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「アルセーヌ・ルパン」 奇巌城!!813!!!

テーマ:(あ行)(う゛)

死ぬまでに行ってみたい場所がある。すぐにでも行けそうだが、一生行かずに終わる気もする。それが「奇巌城」だ。海に突き出した門のような岩から天空に向けて針のように突き立った岩城。ルパンの隠れ家として子供の頃から憧れの場所だ。フランスはノルマンディ地方、エトルタの断崖。
        エトルタ
モーリス・ルブランの「怪盗ルパン」やコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」に読みふけった。いまの30歳代と話をすると「ああ、知ってます!ルパン三世ですよね」「コナン、大好き!」。

アホか!!!!

アルセーヌ・ルパンも知らず、シャーロック・ホームズも知らずに、翻案の漫画しか知らない非教養。「ルパン三世」も「コナンシリーズ」もいい作品だと思うが、オリジナルを知らないのは恥ずべきことだ・・・・・と、いくら力んでみても、三十歳代以下の教養体系はすでにこの程度の幼稚さだ。仕方がない。日本大衆文化のありのままの姿だ。

映画は、ルパンの父親の話から始まる。「怪盗ルパン・ビギニング」という仕立てだ。1800年代の話なので、ネットワークのハッキングの話も、網膜でアイデンティファイするセキュリティシステムも確立していない。怪盗ルパンの手口は、パーティに変装して潜入し、淑女が身につけている宝飾品を手品のようにスリ取るといういたってのどかなもの。じつに優雅な身のこなしだが、すぐに正体がばれるのはご愛敬。

エヴァ・グリーンがクールな美貌で、アルセーヌの従姉、クラリスを演じる。映画の中身はやや退屈。時代の空気や衣装、建物をゆったり味わうといい。小説で読む颯爽としたルパンが事件を解決していく物語を期待したが、そうではなかった。ルパンの生い立ち、怪盗になるいきさつが中心だ。怪しいカリオストロ伯爵婦人が物語を進める大悪党の役割だ。魔術を使う。

濃厚なキスシーンがいくつかあるが、フランスっぽいというか、エロくてイイ。

カリオストロ伯爵夫人の悪党っぷりは半端ではない。終盤、ルパンを完膚無きまでにたたきのめす。そのあたりがこの映画のオリジナリティだろうが、もういいよ、という気分になる。ルパンをリアルな小市民に引きずりおろして、ひどい目に遭わせて喜んでいるような終盤には呆れた。確かに泥棒に正当性はない。だが、金持ちからだけ盗みをはたらき、殺人は決してしない、「義賊」の誉れ高いルパンをこんな描き方はないだろう。ものすごくせこい「こそ泥」のようなルパン。見たくなかった。納得がいかない。

俺にとって一番嬉しかったのは、奇巌城の映像がふんだんに出てきたことだ。やはり想像通りのルパンの隠れ家だ。胸が躍った。悪い強欲な金持ちをたたきのめす、俺の心のヒーロー、怪盗アルセーヌ・ルパン!!そういう映画が見たかった。

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