品だ。
ロゴ

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「ミリオン ダラー ベイビー」(2) Girlie,Tough ain't Enough !

2005-06-09 21:20:44

テーマ:(ま行)

「娘さん、タフなだけじゃだめだ」マギーに言い聞かせるフランキー。「Girlie」 と呼びかける。
      mdb02
それがどんな響きを持つのか。単純に言って、性差別だ。カリフォルニア州知事シュワルツネッガーが、「あいつは女々しいやつだ」と、政敵を非難した時使ったのが「Girly men」。マッチョな共和党支持者が喜びそうな言葉だ。

この作品には、男っぽい話し方は出てくるが、汚い四文字言葉は聞かれない。神父が教理の初歩をしつこく問いただすフランキーに苛立って、叫ぶのみだ。クリントの美意識が働いている。

貧しくハングリーなマギーは、フランキーの指導によって力を付けていく。マギーの使う「ヒルビリー」というオザーク山地の訛りは、カントリー・ウェスタンで聞く中西部訛りだ。オザークにはブランソンと言う、全米一の客席数を誇るカントリー・ミュージックの町がある。

マギーの言葉は常に、polite だ。決してフランキーには「ため口」をきかない。字幕ではカジュアルに訳しているところが多いが、フランキーに話す言葉は、尊敬と信頼が表れた目上の者に話す言葉だ。「はい。わかりました、ボス」「聞いています、どうぞ仰ってください、ボス」と言ってるんだよ。
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それがどのあたりから、フランキーと親密な話し方になるのか。もう一度よく見たい思う。

ファイトマネーを貯めて、母に家をプレゼントするマギー。貧しさに打ちひしがれた「白い屑(ホワイト トラッシュ)」の家族はマギーの気持ちを受け取ることが出来ない。恐ろしい場面だ。

子供の頃から親しんだダイナーでフランキーとくつろぐマギー。本物のレモンを使ったレモンパイがある。フランキーは、「このまま死んでもいい」。そう言う。そのままクリントの言葉に感じられて俺は涙が流れた。

最小限の音楽は、胸の琴線をかき鳴らす。映画作家としての、クリント・イーストウッドのうまさに酔う。伏線となる会話には、きちんと映画の中で答えを与え、不明瞭なところを残さない。清潔な作りに感心する。
      clint02
まだまだ語り足りない。ゆっくり続けることにする。皆さんもぜひ見てください。コメントをお願いします。

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「ミリオン ダラー ベイビー」(3) Mo Cuishle

2005-06-09 20:51:43

テーマ:(ま行)

フランキーが、マギーの活躍を喜び、マギーのことを「Mo Cuishle!」と叫ぶ。そのあと、初めてマギーは、「フランキー」と呼ぶ。そこが、二人の転換点だ。マギーは、ボス以上のものをフランキーに感じ、フランキーも「Girly」ではない「Mo Cuishle」としてマギーを見る。
         mdb04
「Mo Cuishle」の意味をマギーは知らない。作品の中に描かれるアイルランド同胞たちは理解しているように見える。作品の終わりに、この言葉の意味がマギーに語られる。フランキーのマギーへの思いが観客にもはっきりわかる。

アイリッシュのルーツ、アイルランドの第一公用語は、ゲール語だそうだ。しかしゲール語を話す人々は少くなり、滅びゆく言語を復活させようという運動もあるそうだ。「Mo Cuishle」はそのゲール語。

マギーはフランキーに、重大な依頼をする。依頼の意味を理解したとき、クリントの目が恐ろしい光を放つ。

「I can't ! Please.」フランキーは即座に拒否するが、マギーを愛するが故にその依頼を断られないことを、その目が語っている。クリントはその後、二度と恐ろしい目を見せない。悲しい虚ろな眼差しだ
         mdb5
フランキーは、マギーの依頼を実行する。そして去っていく。経営しているジムにも戻らない。俺は、クリントがもどってこないようで、悲しかった。

二人の愛の物語が終わる。マギーとフランキー。

老いと孤独と死。フランキーに残されているものはそれだけだ。


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萌えタイ!! その三

2005-05-06 16:21:57

テーマ:食い物

タイ飯を食った。ガオ バッ バオ とか言っていた。言葉と声が聞きたくて、若いタイ人の女店員に聞く。

タイ料理店は昔からあるが、簡単な屋台飯を食わせるちゃんとした店が定着したのはこの10年だ。

トムヤムクン、パパイヤの芽のサラダ、パッタイ(米粉で作ったきしめん状の麺の焼きそば)、グリーンのココナツ入りカレーなど、日常的にうまいものが食える。

バブルの頃にはタイ料理食べ放題などという店まであって、まずいものも食った。

さっき食べたのは、ホーリーバジルとひき肉を炒めたものに、目玉焼きの乗ったごはん。あれである。ガイ パッ バイカパオ(鶏肉のホーリーバジル炒め)。700円。
カオパットバイクラバウ

プリックという小さいが強烈にからい唐辛子、ナンプラー、酢と生唐辛子のソース、粉の赤唐辛子、砂糖を思いのままに振りかけ、テカテカの味にして食べる。できたら焼けつくような日差しのもとで。

バンコクの日差しや匂い、街の活気を思いながら、スプーンを口に運んだ。

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「The Others」 ニコールの美貌を堪能!

2005-05-28 17:01:08

テーマ:(あ行)(う゛)

ニコールが際立って美しい。クラシックな服装、アップにした髪型、絹の輝きの金髪、透き通るような肌の色。言うことがない。映画全体がニコールの美貌を讃えるためだけにある。

ポニーキャニオン
アザーズ
陰気な創世記の朗読が終わると、ニコールのクロウズアップから映画が始まる。ニコールは幸せそうに見えない。古い屋敷の神経質な女主人。
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ニコールと一緒に住む子供たちは、日光アレルギー。昼間でも真っ暗にカーテンを引いたなかで暮らしている。この子供たちの、演技、態度、メイク、表情すべてが気持ち悪い。そのほかの登場人物たちも、すべて薄気味悪い。見ただけで不快な人物ばかり登場する。ホラーだから仕方ないが、もっと目を楽しませて欲しい。
ToDieFor3
この屋敷では様々な怪異が起きる。理由を探ろうとして、主人公はいくつか手がかりをつかむが、すべては霧の中に閉ざされてしまう。主人公のそれらの努力は堂々巡りなのだと言うことが徐々に明らかになる。

真相は最後にわかる。怪異も真相を知れば、光と影の関係になっている。ニコール演じる女主人が、真相を悟り、自分自身を受け入れていくところが好きだ。安らぎを感じる最後の場面でじわっと涙が出てきた。

怪異も、真相から見ると整合性があるのが欧米の感覚だ。興味深い。

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「THE AGE OF INNOCENCE」  ウィノナ命!!

2005-06-05 14:23:36

テーマ:(あ行)(う゛)

ダニエル デイ=ルイス主演のスコセッシ作品。邦題は記さない。俺は認めない。口にしたくもない。

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
エイジ・オブ・イノセンス

1870年代初頭のニューヨークの社交界が舞台。

若き弁護士(ダニエル・デイ・ルイス)、その婚約者メイ・ウェランド(ウィノナ・ライダー) 、夫から逃れてヨーロッパから帰国したエレン・オレンスカ伯爵夫人(ミシェル・ファイファー)が織りなす、じれったい三角関係。

弁護士は婚約者と結婚する。
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               Wino5

年月が過ぎ去り、主人公とウィノナの間に出来た息子も一人前になる。懐旧の情にとらわれる主人公。息子が語る母親の真情。最後の最後に、ウィノナの演技がすごいことに気が付く。

静かな作品で刺激が少ないのだが、ウィノナ演じる母親の心情に思いをはせて涙がこみ上げてきた。

この瞬間の醍醐味がスコセッシ作品だ。

俺は美女が大好きだが、本当に好きな美女はウィノナ・ライダーだ。この作品の、ぱりっとしたウィノナを見てくれ。とびきりの美貌が見られる。

役どころは難しい。主人公から愛されない役だ。しかしあくまでも凛とした美しさを崩さない。
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ニューヨークの社交界のゴージャスな再現が素晴らしい。料理もすべて本物だろう。食器、調度、家具、衣装、髪型、すべてにわたって豪華に作られている。社交界の鼻持ちならなさも本物に感じられる。

アメリカの社交界を垣間見る楽しみ。アメリカでは家柄ではなく、金があるかないか、それだけが重要だ。興味深い。

この作品は、おまえら、見るな!!!俺だけのウィノナ。美しいウィノナを独り占めだ。見るなよ!!

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「INFERNAL AFFAIRS」 ケリー・チャン!

2005-07-25 00:29:41
テーマ:(あ行)(う゛)
マフィアに潜入した警察官がかかっている精神分析医が、ケリー・チャンだ。俺も見てもらいたい。この映画をテレビで見ていて、ケリーが出てきたとき心臓の鼓動が高くなった。そうだ!俺はケリーが好きだったのだ。しばらく若い子やアメリカ人にばかりうつつを抜かして、ケリーを忘れていた!昔付き合っていた女に意外なところで出くわした感じ。気まずい。

ケリーは完璧に美しい。ただ、この作品では間抜けな役でかわいそうだ。ケリーが出るシーンは、ピアノのアルペジオに乗ったオーボエまがいのメロディが聞こえる。妙に甘ったれた音楽がベタで恥ずかしい。ラブ・シーンもただ抱き合うだけなのだが、まったくセクシーではない。
        kc
警察学校の同期生が、潜入捜査官とマフィアの警察内スパイに分かれ、対決する物語。お互いの組織が裏切り者を捜そうと躍起になることで、強いサスペンスが生まれる。

緊張と倦怠のなかにも警察官であることを忘れまいとする主人公。警察の中で優秀さを買われ出世する裏切り者。バイク好きが白バイと珍走団に分かれて競っているような??違うか。。

香港島のビルの上から眺める香港の景色が懐かしい。香港に10日ばかり滞在したことがある。観光地ではない古い香港にある知人宅に泊まった。その街にはホテルもない。広東語の響きが聞き取れないんだ。電車の中で聞かれる、「トウチェ ハップチョ(多謝合作)」は覚えた。「Thank you for your cooperation」の意味だ。あと、北京語も言うのだが忘れた。電車でもバスでも空港でも、いちいち広東語、普通話(北京語)、英語の三つの言葉でアナウンスするのが香港だ。

葬儀の音楽がイギリス式でバグ・パイプなのが面白い。

スリラーとして、良くできている。死人も少ない。アクション場面も淡々としている。少ない死人が出るたびにセンチメンタルな女性ヴォーカルの「諸行無常」みたいな音楽が流れるのはご愛敬。スタイリッシュなのか、ドメスティックなのか微妙。まあ、「無間地獄」がタイトルにもなっているのだから「仏教的諦念」を表しているのかな?わかんね。

娯楽作として楽しんだ。

おまけのケリー・チャン。
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        kc3

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「The Island」 こ、こわい。

2005-08-06 21:59:52

テーマ:(あ行)(う゛)

クローンを扱った物語だ。クローンが人格をもってしまったらどうなるか。なぜクローンが作られているのか?さまざまなふくらみが出てくる。サスペンス・アクションと言えばそうだが、神の領域に踏み込む思考実験だ。
ワーナー・ホーム・ビデオ
アイランド(UMD Video)

Kyrie Eleison の歌声で始まる冒頭は美しい。Kyrie Eleison。ギリシア語で「主よ哀れみたまえ」。

快適な環境(?)にいるたくさんの男女。同じ服装。完全に管理された日常。俺はこの描写だけで、身体が硬直するぐらい恐怖を感じる。
     island
ユアン・マクレガー演じる、トム・リンカーン。スカーレット・スワンソン演じる、サラ・ジョーダン。なぜ彼らはここにいるのだろうか?疑問をもつトム。いくつかの鍵を開き、島に行くことの秘密を見てしまう。抽選で当たった、サラを伴って「快適な環境」を逃げ出す。躍起となって二人を取り戻そうとする施設長。アフリカ訛りの傭兵を使い、二人を追いつめていく。
     island2
自動販売機や、自動ドアが作動するたびに機械音で「ありがとうございました」と聞こえると俺は逆上する。キャッシュ・ディスペンサーもそうだ。機械音で指図されるのがとにかく不愉快だ。

制服が嫌いだ。偶然だが、俺は制服と言えるものは幼稚園の園児服しか着たことがない。中学も高校も私服が許される環境だった。この冒頭の「よい環境」を心から嫌悪する。そう感じない人がいたらこの映画の重要な点を見落とすことになる。

抽選会だけが楽しみで、そこにいるすべての人が、汚染のない美しい島に移住できることを夢見ている。同じものを着て同じ作業を毎日続け、がんじがらめに管理されることを何とも思わない。外の世界は「汚染」されているから。

日本人は特にこの冒頭を違和感なく見るだろう。むしろ、いい暮らしだと思う人もいるに違いない。日本社会は、とにかくうるさく指図され、機械音でありがとうと言われても何とも思わない人だらけだから。

この冒頭は巧妙に作られた現代の社会のステレオタイプだ。

天地創造のあと、神はアダムとイヴを成人の状態で地上に作った。この作品に出てくるクローンが成人の状態で作ることが出来る、といっているのを見て戦慄した。おそらく生化学の領域では現時点で可能な技術ではないだろうか。そう思わせるリアリティがある。作中の人物がクローンに語る「人間は自分が生き延びるためだったらどんなことでもする」という言葉はそのまま恐怖に直結する。

三十三間堂に行ったことがある。千体の仏像が建ち並び、それぞれ面持ちが違う。よく探すと自分とそっくりな仏像があるから探してみなさい、というガイド。中学生だった俺はぞっとした。俺は、自分とそっくりな仏像なんか見たくなかった。シューベルトの歌曲集「冬の旅」にもドッペルゲンガーの恐怖を歌う詩がある。双子も本当はお互いの違いを敏感に意識して、あいつと俺は違う、と認識している。それが人間だ。
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(この項↓↓↓↓↓↓下に続く)

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「The Island」 アクション映画としての・・

2005-08-06 18:16:42

テーマ:(あ行)(う゛)

逃げる二人。追う傭兵部隊。めざましいアクションの連続だ。二人はよく走る。低い位置から追うカメラの効果で走るだけでもスピード感がある。ハンディカムの揺れが臨場感を加える。

車のアクションも派手だ。近未来を舞台にいているので、ものすごい車が出てくる。空間を飛び交うバイクや、鉄道(?)もはやレイルはないから、単なる列車か。破壊される車の数、状態もものすごい。傭兵部隊の使う装甲車のパワーがすごい。徒歩で逃げるしかない二人がどうやって追跡を逃れるかが、サスペンスになる。テレビのCMで何度も見せられた「R」文字の落下も迫力ある。
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あ、思い出した。これらのアクション映像は、911の映像と重なる。ビルに突入する場面もある。ガラスや破片が地に降り注ぐ場面もある。あのニュース映像を見てしまった現在の観客は、作り物であっても心の底で、あの事件映像より迫力ある映像を求めてしまう。すべての事件事故報道は娯楽だ、と俺が言い続けているとおり。人間は貪欲だ。
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クローンである主人公たちがクローンの本人に出会う場面がいい。ユアンは当然二役だ。スコットランド訛りを真似する場面、思わず、クローン・ユアンは真似るのがうまいな、と思ってしまった。二役なのだからそっくりで当然だ。本人対クローンのアクションがある。つかみ合い、殴り合い、取っ組み合うのだ。素敵におかしい。

「夢の島」の抽選に当たりたくて、ジンクスや法則をあれこれ計算してみる無邪気な男が出てくる。しみったれた小市民なのがいい。

施設長が使うコンピュータはテーブル型だ。テーブルトップはディスプレイになっていて、コンピュータのファイルを、文字通りデスクトップ に紙を広げるように見ることが出来る。 あれはいいな。

クローンの体内に超小型のセンサーロボットを入れる場面。眼窩からアリが入っていくように体内に入る。

シュールレアリズムの作品で「アンダルシアの犬」 を思い出した。スペインの狂気の天才、サルバドール・ダリの作品だ。手のひらを食い破ってアリがはい出す映像や、眼球にカミソリをあて、すーーーっと横に引く映像がある。 怖いです。

クローンは外の世界を知らない。ユアンが、走り去るバイクを見て、それがなんなのか知らないが、 I want that one ! と言って無邪気な顔するところに笑った。ユアンはバイク狂らしい。後から知りました。ユアンのファンは、にやっとしたことだろう。
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同じくクローンのスカーレットが、外の世界で初めて見た酒場の場面。いろいろ笑う場面があるが、酒を勧められ、Straight up(酒のストレイト、の意味)と言われて、顔をまっすぐ上に上げる可愛らしいギャグがある。そのあとも、酒場の男に口説かれて、酒を飲んで、ぐにゃぐにゃするところがたまらなく可愛い。色気があるようなないような、人工物のような顔立ちもこの役にふさわしい。唇がいい。ゾーラ・バーチと共演した「ゴースト・ワールド」も、なまなましい唇の魅力を発揮していた。
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傭兵部隊の隊長は、アフリカ訛りの英語で話す。そのことが、後に重要な伏線になってくる。 そのほか、小さな伏線が生きてくるところがたくさんある。脚本家の頭の良さがわかる。
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最後、広々とした荒野に、快適な施設にいた大勢の人間たちが出て行く場面。作られたばかりの新天新地に、アダムとイヴたちが解放されたような感激。

アクションとしても、思考実験としても楽しめる佳作。おすすめします。

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モーツァルト:真贋を判定!

リンク: TBS RADIO 954 kHz|ラジオワールド.

モーツァルト「噂の交響曲」の世界初演の録音を聞いた。俺も知ったかぶりで、この曲がモーツァルトの新発見の交響曲なのか考えてみる。

TBSラジオでこの番組の宣伝を盛んにしていたので一楽章の冒頭を何度も聞いた。その時から感じているのだが、さっき番組の録音を聞いて同じ感想をもった。

これはモーツァルトではない。

一楽書の冒頭の旋律が主和音の分散と下向スケールから出来ているのがモーツァルト風だ、と解説者が言っているが、この時代の交響曲主題はみんなそんな感じだ。だからモーツァルトの作品だとする根拠にはならない。

俺が違う、と感じるのは主題の処理だ。同じことを二回ずつ繰り返す。このセンスがモーツァルトではない。様々な根拠から、八歳頃の作品らしいと見当がつけられているが、同時期のモーツァルトの作品を聞くと、そのような野暮ったい繰り返しは出てこない。物足りないぐらいさっと次のフレーズに移っていくのがモーツァルトだ。

モーツァルトの後期の作品に「音楽の冗談」という人をくった作品がある。これはふざけたことが大好きなモーツァルトが、下手くそな演奏家や作曲家を意地悪くからかうために書いた作品だ。この作品の冒頭が、まったく同じことを「阿呆」のように繰り返す。そこが笑いどころなのだが、今回の「噂の交響曲」の第一楽章主題提示は「阿呆の繰り返し」に聞こえる。

二楽章の短調もどうも重苦しい。音が厚すぎる。すっきりした最小限のオーケストレイションがモーツァルトなのだが、子供の頃の作品であればなおさら厚化粧に過ぎる。

三楽章のメヌエット。これも凡庸としか言いようがない。ハイドンの下手くそな物まねに感じる。時代背景からも、この時代のモーツァルト作品に、メヌエット付きの四楽章形式交響曲は見られないという。

四楽章。楽器編成が、トランペット、オーボエ、弦楽という、他のモーツァルトには見られない構成。作曲した土地のオーケストラがそのような編成であったため、とも考えられるが、音の響きがモーツァルトではない。やはり凡庸さを感じる。

よって、この作品はモーツァルトの作品ではない。俺の知ったかぶり結論。

ウィーンで学者が研究してあと半年後ぐらいに結論を出すとのこと。楽しみだ。研究成果の報告を待ちたい。

<番組概要>
八塩圭子(TBSアナウンサー)
ゲスト:海老澤 敏(日本モーツァルト研究所所長)/前田二生(指揮者)

一昨年発見され、今年中にも真偽判断される予定の「モーツァルト作と記名された交響曲」を日本で初めて全楽章紹介。
リスナーからは「モーツァルト作品と感じたかどうか」、電話・FAX・Eメールでご意見募集、集計結果を鑑定作業中のウィーン楽友協会に報告する。
司会は八塩圭子アナウンサー。ゲストに日本モーツァルト研究所・所長の海老澤敏氏、世界初演をした指揮者・前田二生氏を迎え、作品の謎に迫る。

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「ボイス」のハ・ジウォン、株価捜査疑惑で検察の事情聴取!

リンク: 朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition).

あの、ハ・ジウォン。200601060000351insert_1

「ボイス」

「友引忌」

「真実ゲーム」 の美少女。

なんと、堀江と同じ株価操作の嫌疑をかけられている。

週刊新潮で知った。ヴィデオ制作会社を買収して、ハ・ジウォン自身が経営にあたると発表し、株価が高騰したところで売り抜けたのだという。その取引で一億三千万円ほどの利益を得た。

堀江に較べたら桁が違うが、やっていることは似ている。ホラー・クイーン、またテレビの連続ドラマでも人気の若い女優が派手にメディアに露出して株価をつり上げる。高騰して売り抜ける。

はじめから売り抜けることを目的にしていたのだとしたら、「経営する気もないのに嘘の発表を行った」風説の流布にあたる。

俺はハ・ジウォンのファンだから、成り行きが注目される。

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「狐怪談」 韓国美少女ホラー(その 四)

2005-05-19 14:56:19
テーマ:(か行)
平気で校則をやぶり、自由奔放に振る舞うライバル。バレエは誰が見ても主人公より格段にうまい。そして何よりその美貌。

あなたならどうするだろう?その人物さえいなければあなたの勝利は決まっている。
アミューズソフトエンタテインメント
狐怪談

美少女ものならバレエ学校だ。主人公の入学した学校は、芸術高校。バレエも音楽も美術部門もある。校則も厳しい「お嬢さま学校」らしい。

バレエを志し、努力を重ねてきた主人公。厳しい練習にも耐え、あと一歩で念願のロシア留学がかなう。

オーディションの日。ライバルが事故にでも遭わないだろうか。急病で倒れないだろうか。

超自然の魔術のようなものが仮にあるとしても、何よりも恐ろしいのは魔術を使ってまでも他人を押し退けようとする人間の心だ。

「箪笥」まで見て、このジャンルはもういいや、と思っていた。

この作品は拾いものだった。学園ものとしてもよく出来ている。コミカルな人物にも味がある。「桜の園」の嫉妬と愛憎。凡庸にならず、いい作品になっている。ライバル役 パク・ハンビョルの美しさは際だっており、見る価値あり!!
パク・ハンビョル
マニア以外にもお勧め!!!

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「赤目四十八瀧心中未遂」 ふたたび

2005-05-13 21:00:15

テーマ:(た行)

受け身に生きて流されていく甲斐性なしが、毅然と生きる底辺の女に振り回される。女は生命力に満ち、肉親の不始末を身に負い、金で売られていく。たまたますれ違った甲斐性なしが、つかの間、道連れになる。

いっそ死んでしまいたい。今の境遇は自分の命であって自分の命でない。その悲しさ絶望は底知れない。

しかし、女は一人意を決してさっと電車を乗り換える。女の心境の変化、決意をわからないまま、ぶざまに取り残されまた流されていく主人公。

この場面の哀切さは映画でなくては表現し得ない。何度見ても涙がこぼれる。

見ている俺も、主人公も、女の行く末を思い、決意の真意に思い当たり、立ちつくす。

車谷長吉の原作を改めて読んだ。

この小説はガキが読んでも意味がわからないだろう。無為を託つ主人公の心情にまず共感できない。また阻害された底辺に生きる女の心情が理解できない。

府抜けた漫画のような恋愛小説が流行っている。毒にも薬にもならない。口当たりだけのポップ菓子だ。

それらに比べこの小説は歯ごたえがある。俺も年月を重ね、親しく理解するところとなった。この「毒」を身に帯び、やっと生き延びていくことが出来る。

人生には「毒」も必要だ。

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「赤目四十八瀧心中未遂」 寺島しのぶ、すごいぞ。 

2005-05-07 11:15:45

テーマ:(あ行)(う゛)

死出の旅が終息するかに思えたそのとき、さっと電車を乗り換えるように「別れ」がやってくる。なんの準備も覚悟もなく、いきなり永遠の別れに立ちつくす。

別れとはそのようなものだと痛感した。感情も身の回りもなにも片づいていない。喪失感だけがおおきく胸の内にふくらむ。
ビデオメーカー
赤目四十八瀧心中未遂

尼崎である。

流れ着いた甲斐性なしインテリと、在日朝鮮人の娼婦、世話を焼く姉御、チンピラ、彫物師たちの織りなす物語。車谷長吉の同名の小説に基づく。

尼崎の猥雑な日常が丹念に語られ、次第に娼婦と主人公の「赤目四十八瀧」道行きとなる。死出の旅路だ。御詠歌が聞かれ、娼婦は死ぬ。

物語のクライマックスの後の「別れ」に呆然とし、滂沱した。受け入れがたい別れを経験した者だけが涙を流す。

「理由」や「半落ち」などの原作映画を批判してきた。この作品はそれらの「絵解き」とは次元が違う。映画作品として、他にない映像美、心理描写がある。俳優たちの演技も心に迫る。原作の力の違いなのだ。

日本映画の到達点をよく味わって欲しい。おめーら、見ろよ!!!

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「箪笥」 韓国美少女ホラー(その三 )

2005-05-19 13:04:23

テーマ:(た行)

二人の姉妹と継母の物語。愛らしい妹、繊細な姉、美貌の継母。それぞれ見るべきところがある。

真ん中あたりで、妹が泣く場面がある。俺はそこで泣いた。切ない話の真相が見えてくる瞬間だ。
アミューズソフトエンタテインメント
箪笥

姉の姿がよい。継母になじまぬ、きわどい眼差し。美しい立ち姿。韓国で人気があることがよくわかる。

継母の美貌。怜悧で神経質。怖いといえばこの人が一番怖い。

継母の継子虐めが下敷きにある。韓国では誰もが知っている物語り類型なのだそうだ。

姉役のイム スジョン。現在韓国でトップランクのアイドル。
イム スジョン
妹役のムン グニョン。親のいいつけを守り、芸能活動で得た金を、社会福祉に寄附する高校生アイドル。「親の言うことを聞く」ことが、彼の国でどれほど重要な意味を持つことか。東京のリトルソウル、大久保のCDショップの店員が熱心に褒めていた。
ムン グニョン
音楽、映像ともに趣味よく仕上がった作品。

俺はこの作品が大好きだ。マニアなら必見!!

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「友引忌」 韓国美少女ホラー(その 二)

2005-05-19 11:52:58

テーマ:(た行)

冒頭の霊安室の場面が怖いので期待したが、怖さは中途半端。

ヒロイン(?)ハ ジウォンのまわりに起きる忌まわしい出来事の描写が凝っている。昔の事故の凄惨な映像には、目を背けた。(見たけど)
松竹
友引忌

物語は、不幸を招く少女を巡る愛憎のもつれ。好きな人には面白いだろう。

俺には退屈だった。

オールド ボーイの執拗な加害者役の男優が同じような雰囲気で出てくる。

俺はレンタルの新作料金で見たがその価値はなかった。レンタル店のキャンペーンで50円で借りられるなら見るといい。

見なくても後悔しない。いい場面はすべて予告やTVCMで出してしまっている。

俺のようなマニア以外には勧めない。

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「誰も知らない」 ケイブルTVでやるね。

2005-05-16 01:30:39

テーマ:(た行)

9時から日本映画専門チャンネルでやります。
見ます。ゴンチチのウクレレがいいんだよな。

ではまたあとで。

見ました。映画館では出来なかったけれど、ウクレレで音を拾いながら見た。いくつかフレーズをつま弾いてみる。

丁寧に子供の目の高さから撮影されている。コンビニの店主の顔も子供から見た高さだ。

さらに子供たちの足許を撮る。外で遊ぶために玄関先に靴を並べる場面。長女が満面の笑みを浮かべている。弟がふらふらふざけている。にやりと笑う長男。

次男の動きに目が釘付けになる。笑ってしまう。あのような子はどこにでもいるのだが。

植木鉢代わりのカップがベランダから落下する。忌まわしい予感。

電気も水道も止められ、苛立ちもきわまる長男。悲しそうに見上げる次女。その表情が忘れられない。ユートピアの終わりも近い。

アポロチョコのくだりは涙が出る。次女役の清水萌々子が可愛らしい。仕草や言葉が心に残る。

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「誰も知らない」 子供だけのユートピア

2005-05-13 22:44:08

テーマ:(た行)

子供たちは、映画の中で髪が伸び、少し背丈も伸び、顔立ちすら変わっていく。季節が移り、子供たちは成長する。そのさまをずっと見続けていたい。

バンダイビジュアル
誰も知らない

子供たちの素(に思える)のことばが心地よい。口ごもったり、変な丁寧語だったり、素のやりとりが聞かれる。

出演者を、身の回りのそれぞれに置き換えられるほど親しく感じる。子供たちの息づかいを聞く。優れた演出だ。
誰も知らない1
現金がなくなり、困窮しながら子供だけの生活は続く。最初、しっかり片づけていた部屋も、長男が子供らしくゲーセンにはまり、汚くなっていく。遊びたい盛りだ。

子供たちはすこしも泣き言を言わない。親を責めない。いくら親を断罪してみたところで意味のないことを知っているのだ。まわりで手をこまねいて見ているだけの者が親を糾弾しようとするのだろう。

親がどうであれ、子供たちは日々生きて行かなくてはならない。

母親役のゆうが、難しい役どころをさばさばと演じている。母親の駄目さが表に出てくると違う映画になる。母親にも、父親たちに対しても憎しみや怒りがわいてこないところが大事だ。

一番下の子供のエピソードは心に残る。

この映画を見たあと、アポロチョコをいくつも買っては人にあげたりしている。まだ一粒も自分の口に入れたことはないのだが・・・・・。

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「dot the i」 情熱の代償

2005-05-10 21:37:25

テーマ:(た行)

ヒロインの名前はカルメン!その名も高き情熱の悪女。

この作品のカルメンもほんの些細なことから激しい恋の葛藤に陥る。「情熱」が、その身に過去の醜い傷跡を残しているにもかかわらず。。
エスピーオー
ドット・ジ・アイ
主人公たちは情熱の代償を支払うことになる。その衝撃と不快感は、見ている者をも打ちのめす。しかし、この作品が面白くなってくるのはここからだ。

フランス人考古学者メリメ原作、ビゼー作曲の歌劇「カルメン」は、情熱が巻き起こすやっかいな出来事リストのような作品。

スペイン人ではないジプシー女と、バスク人の痴情のもつれの物語を、原作者も作曲者もろくに行ったこともないスペインを舞台に描いた歌劇。劇中、一番有名なカルメンの歌は「ハバネラ」。ハバナの歌です。。。

私たちが漠然と感じている情熱の国スペインのステレオタイプは、こんなところにある。

単調な日常に埋没する者にとって、激しい恋の物語は魅力がある。支配欲と嫉妬が本質である「恋」に身を焦がす陶酔は、何物にも代え難い。

しかしその代償は、裏切りであり殺人であり、やがては身の破滅を招く。小説や芝居、映画を見ることで、ほんの少しの陶酔と危険な悪事を垣間見る。そうやって耐え難い日常をやり過ごす。

「情熱」を嘲笑う後半の展開は、念入りに意地が悪い。この映画を見た仲間は、アングロサクソンのラテン系に対する偏見を感じると言った。そうなのだろう。

メキシコの若い二枚目俳優 Gael Garcia Bernal がいい。イギリス人俳優 James D'arcy は、殺したくなるぐらいうまい演技をします。

「サンダンス映画祭」で絶賛されたとか。この映画祭で評価される映画は見る価値があるぞ。

てめーら、見やがれ!!

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「ボイス」 韓国美少女ホラー

2005-05-18 19:40:14

テーマ:(は行)

韓国の美少女ホラーが好きだ。

隠微なストーリーはともかく、若くて美しい主人公を見るだけでいい。
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
ボイス
この作品の主人公、ハ ジウォンは美しい。子役の恐ろしい演技も見るべきものがあるが、なんと言っても主人公だろう。
ハ ジウォン
前作「友引忌」で暗く忌まわしい少女を演じてホラークイーンの称号を得た。

しかしその後、人気テレビドラマで、嫌な女をうまく演じたため、役柄と同一視されて、韓国の若い女子に人気がないのが可哀相だ。
テレビドラマの彼女はヘアースタイルが悪い。女優は厳しいな。

携帯をうまく使っていて物語のディティールがいい。見て損はない。
この作品は好きだ。

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「ロング エンゲイジメント」 頭のいい佳作。

2005-05-07 00:00:29

テーマ:(ら行)

冒頭、焼け跡の破壊されたキリスト像に、この作品の重要な題材が打ち込まれている。

ワーナー・ホーム・ビデオ
ロング・エンゲージメント 特別版
アメリ顔の主人公に騙されて、ぼんやりしたファンタジーを想像していたが、誤解だった。良くできたシナリオと、先の読めない、素早い展開で飽きない。

戦場で死んだと伝えられた幼なじみの婚約者が生きていると確信して、情報を集め、戦場で起ったことの真相を明らかにしていく主人公は洞察力があり、行動力もある。

見ている側も、理解力のレベルを上げてかからないと、誰が誰なのかわからなくなってしまう。頭のいい主人公の映画は面白い。

美しい風景、コミカルな周りの人々が心に残る。好人物の代表のような養母が、車の中で泣く場面がある。聖書のトマスの言葉を引いて会話するのだが、冒頭の打ち込まれた題材がここではっきり心に響いた。

終わりの場面、明るく輝く中庭に向かって歩く主人公の姿は、浄化された世界に向かう御使いのようだ。その清らかなイメージが胸に迫り、感動を抑えられなかった。

侍も幾分か調子を改めて、良かった映画の話も書くことにする。

読者よ、ありがとう。

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「Lock,Stock and Tow Smoking Barrels (1999)」 爆笑、哄笑!

2005-05-08 17:56:23

テーマ:(ら行)

一攫千金を夢見た主人公たちが、いかさまギャンブルで悪党に50万ポンドもの負債を負わされる。しかも数日間で返さなくては命も危険だ。さて、どうやって金を工面するのか。サスペンスのはじまりだ。

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ロック、ストック&ツー・スモーキング・バレルズ

銃が好きな悪党の親分と手下、仕事熱心で子煩悩な取り立て屋、残忍な麻薬の売人組織のボス、その下請けでマリファナの栽培をしているぼっちゃんたち、そのマリファナを横取りしようという物騒な隣人たち、スコティッシュ訛りのドジな二人組。

それぞれの登場人物たちの思惑が少しづつ掛け違い、抱腹絶倒の珍場面が展開される。

私のお気に入りは、ドジな二人組。行動もしゃべりも、すごく可笑しい。ジャンキーのグロリアという女の子もここぞというところで笑わせてくれます。引っ越し屋の制服がベージュのコート、というところがイギリスっぽい。

メアリー ポピンズでも、煙突掃除人にお決まりの黒ずくめの衣装がありましたね。人を見かけや身なりだけで判断する社会だということを思わせる。

死体がゴロゴロ出るが、この映画は犯罪サスペンスではない。スラップスティック コメディだ。ヒチコックの「ハリーの災難」のような、人をくったブラックユーモアも含まれている。イギリス人好みなのだろう。

たくさん仕掛けられているギャグのタイミングが良く、哄笑を誘う。大笑いしてすっきりしたい方におすすめです。

この映画が気に入ったら、タランティーノの「Pulp Fiction」や「True Romance」もぜひ見てください。気に入っていただけることを保証します!

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ギターが欲しい! ギブソンか、マーティンか?

2005-12-07 23:17:39

テーマ:音楽・本・ラジオ

Norah Jones を見て、アコースティックのいいギターが欲しくてたまらない。

マーティンが素晴らしく、D-18と決めていた。今日、ギブソンの、J-45を弾いてみたら、これもまたいい。マーティンとは違う音の響きだ。力があるというか粘り強いというか。Southern Jumboも音がいい。

クラプトンのOOOタイプはやっぱりやめた。クラシックのいい楽器を持っているので、かぶるのだ。クラシックから遠いタイプのものがいいかな?と迷っている。マーティンのD18の、抜けの良さ、明瞭な響き、明るい音色も捨てがたい。

ついでにエレキも欲しくなった。買うならこれ、と決めているモデルがある。Elitist '63 335 Dotのタイプだ。チェロや、ヴィオラのようにf字孔がある。欲しいなあ☆

フジテレビで中島美嘉が「NANA」の歌を歌うのを見た。(「NANA」の歌って・・・・)。アコギ一本で伴奏していた。格好良かった!!あれ、しびれる!あれをやりたい。

傲慢に聞こえると思うが、あの演奏を見て、これは弾ける、と思ってしまった。楽器はギブソンだったような気がするが・・・・。

コードはつかめる。かっこいいストローク・ワークを練習する。ピックを使ったことがない。ストロークがうまくできない。それを練習すれば何とかいけそうだ。

いいぞ。わくわくしてきた。いいアコギを手に入れよう。ギブソンにしようかな?どれともマーティン???

楽しい悩みは尽きない。

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落合恵子なんか知らねぇよ。

2005-12-03 09:18:07

テーマ:事件・事故・言説

TBSラジオ日曜日の早朝に落合恵子のラジオ番組がある。団塊世代を意識した番組だ。団塊世代の傍若無人を嫌悪する俺にとって苛立つ番組だ。

「お元気ですか?元気でいてください。でも、いつも元気なのって嘘だよね、で始まるこの番組」、とかなんとかいう冒頭の挨拶でいきなり怒りがこみ上げる。

うるせーーー!!!

ま、こんな感じですわ。おばちゃん。もうずれまくってますけど。レモンちゃん、とか言われてたらしい。その世代のおじちゃん、おばちゃんが懐かしんで聞いているのだろう。時代錯誤もいいところだ。

その落合恵子がなんの資格でか知らないが、栃木の小学生殺人事件でこんなコメントを朝日新聞に寄せている。

「『勝ち組』『「負け組』と拝金主義がはびこる荒廃した社会の息苦しさが、弱い子どもへの暴力や攻撃を誘発している。野放しの児童ポルノも犯罪の一因だろう。」

これが、勘違い左翼の思考だ。筑紫哲也とおなじ。泥棒も変態も人殺しも詐欺も、みんなこの社会のせい。殺人犯に同情を寄せるかのような「ひとごとぶり」。うんざりだぜ。

子供を一人にした親!!!たった一回のほんの少しの放置が取りかえしのつかない事態に至る。どう考えても親を含め、まわりの大人の責任だ。

1995年、オウムのテロがあった年。あの年から俺は、日本ではアメリカで起こる犯罪事件は、すべて、必ず起こる、と確信している。アメリカと違うのは銃がないこと。出来事の悲惨さがほんの少し小さいだけだ。犯罪、事件の内容には何の違いもない。

小学生は親が送り迎えしろ!!!!!!

犯罪者はまわり中にいる。地方ほど変態性欲や犯罪衝動が発散されにくい。それなのに、昔ながらのありもしない「田舎の助け合い」幻想に浸って、犯罪には無防備だ。

都会は刺激に満ちていて、変態性欲者や犯罪者もたくさんいる。犯罪に至らないほどに変態性欲を満たす場所もある。秋葉原に行けば、小児性愛者向けのポルノも山ほど手に入る。それが実際上の犯罪抑止になっている、と言うのが俺の感触だ。秋葉原の文化そのものが世界の共通語で「HENTAI(変態)」と呼ばれているんだからな(嘲

地方で、一人孤立を深める変態性欲者が犯罪を実行する。大都会の周縁部に犯罪実行者が潜んでいる。

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「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」

2005-05-10 00:53:41

テーマ:(ら行)

エンドロールは最後まで見るべきだ。この映画の本質がわかる。


最初から、この話は不幸の連続なので席を立つなら今だ、といわれたら絶対に最後まで見る。原作もそのようにうまいフックを使っている。
角川エンタテインメント
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語スペシャル・エディション
悪ふざけのような不幸さ加減が面白い。エピソードごとに「怪人」ジム・キャリーが、CGのように動き回るのが見もの。皮肉の効いたブラックなファンタジー。俺はこの作品が大好きだ。

昔懐かしい怪人二十面相と少年探偵団。様々なヒーローものも同じ構造になっている。ショッカーと仮面ライダー、マグマ大使とゴアの関係。

間抜けな、でもちょっと怖い怪人と闘う子供たち。協力することで怪人の悪巧みをことごとく粉砕する。そのたびに、怪人は「今度こそ」と誓う。続く。。。というわけだ。

サキの短編に「話し上手」というのがある。子供に教訓のある話をしようとして失敗する母親を差し置いて、なんの教訓もない出鱈目な話をして子供の興味を引きつける、という短編だ。

大人にとってはもちろん、子供にこそ、立派な主人公が、努力の末幸福になるような話は、もはや何の興味も引かない。自分のいい加減さを責められているようでうるさいからだ。

西欧文化では、厳然と、子供、大人が分けられていることを感じる。俺は日本の甘ったれたガキが大嫌いだ。この映画の子供たちは、子供として活躍するのがいい。大人も子供に阿ることをしない。

作品の最後に「教訓」が押し寄せる。のしかかる災難を、不平も言わず協力して切り抜けてきた子供たちを見ていたからこそ、大人もその「教訓」に胸を打たれ涙を流す。

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「リプリー」The Talented Mr.Ripley ディッキー、かっこいい!!

2005-05-31 22:39:33

テーマ:(ら行)

パトリシア・ハイスミスの小説 The Talented Mr.Ripley の映画化。先行作品として「太陽がいっぱい」がある。アラン・ドロンの美貌とニーノ・ロータの音楽で一世を風靡した。
松竹
リプリー
「太陽がいっぱい」のディッキーはまさしくアホなぼんぼんだ。マット・デイモン主演「リプリー」の、ジュウド・ロウ演じるデッィキーはチャーミング!誰でもディッキーと仲良しになりたいと思う。

そのため、ディッキーがいなくなってからは、映画全体が精彩を欠き、ボーンシリーズでは頭のいいマット・デイモンが愚鈍に見えてしまう。美しいケイト・ブランシェットも出てくる。ゴージャスな配役だ。

俺はパトリシア・ハイスミスの小説が好きで翻訳されたものは全部読んだ。「太陽がいっぱい」と「リプリー」では結末が違っている。原作通りなのは「リプリー」である。

原作通りのあまり、映画としてはつらい展開になっている。見るのが厭わしい犯罪場面が続き、後味が悪い。

小説では、リプリーに感情移入がなされ、緊迫した中で危機を乗り越える。機転で難局を切り抜けることにカタルシスがある。善悪ではなく、置かれた状況を解決していくことに関心が向くのだ。

映画ではリプリーのまわりの人物にもそれぞれ魅力を感じる。小説では描写されない、家具や調度、風景、人物の表情、声、口調のすべてが目に入ってくるため、リプリーの内面に集中できない。

映画と小説の表現の違いを感じて興味深い。

最新作「クローサー」で、ジュウド・ロウは売れない小説家を演じている。実に嫌な男で腹が立つ。かっこよさは変わりませんが。。。

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「スウィング ガールズ」 音楽が主役の佳作♪

2005-05-23 20:52:08

テーマ:(さ行)

最後のバンドの演奏場面に胸がいっぱいになった。あたかも、自分が教えた生徒たちが、生き生きと演奏を楽しんでいるかのように。
東宝
スウィングガールズ スペシャル・エディション
出演者たちの多くが、楽器の初心者だったことを知っているので、生で本番を見るときのように、一人一人に注目した。
SG
バリトン・サックスの短いパッセージ、上野樹里のアドリブ、トロンボーンの子のソロ、トランペットのハイノート、それぞれ成果を出していた。

正直、前半の吹奏楽部との確執、弁当を届けるドタバタ、バイト先でのスラップスティックなど、俺には、ことごとく退屈で、生まれて初めて席を立とうと思った。竹中直人がいても駄目だった。白石美帆が大嫌い、というのも関係しているけど。

楽器の演奏が主役になってからは、最後まで心から楽しんだ。上野樹里演じるお茶目な主人公はとても魅力がある。
上野樹里2
雪のなかで、寝転がって、じーっと潤んだ目で見つめられたらその気になるだろう。そこを、さっと飛び退いて、べ~~~!ってされるのは、心底、きついわ。少年心をぐるぐるかき回される(笑
SG2
そんな楽しいおかずもありつつ、演奏が主役、音楽の喜びが主役のこの映画、シアワセいっぱいに、エンドマークを迎えます。

実は俺、この映画に、うす~~~~く関わりがある。エンド ロールに出る某団体に関係している。(自慢!)

そんなわけで、愛着も深い作品。おまえら、見やがれ!!!

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「理由」本を読めない馬鹿のための無駄な大林作品。

2005-04-24 22:19:29

テーマ:(ら行)

大林監督も最前を尽くしている。なのに何これ?原作がくだらなすぎる。それを忠実に(おそらく原作者、制作者の意志だろう)映像化しただけの作品。これは映画と言わねぇだろう。
角川エンタテインメント
理由 特別版

「ノヴェライズ」という分野がある。映画の筋を、馬鹿でもわかるように書き直したものだ。または、愛着のある映画を本の形で携帯して、読み返しては楽しむ、という用途もある。しかし、これを読むことは、読書とは言えないだろう。愛読書が映画のノヴェライズです、と言ったら、私は馬鹿です、と言っているに等しい。

一方、小説の映画化という分野がある。原作から想を得て、独立した映画作品を作ることだ。原作と違う、とか言いつのる馬鹿も多いと聞くが、原作は原作、映画は映画に決まってんだろう!それぞれ独立した作品なんだから。

最近出てきたのが、小説のビジュアライズ。本を読むのがめんどくせぇから、ちゃちゃっと映画でやってくれ、という堕落した精神から生まれた作品。需要もあるのだろう。形だけの劇場公開をして、さっさとDVD化する。それから売ったりレンタルして元を取る。本屋とのタイアップだ。直木賞とか乱歩賞とか、なんか賞を取った作品ならなおのこといい。

そんな流れで出来た作品がこれ。大林監督もいい迷惑だ。この映画、劇場で見た奴は負け組(含む俺)。

見たら損するぞ。高村薫の同様の作品(見てないから作品名は伏す)も腐臭がする。

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「ラブストーリー」これは・・・微妙。

2005-05-02 16:39:10

テーマ:(ら行)

韓国のメロドラマの定番、夕立の変形。

レントラックジャパン
ラブストーリー

ぐずぐずした男女がくだらない思いやりを発揮しあい、どこまでもつまらない純情ごっこを続ける話。

出てくる人物がことごとくはっきりした意志を示さずに実にじれったい。この煮え切らなさが情緒と感じられるのなら、ぺのドラマでも見ていればいい。

映画館でだらだら見せられて腹が立った。泣いている奴らの気がしれない。

主演の女優が正統的な美貌なことのみ評価できる。映画のキャラと本人とではだいぶ性格が違うだろう。


ぺが好きな人は見て損はない。

俺は大嫌い。

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「半落ち」「僕の彼女を紹介します」「ハイド・アンド・シーク」小ネタ集。

2005-05-04 15:34:26

「半落ち」 本を読んだ方がいいよ。

テーマ:(は行)
人を殺したことの言い訳をえんえんと見せられるのだ。しかも「いい話」風に。

ふざけるな。人を殺しておいて、他人に配慮することが言い訳になるのか。主人公の甘さが不愉快だ。悲しげで重い音楽、意味ありげな画像が鬱陶しい。

アルツハイマーの妻を見るに忍びなく殺した警察官の話。

犯人の寺尾聡の煮え切らない態度が意味不明。殺した動機やその後の行動に不審なところがあり、そのことが題名の「半落ち」の由来だ。結局、様々な関係者が真相を明らかにする。

明かされた事実は隠すほどのことではない。しかも本人がはじめから明かしていれば、かばいたかったはずの当事者にも知られることもなかったろうに。

小説ならサスペンスで引っ張っていける。読ませる優れた小説だ。売れたし。

映画にすると何故駄目か?作品は主人公が殺人を犯して自首するところから始まる。ずっと出ている寺尾聡の心の葛藤が表現されないまま最後の場面になる。ちっとも主人公に共感できない。

樹木希林の泣かせる演技に泣く。石橋連二はコメディの演技に見える。井原剛志はかっこいい。屈折した検事を好演している。

テレビでやったら見れば?その程度。本を読んだほうがいい。
2005-05-02 16:09:21

「僕の彼女を紹介します」

テーマ:(は行)
全智賢が好きなやつはDVDを買え!!!!

それ以外の関わりかたをするな!!

映画館で見て画面があまりにぐるぐる回るので三半器官が弱い俺は吐き気がした。

「猟奇的な彼女」はセンセーショナルだった。韓国に何の関心もなかった俺だが一発で全智賢の魅力にはまった。シナリオは程よい感傷と笑いでうまく仕上げてある。何よりも彼女の「猟奇」なところが新しい。ほかに類例を思い付かない。
全智賢2
この「僕の彼女」は「猟奇」の前日談になっている。「猟奇」な性格の理由が様々な下らないエピソードによりしつこく丹念に語られる。

知りたくね。聞きたくね。見たくね。

筋を語るだけアホらしい。全智賢は様々な服装で登場し、様々な角度からぐるぐると撮影されている。

この映画は見たら損をする。俺のようなManiaしか手を出してはいけない。見なかったことでは全く後悔しない。見たことを悔いる作品。保証します。
2005-05-02 13:05:31

「ハイド アンド シーク」

テーマ:(は行)
見に行こうかな?

糞の匂いがするのでつい見たくなる。これと、韓国美少女ものの「こっくりさん」。

大画面いっぱいに美少女の顔が見られたらそれだけで十分だ。筋は形だけあればいい。出来たら退屈しない程度の。

「猟奇的な彼女」の全 智賢が可愛くて「僕の彼女を紹介します」を見たら大失敗。うんこを踏んでしまった。つまらないにもほどがある。でもDVDは絶対買いますけど。そういう映画です。

あれは監督が悪すぎる。同じ監督の「ラブストーリー」も最悪のうんこ。猟奇的だけ、たまたまうまくいったんだ。

今日の夕方、時間がある。さて何を見ようかな?

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「パッチギ!」音楽映画としての・・・・。

2005-05-07 00:17:11

テーマ:(は行)

音楽の力。

高校の吹奏楽の音を聞いて身体中がぞわぞわとしてこないだろうか?

決して甲子園のやかましいブラスバンドなんかではない。あんな軍楽隊の延長のどこがいいものか!唾棄すべき騒音だ。

ハピネット・ピクチャーズ
パッチギ ! プレミアム・エディション
ギターとフルートで演奏する「イムジン川」に涙が流れないだろうか?もてたくて一生懸命さらった簡単なコード弾きのギター。

音楽の力を思い知る映画だ。つたない演奏でも、言語や民族、風習を超えて心を伝えあう。

しかし、音楽の無力さも描かれている。つまらないいがみ合い、差別。歴史に翻弄され、貧しい境遇に押し込められる在日朝鮮人。現実の前に一瞬の音楽などかき消されてしまう。

この狭間に生まれるロミオとジュリエット。沢尻エリカが、在日朝鮮人のヒロインをこれ以上ないほど切なく美しく演じている。差別の果ての失望、絶望を味わい尽くし醒めた強さのある少女。

君ならこの子に愛を告白できるだろうか。求愛することのすべてを引き受けることが出来るだろうか。

暴れ回る男たちが痛快だ。最後までただひたすら喧嘩喧嘩喧嘩。人間とはそのようなものだ。

若い主人公たちが爽やかで、良い作品だった。

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「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」 手ぶれ酔い・・・

2005-08-12 17:09:19

テーマ:(は行)

ブレアの魔女の伝説を追う大学生の話。魔女がいる森に入り、ドキュメンタリ映画を作る企画。その一部始終が16mmの白黒フィルムと、カラーのホーム・ヴィデオ・カメラで記録されている。
ジェネオン エンタテインメント
ブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版
大学生は、男二人と、監督の女の三人。森に入って野宿を重ねるうちに道に迷い、行方不明になってしまう。捜索の末、フィルムとヴィデオだけが発見され、それを編集したものがこの映画、という作りになっている。
        BWP
俺は三半規管が弱い。ホーム・ヴィデオが苦手だ。自分でとったヴィデオでも見ていると目が回って吐き気がする。他人のホーム・ヴィデオもなるべく見ないようにしている。これは目が回るからという理由以上に、他人の子供や犬のヴィデオを見せられるのが嫌だ、という面があるけど。

この映画は、素人の撮ったまま、という設定なので、最初から最後まで手ぶれがひどい。俺は、二日かけて見たが、二日とも目がちらついて気分が悪くなり、2時間ほど横になって寝込んだ。その意味で恐ろしい作品だ。

恐ろしいことが起こってそこで終わるが、「魔女」や「怪物」の姿は見られない。だから怖い。
       BWP2
山登りが好きで、ある年は、一年間で24回ほど山に出かけた。一人で行くことが多い。ある時、疲れたので予定を変更して、山を下りることにした。地図には「道が荒れている」と書かれていたが、はっきりした道があったので沢を下った。

下る道の入り口で藪がひどく、半袖のシャツからむき出しの両腕が、傷でいっぱいになった。谷底近くで、目の前の道が崩壊して激しい流れに洗われていた。どこで向こうに渡っていいのかわからない。向こう岸に渡らなくては家に帰れない。途方に暮れた。夕闇は迫っている。

食料はいつも倍の量を持っているので一晩ぐらい大丈夫だ。しかし、今夜家に帰らないとなると面倒くさいことがたくさん起こるだろう。恐怖は感じなかったが、気が滅入った。しばらく考えて、少しづつ下流にむけて沢沿いを下っていくと、道の続きを示す赤い布きれが見えた。ほっとした。500m以上下ったところだった。

森に迷い込む恐怖がよくわかる。道を失う不安感。ブレアの森はさらにさまざまなことが起こる。仲間割れも怖い。喧嘩したとはいえ、一人消えてしまうのも怖い。じりじり追い詰められていく様子が怖い。

低予算で、何も怪物や亡霊を出さずに、アイディアだけでこれだけの恐怖を作るのはうまい。ただし、手ぶれ酔いがひどいので、見ない方がいいと思う。ちらっと流し見て、アイディアと作品の雰囲気だけつかめばいい。

付録の映像も凝った作りになっている。この作品はもちろんフィクションだが、フィクションの出来事を本当のことにしてニュース番組を作ってあったりするのだ。俺もこういう映画を作りたくなった。ただしカメラだけはプロに頼む。リアリティのためとはいえ、手ぶれは我慢できないから。最小の登場人物で、強いサスペンスを生む設定を作り、ドキュメンタリ・スタイルで追っていく。そんな感じ。

刺激を受けたが、疲れた。

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「星になった少年」 蒼井優さんのインタビュー

2005-08-06 23:44:33

テーマ:(は行)

蒼井優さん のインタビュー がのっています。キュートな蒼井優さんを見てください。

こちらにもインタビュー記事 が出ています。見てください。

       蒼井優
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「星になった少年」 プロの作った秀作。

2005-08-01 17:28:52

テーマ:(は行)

柳楽優弥の表情は、何ものにも代え難い。澄んだ切れ長の眼差しがすべてを物語る。台詞の演技は下手なのではないか、と思った。しかし、子役の劇団で習った台詞回しより、口ごもりがちな柳楽優弥の言葉が意味を持つ。
        象
念願だった日本での「ぞうさんショー」で、柳楽優弥演じる主人公、哲夢のスピーチはそのことをはっきり示した。訥々とした口ぶりに真実の思いが込められ、全編中の白眉となった。

象使いを志し、タイの「象使い学校」で学ぶ主人公。象を手なずけ、ともに暮らすことはタイの重要な文化だ。異文化のなかで、真に心を打ち明けあうことの困難さを描いて秀逸だ。食事の場面がそのことを象徴している。食習慣というものは、簡単には変えがたい。受け入れがたい物を真に共有したとき、心は開かれる。異文化に対する尊敬も生まれる。

タイの美しい風景を見ると心が動く。巨大な象が、象使いによって整然と歩む姿を見て、胸がいっぱいになる。偉大な文化だ。紀元前のヨーロッパで、戦のためにアルプス越えを手伝った「ハンニバルの象使い」の逸話を思い出す。

象の力は強く、制御を失えば、人間を簡単に踏み殺すことができる。宮沢賢治の寓話「オッペルと象」にあるとおり。俺は大型車の免許を持っている。車が大型ということは、殺傷能力=暴力が大型になるということだ。

人間は大きな力を、極めて滑らかに、何の抵抗も感じないで行使することが出来る。性能のよい大型車を運転すると、そのことを感じ、恐れを抱く。大きな力を持つ者こそ、へりくだるべきである。象使いの姿にそのようなことを思った。

蓮ッ葉なおかみさん役を演じたら当代随一の常盤貴子が好演。べたつかず、情感溢れる演技で映画を盛り上げる。俺のお気に入り、蒼井優さんが、これまた、さらっといい演技を見せている。この二人の終わりの場面は歯を食いしばって見てください。

素晴らしい作品に脱帽です。プロのスタッフの誠意ある仕事が見られます。坂本龍一の音楽。これ以上望めない、日本映画の秀作です。

見ていない方、見ようか迷っている方、絶対に見てください!

子供さんも楽しめます。家族でよし、カップルでよし。一人で見ても大丈夫。みんな終わっても席を立てないでいますから。恥ずかしくなく、そっと涙を拭けます。

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萌えタイ!! そのニ

2005-05-06 12:30:10

テーマ:(ま行)

タイ語がどのように美しいのかを知りたい。アイドルならではの可愛い口調や言い回し、言葉の響きがあるに違いない。

マッハ!!!!!のヒロインの声についてである。

顔や華奢な体格は見ればわかる。可憐な仕種、表情、話し方を映画は伝える。
ムエ7
いくら写真を見てもなんとも思わない俳優やアイドルも作品を見ることで考えが変わる。

映画「花とアリス」の蒼井優と鈴木杏。この二人には魅了された。

タイ語の発声は、広東語に似て喉の奥を広げず平べったい音だ。

日本語だと、地声でギャーギャー言うような。西洋音楽の声楽を教えるのが難しそうだ。

北京語(普通話)は喉を響かせ、流れるように美しい音を使う。インドネシア語も開いた喉の母音が心地よく響く。

しかしこの美しいと思う感覚はあくまで自分の属している文化体系や言語の範囲で培ってきたものにすぎない。他国の文化を自国とだけ引き比べてあげつらう鈍さを憎む。

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萌えタイ!!!!!!!!

2005-05-05 09:13:47

テーマ:(ま行)

マッハ!!!!!!!!!!!!のヒロイン!!!!!!!!!

ブマワーリー・ヨートガモン

ムエ2 ムエ6 ムエ5

特に、上の写真はゲームキャラコスプレ。純然たる萌えタイのアイドルです。

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「亡国のイージス」 義理人情が日本の力

2005-08-18 17:06:28

テーマ:(は行)

真田広之演じる先任伍長に、この作品の視点がある。部下の死を何とも思わぬ、人を殺すことに躊躇を感じない「正義」に、湿っぽく、義理人情の常識をもって立ち向かう。自分自身もあくまで貪欲に生き延びようとする。

迫力あるイージス艦の実写、爆撃機の映像に満足した。

閉ざされた世界最強の洋上要塞で起こる自衛官の反乱。不利な状況に置かれた日本政府が、反乱とテロをいかに阻止するかを描くサスペンス。
亡国1
おそらく原作には、日本の国防に関する見解や問題提起の主張が色濃く書き込まれているのだろう。実際に北朝鮮の工作船と称する戦艦との交戦もある日本だ。攻撃されるまで、手も足も出せない日本の自衛隊に歯軋りする人も多い。

中井貴一が、北朝鮮の不気味な工作員を憎々しく演じる。寺尾が演じる私怨と義憤から反乱を率いる自衛隊幹部の、一枚上手をいく悪を、見事に表現している。

自衛隊に何人か知人がいる。飛行機乗りも二人知っていたが二人とも別々の事故で海に散ってしまった。自衛隊の訓練中の事故は報道される以上に多い。飛行機乗りは特にそうだ。地上では、手を吹き飛ばされるもの、車両事故で死ぬ者、数えればきりがない。

災害救助に出動し、人が埋もれている現場でスコップを使う。下にいるはずの人を傷つけてしまうのではないかと、気を使い、心身ともに疲れ果てるのだという。

彼らも俺たちとなんの変わりもない。

自衛隊員とその家族は差別される。日教組の左翼思想教育で、自衛隊は憲法違反の、あってはならない軍隊だ、と教え続けたからた。

その名残は社民党に受け継がれ、福島なんとかは、いまも、自衛隊がなくなれば日本は戦争に巻き込まれない、と主張している。攻撃してくる国なんかあるわけない、と言う。北朝鮮を、社会主義の理想郷だと信じ、拉致を否定し続けた人たちだ。その狂った主張が、救えたはずの拉致被害者の運命にどれほどの悪影響を与えたことか。

作品には、うるさい説教は含まれない。反乱の黒幕の北朝鮮工作員の口を通して、日本人の曖昧な戦争観をなじってみせる。うまいやり方だ。国家が戦争に巻き込まれるリアリティを敵の姿から見せつける。情緒に流れる日本人の姿も描かれる。反乱自衛官が苦悩し、逡巡し、次々に死んでいく。

政治家、情報をとるセクション、実行部隊の確執が描かれ、危機に直面したときの政府の在り方をさらっと見せる。駄目な奴らばかりだが、アメリカならハリソン・フォード、日本なら佐藤浩市がいてくれるから大丈夫(w

アクションを伴うサスペンスと、それぞれの人物の背景のドラマが要領よく説明され、人間ドラマとして素直に感動した。うまく映画の語り口に乗せられた。
   亡国
一言も話さない女性工作員 がよかった。弛んだ感傷はいらない。勝地涼という若手の俳優が、一途な青年を好演。他の若手もよかった。めいっぱいの感傷に涙した。フル・オーケストラの音楽も素晴らしい。

軍事オタクには、撃沈される自衛艦の映像がないのが不満らしい。馬鹿らしい。そのような映画ではない。お台場にイージスが浮かぶシュールな映像を楽しんだらそれで十分。

見る価値のある力作だ。見ろ!!!!!

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「ファンタスティック・フォー」 馬鹿とはさみは使いよう。

2005-09-21 18:52:15

テーマ:(は行)

特殊な能力を身につけた4人。
      ff
一人は「火の玉小僧」。とにかく、身体が炎に包まれ、超新星並みの高温に達することも出来る。空も飛べます。あー、理由は尋ねないでくれ。映画を見てね。この男の口の悪さが気に入った。いつもジョークばかり言う。他人を笑いものにしてもへっちゃらだ。遊び好きでモテモテ。目立ちたいだけのガキ!!

二人目は、「怪奇岩石男」。どう見ても不細工だ。怪力がある。つき合っていた彼女にも無惨に振られてしまう。火の玉小僧の元上司で、いつもからかわれるのはこの男。岩のように融通が利かない頑固者。見かけ通りの奴だ。いや、「物」かもしれない。自分の外見を受け入れることが出来ない。

三人目は「透明姉さん」。火の玉小僧のお姉さん。金や権力になびく、ヤな女で出てくる。髪型も金髪を巻き上げた操り人形っぽい感じ。このお姉さんがだんだん良くなってくるのです。俺、待望の「眼鏡っ子」場面もあり。唇がぶりぶりしていて可愛い。こんな姉さんに叱られてみたい。格好いい姉さん。

四人目は「ろくろっ手博士」。映画ではゴム人間ということですが、日本古来の「ろくろっ首」をリスペクトして、この呼び名に。この博士こそ、馬鹿なんだか頭がいいんだかわからない、煮え切らない野郎で、しょうがないんだ。

以上、我ら「ファンタスティック・フォー!あとは、事件をみんなで解決!!」という乗りの脳天気アクションではなかった。
      ff2
三代目三遊亭金馬の落語に「孝行糖」というのがある。長屋の与太郎。知能が劣っている。馬鹿だ。親孝行で殿様からご褒美の大金を頂いた。でも馬鹿だから使い道がわからない。長屋のみんなが世話をしてやって「孝行糖」と名付けた飴を売らせて名物になるという話。「商いは馬鹿になれ、と言うが、あいつは本当の馬鹿だ。うまくいかないわけがない」。落語の台詞です。

そのなかに、面倒見のいい人が出てくる。この人は、どんな人でも使い道があって、必ず仕事をさせてみせます、という御仁。いくらなんでも、中気で手がぶるぶる震えるじいさんは使えないだろう、と水を向けると、「工事現場へ連れてって、砂ァふるわせやした。」と得意気だ。

こいつら、「ファンタスティック・フォー」は、みんな、うっすらと馬鹿だ。自分の能力をどう生かしていいかわからない。映画は、正確に言うと「ファンタスティック・フォー+ワン」だ。もう一人、強力な人物が出てきます。その人物との戦いが後半の見所になる。この人物は、うっすらと馬鹿な「ファンタスティック・フォー」のひとりひとりを巧妙な罠にかけて、消滅させようとする。この男は馬鹿ではない。悪役が馬鹿な映画はだいたいつまらない。

どうやって、こいつを倒すのか。長屋の世話役に来てもらわなくてはならない。なにせ「ファンタスティック・フォー」の4人は、自分の能力の使い道がわかっていないからだ。だが、最後の戦いでやっとその使い方がわかる。チームワーク良く、自分たちの敵に立ち向かっていく。「馬鹿とはさみは使いよう」という格言が思い浮かんだ。

コミックをそのまま映画にした面白さ、可笑しさ。ジョークも笑えます。透明姉さんは「ダーク。エンジェル」の主演、ジェシカ・アルバ。可愛いよね。
       ff3
映画見ている間、なにも考えなかった。リラックスできました。おすすめ。期待以上に面白い。「フォーガットン」より普通に楽しむことができる。キワモノ・マニア以外にも大推薦。疲れていて、なんかぶっ飛んだ映画でも見るか、という気分だったのでいい選択だった。

おまえら!見ろ!!!

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「NANA」 恋愛のダーク・サイド

2005-09-13 19:40:39

テーマ:(な行)

小松奈々=ハチ(宮崎あおい)は、先に多摩美の油絵科に進んだ、大好きな章司(平岡祐太)との新しい暮らしを夢見て、東京に向かう特急列車に乗る。偶然隣り合わせた大崎ナナ(中島美嘉)。北の街のバンドでボーカルを担当し、実力もある。同じバンドで同じ夢を追うレン(松田龍平)は、すでに東京のバンドで活躍している。不思議な成り行きで一緒に暮らし始めるナナとハチ。
        nana
雪深い北の街から音楽を志して上京する若者。

音楽に限らず、地方から学校に入るため、就職のため大都市に出てくる若者はたくさんいる。それまでつき合ってきた友達、恋人と別れ、旅立つ日のことは忘れないものだ。期待と不安でいっぱい。さまざまな感情がぶつかり合う。

大都市で一人暮らしを始めるだけでも負担は大きい。新しい暮らし、新しい仲間。学び取ること吸収することの多さに圧倒されつつ精一杯毎日を過ごす。いままで一度もアイロンなんかかけたことがなかった。ごみを出す日のことなんか知るもんか!クリーニング屋。洗濯もの。シャツのボタンが取れた。今日の雨、傘がない(陽水です。古!)。いちいちリアルな毎日に追われる。

故郷のすべてが過去のものとなり、恋人とのやりとりも途絶えがちになる。大人になる大事なステップ。
        hachi
ラブラブなはずのハチと章司は、どこかちぐはぐだ。ハチが夢見ていた章司との暮らしは噛み合わない。仕事を見つけ部屋を借りて自立することを迫られるハチ。

章司はバイト先で、同じ多摩美の油科(って言うんだってさ)の幸子(サエコ)と出会う。ハチとのことも曖昧なまま、深い仲になっていく。この男女、むかつくな!!女(サエコさん、ごめんなさい)の声!声優さんなのかな?アニメ声。勘弁してくれよ。ネコ耳がお似合いのアキバ系萌え女子。こいつが、あつかましいんだ。そんな女にうかうかとくっついていく章司。顔も見たくない!!

でもね。若い時ってこんなものかもしれない。そうも思います。何も決まっていない。一人前になれるかどうかもわからない。不安でいっぱい。そんな気持ちでいるのに、昔からの女が田舎から出てきて、べったり依存してきたら・・・。ううう、重苦しい。鬱陶しい!!ハチ。君のことだよ。夫婦気取りでフリフリエプロン。やめてくれ!!!(映画で章司は一言もそんなことを言っていませんが、俺が勝手に憑依して語ってみました。)

失恋の痛手はきついものだ。ナナにもそのようなことがあることが徐々にわかってくる。ナナはクールで格好いい。弱みは見せない。心に秘めた目標がある。ボーカルで、レンのバンドを抜いてやる!

ナナの恋愛も複雑だ。ナナ自身の意地と心の底の思いが分裂している。まだ、目標を果たしていない。目標を果たすまでは思いを遂げられない。でも本心は恋人についていきたい。葛藤して苦しむ。恋愛のダーク・サイドだ。

レンはギターの天才と言われている。ギターが誰よりもうまい。その秘密を語る場面がある。この映画の原作はコミックだ。原作者も手を使って一こま一こま書いていく。詳しく知らないが、漫画の作業量は膨大なものだろう。手作業を積み上げていくしかない仕事だ。技術が熟練するためにすべきこと。それはただ一つ。練習だ。原作者の言葉はその手仕事から出てきたものだろうな、と思った。

俺は、バンドをあまり聞いたことがない。下手くそな学生バンドばかり聞いてきた。うるさいだけ。耳が痛くなるほどがなり立てるバンド。この映画を見て、奴らは下手だったのだ、とわかった。中島美嘉の静けさのあるボーカル。レイラ(伊東由奈)の胸に響く美しい歌。ドラムもうまい人が叩くと静かなものだ。音量は大きいのだろうがピシッと決まっていて、整然と静かに心におさまる。バンドやりたいな。エレキが欲しくなった。この間、ベースを遊びで弾いてみた。ピッチが狂っていたので調弦をしたら、1オクターブ間違えて弦をバチっと切ってしまった。その程度です。

恋愛に悶々と苦しむ感じがリアル。現実の男女関係はあんな感じだよね。うっとりと恋愛に溺れるのは若者の物語ではない。他人ののろけをずっと聞かされるのはむかつくよな。この映画はそんな心配はありません。等身大に苦しむ恋愛のダーク・サイドがほろ苦く描かれています。

ナナとハチの友情が気持ちいい。ナナ、かっこいいね!真っ当な青春映画だ。若者と向き合いたければ見るがよい。

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