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「ギャング オブ ニューヨーク」GANGS OF NEW YORK 

2005-06-04 21:45:21

テーマ:(か行)

1860年代のニューヨーク。アイルランド移民たちの抗争を描いた作品。

ディカプリオ演じる主人公の父親を無惨に殺し、ニューヨークの裏社会を暴力で支配する、ビル ザ ブッチャー。悪党であるが人望があり、力と力の抗争を戦い抜く。演じる、ダニエル デイ=ルイスが圧巻だ。荒くれ男をこれほど魅力ある人物に見せるのは、ひとえに俳優の力量。
GONY
主人公は、復讐を果たす。しかしその抗争も時代のより大きな波に飲み込まれていく。

ある時期ニューヨークのアイリッシュは60%にも達したそうだ。教育もなく貧しい彼らのつく職業は、消防士や警官、肉体労働。大酒飲みで、けんかっ早い。カトリックの信仰を持つ。シンボルカラーはグリーン。守護聖人はセイント・パトリック。アイルランドにキリスト教をひろめた聖人だ。

アイリッシュの姓は、マクドナルド、マッカーサー、マッカーシー、マッキントッシュ、マクフライ、マッケンジー、マックガイヤー、マクダウェル、マクレガー、マッカラム、マコーミック、マーフィー、サリバン。オハラ、オコナー、オニール、オトゥール、オフィーニ、フィッツジェラルド、リンチ、ライアン、ムーア、キャロル、ケネディ。

名前はアラン、ライアン、コリー、コネリー、コナー、ジニー、ケニー、パトリック、オニール、ケビン、マギー、ケネディ、コリン、マイク、ブリジット、ノラ、パトリシア、リーガン、リアム。

この羅列だけで、何とも言えない気持ちになるのは俺だけか?

アメリカ合衆国民族は存在しない。

日本にいると、漠然と民族と国家が一致しているものだ、と思い込んでいる。中国人と一口に言うが、中華人民共和国民族などどこにもいない。中国の紙幣を見るがよい。日本人が漠然と「中国人」と感じる漢民族の顔などない。無数の少数民族の見たこともない衣装の人物が描かれている。これが多民族国家だ。

中国は大まかに、上海料理、四川料理、広東料理、北京料理、福建料理など料理で分けると理解しやすい。それぞれ料理と言語は重なり、それぞれ一つの国家と言えるほど考え方も暮らし方も違う。

あの九州ほどの島、台湾にも多くの民族がいる。一口に「山地族」と称されるが、漢民族とは異なる顔立ちの少数諸民族が独自の文化を持って暮らしている。日本に来る台湾人野球選手の多くはこの山地族出身者だ。漢民族の顔立ちしてないでしょ?あの人たち。台湾野球には多いと聞く。

この作品は、アメリカをきちんと知る上で重要な作品。ダニエル デイ=ルイスの演技は必見。脇筋のロマンスみたいのは、眠っていてもいいが、ビル ザ ブチャーを心に刻め。アメリカ人が見たがらない真実が描かれている。外国人はよく見るべきだ。

退屈だが、スコセッジの作品、好きだぜ!!!アビエイターもよかったよ。憎めないおっさん。愛してる!!

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「映画(か行)」カテゴリの記事

コメント

■この映画は。

レオ様が主役なのに、オスカーで主演男優賞にダニエルがノミネートされた曰く付きの作品ですよね。確かに迫力ありましたもんね。この作品にジョニーもオファーが来ていて(レオ様の兄役)流れてしまったみたいです。ジョニーもスコセッジ監督が好きみたいですよ。

民族のお話し大変ためになりました。
axel (2005-06-04 22:07:17)

■アメリカに民族なし

まぁブッチャーの存在感は、最高でしたね。最後の遠景のマンハッタン島のシーンは、なんか感無量になった。スコセッシ監督は、退屈だがスキと言うのは、けだし名言。この作品は、アメリカを知るに重要というのも、とてもとても同感です。ちなみに、僕は、人工実験的な多民族国家で、大陸国家という点で、中華人民共和国とアメリカ合衆国はとても似ている国家システムだと思うのですが、どう思います?。平気で少数民族を踏み潰せるところとかもそっくりだし、同時に合衆国憲法やコミュニズムのような理念により普遍的な理想を持ち、現実場面では武力による強烈な統合。似てると思うのですが・・・。
petronius (2005-06-04 23:27:01)

■いつもありがとうございます。

ごひいき頂いてうれしく思います。
中国は、政治は共産主義、経済は自由経済などという、嘘つき国家です。
誰も共産主義の理念なんか信じていない。口で理想を言っても心は金のことでいっぱいです。
倫理観なしに自由経済を導入した結果、際限のない拝金主義がはびこり、貧富の差はものすごいことになっています。
大陸に行ったことがありますか?広州とか見ましたか?真っ黒に汚れた子供が道ばたで寝ているわきをベンツが何台も通ります。混沌の世界です。
支配階級が貧しい国民を武力で統治して破綻しないことで精一杯。
すでに国家とは言えないのが現状だと思います。
アメリカとなると・・・。じっくり考えてみます。
アメリカでいま一番の金持ちは、大陸でもうけた中国人です。不思議な気持ちになります。
映画侍 (2005-06-05 00:04:19)

■TBありがとうございます

初めまして。
別の観点からのとても詳しい記事に驚きました。
まこ (2005-06-05 00:17:57)

■まぁ国家が腐るのは・・・・

個人的には、国家が腐るのは、しゃーねーなーとは思います。治安や統治はキレイごとじゃないですからね。ウソツキは、国家の常套手段(笑)。・・・僕は、ビジネスで中国によく行きます。それこそ田舎から都会まで。でも、農村と都会の貧富の差は、30年代から50年代の日本も同じでしたよね。そう考えると、発展段階的には、やはり日本よりかなり遅れているのだな、とも思います。ただ多民族国家だけに統治における、武力と弾圧は凄まじくなりがちですねぇ。まぁはっきりいって、まだまだ未成熟な国なんだと思います。まともな?近代国家を志向し始めたのが、50 年代・・・・それも大躍進とかあったから、実質80年代ですモンね。

アメリカで一番お金持ち?って、ビルゲイツじゃなかったですか?、あれバフェット・・・って彼は東欧の人ですねよね。知りたいです、教えていただけますか?。
petronius (2005-06-05 11:50:28)

■>petroniusさん

ビバリーヒルズに、たくさんの大金持ち中国人たちが住んでいるそうです。
「一番の」というのは、ビルのことではなく、「一番金持ちの多い民族階層」のつもりで書きました。ごめんなさい。
ビルのことはよく知りません。なにか引っかかってきたら調べてみたいと思います。
このあたりで私の広げた大風呂敷もしまう潮時です(笑)

中国のお話、また教えてください。
映画侍 (2005-06-05 13:13:05)

■あーーー

議論をしまうのは残念です~(笑)。この話とても共感しますし。

でも、確かに田中宇の本で、中国とアメリカ(特に一部の資本家)は大の仲良しで、この中国のマーケットを大事にしようとするアメリカの資本化グループと中国華僑との緩やかな連合体は、実は、150年前からの戦略的同盟者なのだ!とぶち上げた議論があって、それをすごく思い出させたのです。中国とアメリカの仲良しさは、国務長官ハルの門戸開放宣言からというのです。

話が、ずれましたが、やっぱギャング~は退屈だったが、思い返すといい映画だよなーと、上記のブログを見て、再確認しました。
petronius (2005-06-05 19:14:22)

■主演はダニエル

この作品、観てから結構時間が経っちゃってますが、記憶に残ってるのは圧倒的な存在感をみせてくれたダニエル・デイ=ルイス! 競演の二人が悪いとは思わないけど、やっぱり印象薄いです。
noobow (2005-06-05 22:34:42)

■movie-mania さん

ディカプリオの「ギャングオブニューヨーク」、
トラックバックさせていただきます。
よろしくお願いします。
tonton1234 (2005-06-07 12:26:29)

投稿: コメント | 2006年2月13日 (月) 16時15分

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