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「ヴァージン・スーサイズ」ソフィア・コッポラのデビュー作。

2005-10-24 21:29:14

テーマ:(あ行)(う゛)

13歳の女の子が自殺を企てる。カウンセリングにあたる医師が「まだ人生を何も知らないのに」と言うと「13歳の女の子になったことないくせに」と答える。そのけだるい表情。幼女の面影も残る少女の憂鬱は痛々しい。

中学生の女の子なんて、なにもかもが楽しくて、ふわふわで、ピンクと黄色と水色の可愛いもの、きらきら光る物に囲まれているような気がする。でも、虐めたり虐められたり、不安や動揺も一番大きい頃なのだろう。想像するしかない。なにせ俺は13歳の女の子であったことはないのだから。
     KD
キルスティン・ダンストが好きだ。バットマンの彼女だ。容姿ではもっと愛らしい女優はいると思う。彼女の魅力は容姿だけではない。「魅力」が魅力だ。演技力なのだろか?人柄なのだろうか?わからない。とにかく、キルスティンが画面に出てくると目を離せなくなる。

「エターナル・サンシャイン」で、ラクーナ社の社員を演じ、何とも言えない「魅力」を発散していた。容姿、スレンダーな体型、ブロンドの髪。「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」 で子役のキルスティンを見て、そのことをはっきり思い知った。演技はもちろんうまい。それ以上に輝く「魅力」がある。

作品は70年代の裕福な白人家庭を描く。父親は教師。17歳を筆頭に13歳まで5人の娘がいる。髪は全員ブロンド。美しく年頃に育った娘が家に5人もいるなんて!父親は娘たち厳しくすること以外、まったく無頓着。関わりを持とうとしない。両親の厳しいしつけで大事に育てられている娘たちはまわりの男子の関心の的だ。

タイトルからも分かるとおり、この娘たちが自殺してしまうまでの物語だ。
     VS
フランシス・コッポラの娘ソフィア。ほっそりと華奢な体つき。繊細ながらタフな眼差し。きりっとした眉と切れ長の大きな目だ。穏やかで知性を感じるゆっくりした話し方。この映画で監督デビューしたのだがこの時27歳。可愛らしい女の子たちを女性でなくては描けない角度から美しく描く。

大人になったまわりの男たちの回想という形式なので、自在にファンタジックな映像を入れることが出来る。美しい少女たちの日常が繊細に描かれる。すさんだ心を表現するために脱ぎ捨てられた下着や、無造作に掛けてある下着が映る。ドレッサーのまわりや、洗面所の棚、窓際に置いてあるさまざまな瓶、ブラシ、小物。すべてがヴァージンの世界だ。俺にはうかがい知ることも出来ない神秘の世界。

一人の男子がこの家に招かれる。洗面所で化粧品に見入る少年。映画を見ている俺も胸がときめいた。家庭に姉や妹がいない俺は女の子の世界を知らない。ソフィア・コッポラは、その「女の子の世界」を俺たちにも分かりやすく、夢のように見せてくれる。
     VS1
「ロスト・イン・トランスレイション」 でも、ブロンドの純粋な感じの若い女を美しく描いた。スカーレット・ヨハンソンがホテルの一室で暇をもてあます場面を思い出す。下着姿で過ごす若い女を男の監督が演出できるだろうか?女性の監督でなくてはできない女性のプライヴェートが表現される。男の俺はじっと見入るのみ。女性の共感を得るだろう。

携帯もメイルもない時代。親に反抗したくても家にいなさい、と言われたらそうせざるを得ない時代。その時代の圧力と、親が娘たちに必要な最小限の自由を与えなかったことから悲劇は起きた。
     VS2
電話口で、レコード(もちろんCDではなく!)をかけて、歌詞で会話をする場面が出てくる。お伽噺のような世界だ。じわじわと涙が出てくる。作品の中で流れる音楽もセンスがいい。

ソフィア・コッポラの監督、脚本の味わいと、キルスティン・ダンストの可愛らしさ、魅力が存分に味わえる作品だ。

女の子たちの世界を切なく垣間見た。女の子大好きの俺としては見る価値のある映画だった。

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「映画(あ行)(う゛行)」カテゴリの記事

コメント

もういちど見直そうかと思っています!
無言TB攻撃(笑)ご容赦ください(笑)

投稿: さいこ | 2006年2月 2日 (木) 23時30分

■私も

レコードのシーンは大好きです。
悲しいんだけど、このままうまく事が運んでくれたら…(映画のストーリーにはならないけど)と妄想してしまいました(笑)
さいこ (2005-10-25 07:39:12)

■観ていませんでした、

この映画。 興味が湧きましたが・・・娘に自殺される話、キツイなあ。 観ていないのでなんとも言えないけれど、守りたいために厳しくしていた結果が、自殺だなんて。 娘を持つ私は、違った視点で見てしまうかも、です。
モナリザ・スマイルはごらんになりましたか? こちらでもキルスティンが魅力を発揮していました。 侍さんが最近好きになったジュリア・ロバーツが教師役だし。

そろそろ記事にしようとは思っていますが、最近キツイ内容の映画を立て続けに観て、ちょっと弾けたバカバカしい映画を渇望中です・・・。
有閑マダム (2005-10-25 09:57:36)

■あれ?

今日は「萌え~♪」はナシですか?
ソフィア・コッポラの独特のオンナノコ的感性、大好きです。
『スパイダーマン』でのキルスティンの評判は悪かったようですが、不安定で翳りのある個性がサム・ライミ版MJにピッタリだったと私は思います。
うてな (2005-10-25 20:58:32)

■TBさせていただきました~

はじめまして。なんか切ない映画ですよね。個人的にキルスティンはこの映画まで好きでした。
別に嫌いになったわけじゃないんですけど、イメージが…。
「エリザベスタウン」のキルスティンは好評ですね。
bebe (2005-10-26 19:12:13)

■キルスティン・ダンスト

つい先日、「ウィンブルドン」で主役張るキルスティン・ダンストがイイ!って思って記事にしたばかりでした。
これは拝見してないです。
13歳、私もかなりキビシく育てられた時代、フラッシュバックして見れそうです。
是非、拝見しようと思います。
mogu (2005-10-27 10:16:44)

■うてなさん、

「スパイダーマン」ではキルスティンのことがよくわからなかったので、なんだかなあ、なんて思っていました(恥
もう一度見たらまったく違う印象を持つと思います。サム・ライミっていう名前、侍みたいですね☆
コメントありがとうございます。
映画侍 (2005-10-27 19:38:16)

■bebeさん

はじめまして。
「エリザベス・タウン」見たいと思っています。キルスティン、「エターナルサンシャイン」良かったですよ。まったく大人の役でしたが。
コメント、ありがとうございます。
また遊びに来てください。
映画侍 (2005-10-27 19:40:32)

■moguさん

キルスティン、可愛いですよね。
「ウィンブルドン」も見たいと思います。でも、彼女の映画は女の子映画が多くて、借りるの躊躇しますね。別に気にしなくてもいいんだけど。なんか照れくさいものです。
映画侍 (2005-10-27 19:43:26)

投稿: コメント | 2006年2月 9日 (木) 18時37分

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監督:ソフィア・コッポラ 出演:キルスティン・ダンスト    ジョシュ・ハートネット (1999/アメリカ) またまたブルーになる1本。 70年代、アメリカ郊外で何不自由なく暮らす美人5姉妹。ある日なんの前触れもなく末っ子が自殺。そして長... [続きを読む]

受信: 2006年2月 2日 (木) 23時30分

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